ANAインターコンチネンタルホテル東京 Club InterContinental Superior Twin Room |
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ANA InterContinental Tokyo |
2008.06.14(土)
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東京都港区 |
楽-4
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お待ちかねの屋外プール | 夏が近づくとANAインターコンチネンタル東京に行きたくなる。その最大の理由は屋外プールだ。東京にホテルは数あれど、屋外プールを持っているところは少ない。そして、哀しいことに年々減少している。
羽田東急ホテル、横浜プリンス、キャピトル東急ホテルは閉館してしまったし、ニューグランド、ヨコハマインターコン、赤坂プリンスホテル、ホテルメトロポリタン、グランドプリンス高輪が屋外プールを廃止した。さらに今年は京王プラザホテルが屋上工事のために屋外プール営業を中止する。都会で裸になって夏を満喫するのがいよいよ困難になってきた。 そんな中、ANAインターコンチネンタル東京では、梅雨入り前から屋外プール営業をスタートした。これは例年よりも早い気がする。まだ真夏の気分とまでは盛り上がらないが、日によっては冷たい水に飛び込んだらさぞかし気持ちがいいだろうと思うほどに暑くなるし、まだ他のプールがオープンしていないこともあって、プールにつられて6月中に何度か予約を入れたのである。 宿泊プランは様々あったが「炙」でのディナー付きというのが内容も料金も魅力的だった。予約に際しコメント欄に夕食の希望時間を記入するのだが、その希望時間はすでに満席とのことで、予約係からメールの返信があった。 文面は必要最低限だった。社内の事務連絡ならば何ら差し支えないだろうが、客の希望に添えなかったことへの対応にしてはサッパリし過ぎていた。とにかく「混雑しているのでこの時間の喫煙席でご了承下さい」という感じで、申し訳なさは伝わってこないし、もし空が出れば調整するという添え言葉もない。このメールにガッカリしながらも、別の手段で希望の時間に席を用意してもらうことに成功。あとは当日、腹を空かせ水着を持って出掛けるだけだ。 チェックインは極めてスムーズだった。カウンターでは名乗る必要もなく、おしぼりが出され、顔なじみのマネジャーも挨拶に出てきてくれた。こうした心遣いに、いつもグッと来てしまうのだ。 用意された部屋はクラブインターコンチネンタルのツインルーム。最近はルームナンバー指定状態で、いつも繰り返しこの部屋が用意される。清掃状況にシビアだと認識されているだろうから、この部屋だけはとりわけ熱心に清掃しているのかもしれないなどという想像が浮かんでくる。それでも、どこかしらビックリするような不備が見つかることもしばしばあるが、今回はほぼパーフェクトだった。 入口のフローリング風シールは張り替えられたらしく、キレイになったように感じる。ウェルカムアメニティはワインとフルーツ。そして、マネジャーからの手書きメッセージが添えられている。狭い部屋だが、きちんと整えて到着を待っていてくれたことが感じられ心地いい。 それにしてもクローゼットは狭い。狭いのにアイロンだとか、バスローブだとか、エキストラのデュベだとか、他にもゴチャゴチャと入っている。テレビ下のわずかな引き出しにも、聖書やら、ランドリー伝票やらが入っていて、荷物を広げて整理する場所がほとんどない。ハンガーに掛かっているバスローブとナイトウェアはたたんで片付け、それ以外のものも整理しなおして空間を確保した。以前はテレビの脇に収納付きバゲージ台があったが、位置的に邪魔だと不評だったのか撤去されたために、益々収納不足に拍車をかけている。 それはさておき、早速プールだ。受付を済ますとそこでバスタオルを1枚渡された。昨年まではロッカールームの前に山積みされていて、セルフサービスで取るようになっていた。そこにはひとり2枚までと書いてあった。でも今年からは1枚だけなのか。ちょっとケチになったような気がするが、受付で「もう一枚」と声を掛ければサッと渡してくれる。そして、今日は契約企業とクラブフロアゲストには有料の席も開放しているので好きな場所を使っていいとのことだ。 ずいぶん気前がいいと思いながらプールサイドに行ってみると、その理由がよくわかった。天気はいいし、気温もそこそこだが、強風のためにプールサイドでくつろぐような雰囲気ではなかったのである。プールは波打ち、うっかりサイドテーブルに何かを置いたら、吹き飛ばされてしまいそうだった。そして6月の風は素肌には冷たい。そんなわけで、プールサイドに客は数名、プール内は無人だった。 プールの水はシーズンが始まったばかりでキレイだが、水温が低く、最初に入る時にはかなり冷たかった。それでも一度入ってしまえば、風に吹かれるよりは寒くない。誰もいないプールでひたすら泳いでいたら、体もどんどん温まってきたが、上がると風に熱を奪われるので、プールサイドでくつろぐのは諦めて退散することにした。 夕食を予約した時間になり、「炙」へと向かった。店内はキッチンが見えるカウンター席、アトリウムを見下ろすテーブル、1段高くなった中央のテーブルなど、いくつかのゾーンに分かれている。案内されたのはアトリウム側の席だった。周囲を見ると同じプランの食事で来ている客が多いようだ。 そのほとんどが20代のカップルなのだが、それ以外にも共通点がある。それは女性の方がとても「六本木的」なのだ。中には足を組んだまま、不機嫌そうに黙々と食べている女性や、肘を突いてフォークだけで料理をつついている女性もいる。その本人よりも連れが可哀相に思えた。 料理はオードブル、魚、肉、デザート、コーヒーのコースで、内容もあらかじめ決まっている。だが、実はつい最近にもこのディナーを食べていたので、係はそれを覚えていて別の料理に替えることを提案してくれた。それで、前回美味しいと思ったものはそのままに、別のものにチャレンジしてみたいと思ったものは変更してもらうことにした。 マネジャーはそれなりに目を配ってホテルレストランらしいサービスを維持しようとしているが、若いアルバイトたちがその思いを踏みにじっている。ファミレス顔負けの砕けて素人っぽいサービスだけでも不快なのに、親しみのつもりか馴れ馴れしい口の利き方をするのがイヤだった。「かしこまりました」と言うべきところで「は〜い」とか「いいですよ〜」と調子こかれるのは気に入らない。しっかり教育してもらいたいところだ。 クラブラウンジもいつもに比べると混み合っていた。そして平日とは明らかに客層が違う。ビーチサンダルやハーパン姿の屋外プールと間違っちゃったの?と思うようなおっさんが多い。せっかくの休日に楽な格好をしたいのはわかるが、自分の子供も見ているのだから、場所をわきまえた服装をしてもらいたいものだ。 また、ラウンジでサービスに当たるスタッフにはアジア系外国人が多い。彼女らなりに真面目に仕事をしているのだと思うが、慣習が違うために不相応なサービスをしてしまうことも多々見受けられる。 例えば、客が食事を終えたテーブルを片付ける際、使われなかったカトラリーを下げずに、そのまま次の客のセッティングに使い回している。セッティングにまったく手を触れなかったものならまだしも、残ったナイフをそのままに、そこにフォークを添えていっちょ上がりみたいな感じだ。グラスを下げる際にも、ふたつ並べて親指と人差し指で摘まんで運ぶ。見た目の悪くない扱い方をきちんと教育した方がいい。 週末の朝食時にはシャンパンも用意され、ラウンジで振舞われる朝食としては充実している部類である。 |
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ANAインターコンチネンタルホテル東京(公式サイト) | |
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