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ハイアットリージェンシー大阪 Diplomat Suite | |
Hyatt Regency Osaka | 2011.07.16(土) |
大阪市住之江区 | 哀-2 |
ARCHIVES ・ 1992 |
部屋に避難 ハイアットリージェンシー大阪に到着した瞬間、我が目を疑った。いつもとは明らかに違う賑わいを呈していたのである。ただそれだけのことだが、インパクトは大きかった。もう子どもたちは夏休みに入ったのだろうか、いつもよりファミリーでの利用が多い様子。ホテル館内と週末のアウトレットモールとの見分けがつかないほどの浮かれた空気感に、思わず身構えずにはいられない。 チェックインのために顔を出したリージェンシークラブラウンジも、案の定子どもたちの遊び場になっていた。大人たちも、これ以下はいくらなんでもドレスコードに触れるというギリギリの装い。もはやここはホテルではない。 となれば、早々に部屋へ逃げ込むに限る。レギュラールームだと周囲の騒音に悩まされる確率が高いが、ディプロマットスイートならなんとか凌げるかもしれない。そして、部屋に入ったら、できるだけどこにも出ずに、こもって過ごすことにしよう。 ディプロマットスイートの室内については、3年前にも一度ご紹介している。内装や設備は当時とまったく変わっていないが、以前より大きな写真とともに、もう一度ご案内しようと思う。入口ホワイエには大型ミラーと現代アートを収めた額を設置し、コンテンポラリーなテイストを提示している。 左に進めばリビングルーム。ジグザグのコーナーウィンドウを持ち、じゅうぶんなスペースの中に、大型家具をゆったりと配置している。リビングだけでも60平米くらいあるだろうか。全体で120平米なので、リビングが約半分の広さを占めているわけだが、さすがにこのゆとりは格別だ。 この開放感を強調しているものとして、2方向の壁すべてが窓であること、配置がシンプルで余計な備品を置いていないこと、色彩にも統一感があり彩りを抑えていることなどが挙げられるが、さりげない割に効果が大きいのが、入口との間に内扉がない点だ。扉があれば、たとえそれを開け放っていたとしても空間に区切りが生じるが、扉がなければ、部屋全体がひとつの空間のような印象が生まれる。 カーペットと壁紙が同系色なので、やもすれば退屈になってしまうが、これだけの広さの中なら、それぞれの家具の存在を引き立たせる効果がある。加えて、陰影のある照明デザインにより、夜ともなればショールームのような洒落たムードが漂い出す。 ロングソファの背後に置かれた現代風の屏風は、このスイート内で最大のアート作品であると同時に、最も印象的な装飾品だ。瞑想に通じるような落ち着いた内装の中で、都会的で自由な美意識を放ちつつも、見事に調和しているところが興味深い。 窓そのものも、まるで額縁のよう。刻々と変わる雲の形や海の表情を引き立てるのが、室内の端整な雰囲気だ。窓際に置かれた縁側風のベンチは、荷物を置いたり実際に座ったりするより、窓とセットで風景の一部として鑑賞する時こそ、最も価値が高く感じられる。 黒い御影石をトップに用いた丸テーブルを取り囲むのは、4つのレザーアームチェア。その脇にはちょうどジグザグに折れた窓が来ており、風景をまた違った表情で切り取ってくれる。 いずれの時間帯でも、眺めを見飽きることはないが、特に素晴らしいのは夕暮れ時。海に沈む夕日を眺めるためだけにこのホテルにチェックインする人もいるほどだ。静かな客室で、その景色を実際に眺めれば、虜になる理由がわかることだろう。 ワークデスクには同じアームチェアが向き合うように添えられている。ひとりで使うなら、窓か室内か、好きな方を向けるし、ライトが右から当たるか左から当たるか、より好ましい方を選ぶこともできる。 広いリビングルームに比べると、ベッドルームはほどよくコンパクト。シンプルさもひときわで、スッキリとまとまっている。 リビングと違い、ベッドルームには扉が設けられている。クローゼットとバスルームの扉も閉じれば、眠るのに好都合な落ち着いた空間を作ることができる。 ドレッサーはクローゼット扉の手前にあり、天端には石を使っている。大型のミラーとふたつのスタンドライトを備え、背後の壁も一面のミラー張り。添えられた丸いスツールがかわいらしい。 ウォークインクローゼットはじゅうぶんに広く、多数の引き出しや2列の長いハンガーレールが設けられている。 バスルームへはベッド向かいの両開き引き戸から。戸の脇にはアームチェアとコーヒーテーブルが置かれている。就寝前後の他、風呂上がりに一息つくにもちょうどいい。 バスルームは外光の入る広々としたスペース。バスタブ、ベイシン、シャワーブース、トイレで構成され、中央の大理石フロアは、ヨガができるくらいの広さがある。ベイシンは2面で、向かう壁の全面ミラーが、空間を一層広々見せる。 バスタブは窓に面して明るいが、やや小ぶり。バスタブ脇にはキャスター付きのタオルラックがあり、最上段は空いているので、ここに飲み物やマガジンを置いて、長湯をする時に活用することもできる。 シャワーブースも、床だけ石張り。シャワーヘッドはひとつだけでレインシャワーはない。以前は照明に蛍光灯の白々した電球を使っていたが、今ではふつうの白熱色電球に改められた。トイレは曇りガラス扉で仕切られている。 さて、せっかく屋外プールの営業期間中に来たのだから、一度は様子をうかがいに行ってみることに。強い日差しが照りつけるルーフトップをてくてく歩いて屋外プールへ。オープン時間前に行ったが、すでに行列。オープンと同時に入ったものの、プールサイドにはもう座るところがなかったので、そのまま退散した。いつもの屋内プールも子どもの遊び場になっており、とても泳げる状態ではなかった。やはり部屋にこもるしかないようだ。 |
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