ハイアット リージェンシー 東京 Regency Club Room |
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Hyatt Regency Tokyo |
2008.12.17(水)
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東京都新宿区 |
楽-2
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リージェンシースタイル | ハイアットリージェンシー東京は、数多くの高層ビルが建ち並ぶ西新宿でもひときわエレガントな印象の外観を持っている。壁の色にも特徴があるが、それよりも印象的なのが、各部屋の窓に互い違いに掛けられたレースカーテンのシルエットだった。そして、それぞれの窓からもれるやわらかなルームライトは、とりわけ冬になるとほんのり暖かく感じられ、家族のきずなとか恋人たちのぬくもりと重なり、それぞれのストーリーを奏でているように見えた。
だが、この日、寒さに震えながら見上げたこのホテルに、暖かさは感じなかった。それどころか、胸騒ぎを巻き起こすような不気味なオーラを放っていた。ほとんどの部屋が空室らしく、数えるほどしか明かりが点っていないので、一瞬、潰れてしまったのかと見間違えたほどである。これまで、これほど暗いこのホテルを見たことがないだけに、異常で不吉な雰囲気を感じてしまったのだ。 なにゆえ真っ暗なのか。最大の理由は客室の改装でクローズされているフロアがあるためだが、それでも稼動しているフロアだって十分にあるのだから、この暗さはそれだけでは説明がつかない。もうひとつはクリスマス前でホテルが閑散期であること。だが、となりのヒルトンはほぼ全室に明かりが点っているところを見ると、うまくやっているところもあるようだ。 あとは、客離れしか思いつかない。このホテルは一時期かなり強気なレートで売っていたことがあり、日によっては六本木のグランドハイアットよりも高かった。加えて朝食など飲食料金も値上げして、随分と高いという印象のあるホテルになってしまった。これでは値段に敏感な旅慣れた客はたちまち逃げてしまう。その結果がこの暗黒ビルなのではないか。 そんなことを思いながらホテルの中へ入ったが、華やぎと賑わいが似合う壮麗なロビーも、この日は閑散としていた。それはそれでカテドラルのような荘厳さがあっていい。アトリウム内にはすでにクリスマスの装飾が施されており、全体の雰囲気にマッチしたシックなコーディネートが洗練を感じさせる。イルミネーションや鮮やかな配色は使わず、落ち着いたテイストで統一したところがハイアットらしい。 用意された客室はリージェンシークラブのキングベッドルーム。クラブフロア内では狭いタイプだが、面積の差は主にバスルームにあり、居室の広さに差があるという実感はない。レイアウトはちょっと変わっている。窓際にシッティングスペースを設け、窓の方を向けて置かれたキングベッドとの間にキャビネットを設置し、仕切り代わりにすることでジュニアスイートのような雰囲気を生み出している。デスクもこのホテルで定番のカウンター式ではなく、独立したタイプを使うことで、居住性のある空間を演出。高い天井とエレガントなファブリックにより、居心地のよい部屋に仕上がった。 このタイプはリージェンシースタイルと名付けられており、このホテルのコンセプトを最も表現しているレイアウトだと説明された。だが、これも次期の改装で消えることになっている。互い違いのレースも消え、次々とアイデンティティが失われていくが、長年のファンをも失わないように用心してほしい。 |
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ハイアット リージェンシー 東京(公式サイト) | |
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