ストリングスホテル東京インターコンチネンタル The Suite |
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The Strings by InterContinental Tokyo |
2009.04.26(日)
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東京都港区 |
怒-4
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事前払い | ストリングスホテルでは、若々しくアクティブなビジネスパーソンをよく見かける。彼らは自ら起業しているのか、あるいは自由度の高いクリエイティブなビジネスをしているのか、皆、一様にキリッとした雰囲気を持っている。こうした人々にストリングスが愛されるのは理解できる。新幹線停車駅に直結という利便性と、国際ブランドのイメージが見事な相乗効果を発揮し、時間を無駄にしたくない人々の拠点になっているのだろう。
だが、外国人の利用もかなり多いという点は、いつも不思議に思っている。この外国人比率は、インターナショナルブランドだからという理由では説明がつかない。いくら港区でも品川は東京の片田舎であって、新幹線を利用するのでなければ、彼らにとって至極便利だとも思えない。これほど部屋が狭くて高いホテルに好んで泊まるには、それを埋めるに足る魅力があるはずだが、それが何なのかはまったく見当もつかない。 ストリングスホテルは品川駅とペデストリアンデッキで直結しているので、駅から徒歩でチェックインする客が多く、1階の正面玄関は大抵の場合ひっそりとしている。 この日、車で正面玄関に到着した際、ドアマンは車寄せにあるカウンターで電話の最中だった。カウンターは車の進入口をにらむように設置されているので、たとえ電話中でも車の接近に気付かないはずはない。事実、視線は車に向いていたのだから、見えていたのだろう。 だが、扉を開けてもなお通話を続けたままで、会釈をするでもなければ、目配せを寄こすでもない。当人はどういうつもりか知らないが、状況的には完全に無視されたとしか解釈のしようがなかった。これなら誰もいない方がまし。とても気分が悪かった。 荷物を降ろしきったところで、ドアマンは通話を終えて近づいてきた。急ぐでもなく、ゆっくりと。そして「ご宿泊ですか」と言った。「お待たせして申し訳ございません」ではないのか。いくら普段から暇を持て余しているからといって、だらけたままの態度でいられるのは不愉快だ。到着早々気分を害されては、先が思いやられるばかりである。 一方、フロントロビーではうるさい客の到着に構えていたらしく、精一杯の対応をしているように感じられた。だが、正面玄関まで行き届いていなかったのは片手おちである。チェックインはフロントではなく、客室で行われた。ところが案内された客室は、予約したものとは違っていた。 係が恐る恐るいうには、予約している部屋はまだ先客が出発しておらず、チェックアウト後に清掃が整うまで、この部屋を使ってほしいとのことだった。会員のチェックアウトは16時。すでに次の客が到着しているのにレイトアウトをさせるのもどうかと思うが、会員と聞けば、たとえ名前も顔も知らない相手でも、「お互いさま」という気持ちになるから不思議だ。部屋の準備が整うまで、臨時の狭い部屋で我慢するとしよう。 だが、臨時の部屋というのは、どうしても落ち着かない。もちろん、好きに使っていいのだが、荷物を広げれば移動の時に大変だし、荷物を解かなければ、結局何もできやしないのだ。ならば、部屋の外で過ごす方がいいと思い、ロビー階のラウンジにコーヒーを飲みに行くことにした。 案内されたのは喫煙席。タバコを吸うか吸わないかも尋ねられなかった。どうも禁煙席はないらしい。だから聞くまでもないと係は考えているようだ。仮に全席喫煙席だとしても、この時代に説明もなしにタバコで煙たい席に通すなどという暴力が通用すると思っているのだろうか。その後もレストランで感じたのは、ホテル側の手前みそによる気の利かなさばかりだった。 やがて用意されたスイートに、特に大きく変わった様子はない。すでにターンダウンされており、カーテンも閉じられていた。冷蔵庫を見ると、かつてはシャンパンがあったのが廃止され、同時にシャンパングラスもなくなった。これにより、ミニバー無料の魅力は低減した。 ベッドルームには家庭用のプラネタリウムが設置されるようになった。一見するとおもちゃのようだが、実際に作動させてみると幻想的な夜空に驚かされる。この部屋は天井が低いのが難点だと思っていたが、このプラネタリウムを楽しむには好都合なのかもしれない。 客室の設えは邸宅風の落ち着いた雰囲気が魅力だが、同じデザイナーのコンラッドからハシゴしてくると、全体のクオリティと印象で2ランク落ちる。星空を見上げながら、いつしか夢の世界に漂い、翌朝はスッキリと目覚めた。 6時半に朝食をとりにレストランへ出向いたが、朝っぱらから気持ちを煽るジャズが鳴り響き辟易。コーヒーが煮詰まり気味なのも気になったが、数々のフレッシュフルーツが気持ちを和ませてくれた。その後、部屋でゆっくりと過ごし、昼過ぎにチェックアウト。 フロントの係も前回よりは態度に注意しているように感じられたが、支払いの件で問題が発生した。今回の予約はウェブサイト上で事前決済をしてきたもの。あらかじめクレジットカード情報を入力し、予約時の確認画面には、オンラインで決済されたことを示す文言が表示されていた。それを見れば、誰もが支払い手続きは完了したものと思うはずである。 だが、フロントで「このホテルはオンライン決済のシステムが整っていないため、現地決済としている」との主張をする。客に事前決済をうたいカード情報などを求めておきながら、それは単にカタチだけだったなんて、バカにするにも程がある。第一、この時点で登録したカードに二重に請求される可能性は消えないし、その確認は難しい。 いずれにしてもホテルは、最初から事前決済する気などさらさらないのに、あたかも事前決済するような手順を踏ませたのだ。これは詐欺に近い。こんないい加減なことをするホテルを信用するわけにもいかないので、予約時の約束通りの請求手順以外では支払いには応じないといって、現地での支払いを拒否した。 が、後刻責任者より連絡があり、非礼を詫びた上で今後は同じことを繰り返さないと約束したので、改めて支払いのためにホテルへ立ち寄ってやった。 事前カード決済や、カード番号を伝えて請求をホテルに委ねるエキスプレスチェックアウトでは、稀ではあるが、二重請求や過大請求の事例がないわけではない。過去に何度もそれで面倒を被ったことがあり、そのたびにカード会社やホテルとやり取りをせねばならず、疲れ切ってしまった。そんな経験があればこそ慎重になるわけだが、ホテルも支払いというデリケートな問題に関しては、特にぬかりのないようにしてもらいたいものだ。 |
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ストリングスホテル東京インターコンチネンタル(公式サイト) | |
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