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ハイアットリージェンシー東京 Presidential Suite | |
Hyatt Regency Tokyo | 2010.09.27(月) |
東京都新宿区 | 楽-4 |
ARCHIVES ・ 1992 |
改装したら5万円アップ ホテルセンチュリーハイアットの最高級スイートは、360平米の広大な面積を持ち、エレガントなヨーロピアンデザインに彩られた気品ある客室だった。だが、それは改装によりリージェンシークラブラウンジとなり、ハイアットリージェンシー東京の最高級スイートは、2室あるプレジデンシャルスイートに替わった。 こちらもしばらくはクラシカルな内装のまま残されていたが、最近の改装により温かみのある邸宅風のデザインに改められた。そのテイストは、新しいクラブルームや、ロビー階にある「カフェ」に共通しており、端整な中に古いものの風合いを巧みにとり入れつつ、遊び心をちりばめたもの。個性的だが、嫌みのない出来栄えだ。 プレジデンシャルスイートの面積は115平米。次に広いアンバサダースイート(112平米)との差はわずか3平米だ。しかし、ラックレートは5万円もの差がある。だが、両者の差は広さと値段だけではなく、共通のテイストの中に、それぞれの魅力があり、単純にプレジデンシャルの方が優位なわけではない。 プレジデンシャルスイートは横に広い構造になっており、縦長のアンバサダーとは開口部の広さが圧倒的に異なる。横広のリビング、ベッドルーム、バスルームがすべて窓に面しているのは、確かに明るく開放的だ。しかし、アンバサダーが暗くて閉そく感があるかというと、そうでもなかった。 プレジデンシャルスイートの扉を入ると、ホワイエなしで、すぐにリビングが広がっている。脇には来客用クローゼット、来客用トイレをさりげなく備え、その部分は一面を木目で覆っている。 リビングは半分がダイニングエリア、半分がソファのエリアに大別される。だが、このスイートにはワークデスクが存在しないため、ダイニングテーブルがデスクを兼ねることになる。 まあ、見ようによっては、超大型ワークデスクと言えなくもない。脇にはステーショナリーなどを収納した整理棚があり、電話機も備わっている。通常、ダイニングに電話機は置かないだろう。だが、照明はボックス型のペンダント照明のみで、デスクスタンドの類はない。 ソファのエリアには、多数のクッションを置いた大型ソファ、オットマンにもなるスツール、安楽椅子が置かれている。 安楽椅子はリクライニングさせたり、フットレストを持ち上げたり、自在に形を調整でき、見た目よりも座り心地がいい。このイスはプレジデンシャルスイートにしかないが、他の部屋にもあれば喜ばれるに違いない。 ソファは壁の方を向いて置かれ、その壁にはテレビが取り付けられている他、BOSEのサウンドシステムも完備している。 ソファのエリアと通路を仕切るのは、ミニバーを兼ねたコンソール。冷蔵庫内の飲みものを含め、すべて無料。ネスプレッソマシンもある。ふつうの部屋なら、これにイスを添えればデスクになってしまいそうだ。 リビングの窓の外にはバルコニーがあるが、現在は出ることができないよう施錠されている。そうとわかっていても、やはり出てみたい気がする。 照明はスタンドやペンダントのやわらかい光と、ハロゲンダウンライトのコントラストを巧みに使い分けている。壁面の上や、ソファ上の丸くくりぬいた部分には間接照明を施しているが、それらは白々しい光を放つので、電球の光との調和がよくない。間接照明だけ消せればいいのだが、ダウンライトと連動している。 リビングとベッドルームの仕切りはスライドドア。これを閉じればベッドルームは独立するのだが、ベッドルームの一部の照明がリビングと連動しており、それを消すにはリビングのスイッチを操作する必要がある。これは設計ミスだと感じた。 ベッドルームはクラブルームによく似た雰囲気で、あまり広くはない。だが、ベッド幅は140センチと広く、窓も圧倒的に大きい。さらに、ベッド上に渡してある古木に間接照明を仕込んであるなど、一層の手間を掛けたことがうかがえる。 ベッドルームの手前にも、昔の名残りで扉がある。その向こうは廊下だが、時折通る従業員の出す音がよく聞こえる。その扉の上付近にある間接照明が、リビングと連動している部分。そうであるなら、もっとベッドに近いところに仕切りと扉を設けるべきだったと思う。そうすれば、照明も廊下の物音も解決できただろう。 窓からは新宿の高層ビル群を間近に望む。特に都庁があまりに近いので、向こうからの視線が気になることもある。また、ベッドルームからはガラス張りのバスルーム内が見える。ここはブラインドを下ろしてもバスルームからの光が漏れてくるため、ベッドルームを完全に遮光することは不可能。 バスルームへの通路は、ベッドルームからの1箇所のみ。スライドドアの向こうがバスルームだ。ベッドルームのテレビは、石の壁に掛かっている。 メインのウォークインクローゼットはバスルーム内にあり、扉で仕切ることもできる。その手前には個室トイレの扉がある。 バスルームはガラスの仕切りがあるとはいえ、全体がひとつになったような広々とした印象を受ける。ベイシンはひとつだけだが、石の天端は広くて使いやすい。 コクーン型のバスタブは窓際に置かれている。これも、見た目以上に心地よい入り心地だ。窓やガラスに囲まれているという開放的な雰囲気もいい。ただ、窓のスリット目隠しは鬱陶しい。これは公園側にもう1室あるプレジデンシャルスイートにはないらしい。やはり都庁の視線を意識したのだろうか。 シャワーはハンドとレインのふたつ。壁面には大谷石のブロックの他、間接照明付きのガラスブロックがところどころに配され、ユニークな雰囲気を醸している。 バスアメニティはフェラガモ。甘い香りだ。その他のアイテムはホテル共通のもので揃えている。タオルはふかふかで気持ちがいい。 トイレの内部も大谷石のブロック。コントラストの強い照明が独特のムードを醸す。背後の磁器は特に固定されておらず、地震の時に大丈夫だろうかと要らぬ心配をしてしまう。 レジャーに徹してのんびり過ごすには、アンバサダーよりもプレジデンシャルの方が面白いかもしれない。だが、デスクワークがあったり、落ち着いてロングステイをするには、アンバサダーの方が使い勝手がいいと思われる。 確かにどちらも魅力的なスイートではあるが、ここのところたて続けにパークハイアットの後泊に利用しているため、どうしても洗練度を比較してしまう。客室の心地よさ、サービスなど、あらゆる点でパークハイアットの方が格段に上をいっており、リージェンシーの最高級スイートといえども、遠く及ばない。 |
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