チェックインは行列だった。今回用意された客室は、スタンダードフロア6階のスーペリアルーム。36平米の面積があり、大きな窓からはちょうど目線の高さに木々を眺められる。残念ながら窓を開閉することは出来ないが、それでもここまで間近に緑が迫る環境は、都心では珍しい。窓際には高さをおさえたソファがゆったりと配され、落ち着いた雰囲気のリビングスペースを構成している。最近では、こうしたリビングスペースを持っている部屋がどんどん消滅しているので、今となっては貴重な存在だ。

デスクも広々としており使いやすく、大型のミラーを備えているのでドレッサーとしても利用しやすい。ベッドは高層階と同じスーパーベッドを備えているので、眠りの質は高層階同様に快適。バスルームはやや薄暗く、清潔感に欠ける印象もあるが、ユニットバスとしては広く取られている方だ。

都ヘルスクラブは地下1階に位置し、会員制だが、宿泊客ならば735円という低料金で利用できる。細かいメンテナンスは別として、開業以来大規模な改装はしていないので、いまにも昔ながらのホテル内ヘルスクラブの雰囲気を持っている。このヘルスクラブにはユニークな点が数々あるが、その筆頭はジムが男女別に分けられていることだろう。ロッカールームの奥に、サウナ･バスエリアと隣接してジムが設けられている。マシン類は油圧式の古いタイプで、トレッドミルもランニング用というよりはウォーキング用だが、インストラクターによるストレッチやエアロビクスのプログラムがあり、マシンよりもそちらの方が人気。

全体的に、年齢層の高い会員に合わせ、激しい運動をするよいうより、健康的な過ごし方を提案しているように感じられるが、プールは25メートルの4レーンで、都内でも有数の規模を誇っている。そして、プールを見下ろす「プールサイドカフェ」では、麺類や弁当などの食事も提供しており、穴場的レストランとしてもオススメだ。