危機的清掃状況 |
2007.08.05(日)
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ANAインターコンチネンタルホテル東京 Club InterContinental Superior Room | |
ANA InterContinental Tokyo |
哀-4
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予定が早まり、12時半にはホテルに到着してしまった。日曜日とあって、土曜の夜をホテルで過ごした人たちが、チェックアウトの列を作っている。それにしても、12時半を回ってまだ列が絶えないとは尋常でない。ギリギリまで客室で過ごした人たちが一気にフロントへ押し寄せる事態となれば、フロント係も修羅場気分だろう。そこで笑顔を絶やさないのはたいしたものだ。
その頃、客室係たちもフル回転に違いない。日曜日は比較的稼動が低いはずだが、それでも次の客がチェックインするまでに、空いた部屋に残る前の客の形跡を完璧に消去しなければならないのだから大変だ。この状況から推し量れば、客室係の負担は相当に重く、なかなか細部までは行き届かない現状を理解できないわけではない。 だが、ホテルルームは商品であり、このクラスのホテルともなれば、清掃の不行き届きは欠陥商品を意味する。そして、このホテルでは、なかなか欠陥のない商品に遭遇することがない。それは忌々しき事態である。 行列のできたフロントではなく、隅の方にあるメンバー用のカウンターでチェックインをした。フロントよりはスムーズそうではあったが、それでもカウンターはチェックイン中の韓国人で塞がっており、なおかつ彼らは他にも用件があるらしく、すぐに済む気配はなかった。カウンターからは係が「申し訳ありません」とのメッセージを視線だけで伝えてくる。わずかに眉を上げながら首をかしげてそれに応え、後ろにあるソファに座って待っていた。 順番が来て部屋のアサインを確認したところ、希望のタイプとは異なっていたので、改めて探してもらうことに。いい部屋が見つかったのはいいが、準備に1時間かかるとのこと。早く着きすぎたのもこちらの都合だし、部屋についてわがままを言ったので、クラブラウンジで時間をつぶして待つことにした。その際、前回汚れが気になったカーテンのサイドとシャワーヘッドをよくチェックして欲しいと頼んだところ、係は力強く頷いてくれた。 部屋が仕上がったのは14時。思ったより時間が掛かったが、マネジャー自ら迎えに来てくれた。部屋に入り、頼んだ部分がキレイになっているか確認すると、信じられないことに、前回同様、いずれもひどく埃まみれだった。更にカーペットには、夥しい数の毛髪が落ちているのが、立ったままでも十分に見える。ここはビューティーサロンか。その後、別のマネジャーが挨拶に来たので、どの部分が気になるのかを詳細に伝え、外出している間に清掃をやり直すよう頼んだ。 にもかかわらずである。外出から戻っても、部屋の状態はそれほど変わっていなかった。カーテンの隅には相変わらず埃。床の毛髪は若干減ったが、容認できるレベルではなかった。この状況から察するに、客室係には重い負担とは別に、部屋がどういう状態でなければならないかという意識にズレがあるように思われる。 改めて客室係の責任者に来てもらい、どこをどうしてほしいのか、その場で示しながら、その場で対応してもらった。様子を見ていると、客室係は窓の手垢を拭くにも、ステンレス部分の汚れを取るにも、フォーム状のガラスクリーナースプレーを使った。だが、こうした汚れにガラスクリーナーを使うと、かえって油膜が生じてクリアにならないので、固く絞った布でしっかりと拭くのが一番だと思う。カーテンの埃も、乾いた布を使えば簡単に取れる。あまりにじれったいので、清掃用の布を借りて自分で拭いたが、どこも見違えるようにキレイになった。 翌日は午後に外出の予定があったので、戻る時間を伝え、それまでに清掃を済ませるよう頼んだにもかかわらず、予定より1時間遅れで部屋に戻ったのに、まだ清掃が終わっていなかった。前日にあれだけキレイに仕上げたばかりなのだから、ベッドとバスルームを整えればすぐに終わるはずなのに、何をもたもたしているのか。 その後も、ターンダウンを頼んで1時間後に戻ったら、またまた終わっていないという始末。もっと迅速に対応できないのかと言えば、これからはスピードを優先して、あまり細かい対応はしないようにするなどと答える。何を寝ぼけているのか。ターンダウンなど、フルサービスで対応しても、15分と掛からないはずなのに。これでは、ここの客室係が根本的な問題を抱えているとしか思えない。 また、クラブラウンジの係にレストランや屋外プールデッキチェアの予約を頼んだところ、いずれも予約が通っていないなど、客室係以外にもサービスに関する連携の悪さが多々見受けられた。こうした状態にあまり危機意識がないことこそ、最大の問題ではないだろうか。規模の大きなホテルだけに、一度板についてしまったことを変えるのは簡単ではないと思うが、まず基本的なことがしっかりとしなければ、このホテルが持っている個性や魅力が前面に出てくることもなくなってしまう。よい持ち味があるホテルだけに、この現状は極めて残念だ。 |
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