リブランド |
2007.05.06(日)
|
ANAインターコンチネンタルホテル東京 Corner Suite | |
ANA InterContinental Tokyo |
喜-2
|
|
|
全日空ホテルズのフラッグシップだった東京全日空ホテルが、2007年4月1日よりANAインターコンチネンタルホテル東京と名称を変えた。全日空ホテルズやニッコーホテルズインターナショナルは、その名が示すとおりエアライン系のホテルチェーンだが、各航空会社の就航都市を中心に、国内の比較的小規模な都市にもホテルを出店しているため、全国を飛び回る出張族の人々には、とりわけ馴染みのある存在であり、「外資系でない」という点に魅力を見出していた人も少なくない。外資系のように雰囲気重視の演出は苦手だが、「あまりにオシャレ過ぎない」ことも、堅実なビジネスマンに気に入られていた理由のひとつであろう。
なのに、全日空ホテルズは、こともあろうにインターコンチネンタルをパートナーに選んでしまった。それが実現したのは、双方にとってメリットがあるとの確信が得られたからこそだろうが、それはデータ化可能な数字の上での話であり、今後従業員にのしかかる精神的なプレッシャーやストレスは盛り込まれていないような気がする。外資系ならではのタイトなコスト管理、これまでの常識が通用しないほどに違うオペレーションなど、現場で働く人の苦労は相当なものになるだろう。また、全日空ホテルズを好んで使っていた人々が、これまで通り愛用してくれるのか。その結果が出るのはしばらく先になるにしても、従業員にとって気の抜けない日々が続くことは間違いない。 今回利用したのは、ゴールデンウィークの混雑から抜ける、連休最後の日曜日。インターコンチネンタルになってからは、初めての宿泊だった。ホテルのあらゆる看板や印刷物には、インターコンのロゴが眩しく踊る。館内の設備は大規模な改装を施したばかりなので、インターコンになるに当たって改めて手を加えることはしなかったようだ。チェックインはこれまでエグゼクティブメンバーカウンターだった特別カウンターで行なった。おしぼりが出され、パーソナルなタッチで手続きが行なわれるのはこれまで通りだ。 客室は65平米のコーナースイート。内装は以前利用した時のままだが、これまでの薄汚いイメージはだいぶ改善された。カーペットの染みや照明器具などの汚れは、かなり努力して落とした様子。ひどかった清掃状態も、以前よりはよくなったものの、天井、金属部分、窓などは今でもやっぱり汚い。 それでも整然とした印象を醸しているのは、インターコン仕様の客室備品やアメニティの効果が大きい。ホテルディレクトリーやルームサービスメニューを一新、クローゼット内には、傘、ガーメントケース、アイロンセットなどを用意した。スイートに置いても貧相には感じないだけのフラワーアレンジメントや、日本的なイメージのウェルカムアメニティなど、これまでに比べると演出力が格段に向上した。ベッドリネンやデュベ、バスアメニティも一新。こまごまとしたアメニティはペーパーボックスにまとめ、そのまま持ち帰れるようにした。 ターンダウンはフルサービスで行われ、氷はラップをかけて冷蔵庫内に用意される。シャワーの水圧も増し、それだけでもバスルームの印象がアップするなど、細かい部分まで見逃さずにコツコツを水準を高くしている点は素晴らしい。ルームサービス、フィットネス、ビジネスセンターは24時間営業に。これらのことだけで、同じホテルなのに、ぐっと外資系ホテルらしくなったと感じられるから不思議。 エグゼクティブフロアはクラブインターコンチネンタルフロアと改められ、それに伴いラウンジのフードサービスの内容も若干変わった。朝食の内容が充実し、夕方にはアフタヌーンティーとして菓子類やサンドイッチなどが並ぶ。 このように見た目の部分では、すっかりインターコンチネンタルに変わった。だが、サービスは今なお過渡期である。従業員たちはよく頑張っていると思うが、彼らの表情に見て取れるのは「戸惑い」であった。同じ職場で同じ仲間と仕事をしているのに、すべてが違う。その状況に慣れるのも容易でないだろう。 |
|
|
|
ANAインターコンチネンタルホテル東京 | 980103 020216 030817 041102 040612 040821 050428 050505 050828 051227 060430 060811 060815 060824 |
公開中リスト
| 1992 | 1993 | 1994 | 1995 | 1996 | 1997 | 1998 | 1999 | 2000 | 2001 | 2002 | 2003 | 2004 | 2005 | 2006 | 2007 | 2008 | 2009 |
| ホテル別リスト | レストラン別リスト | 「楽5」「喜5」ベストコレクション |