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2004.03.24.(水)

ストリングスホテル東京 The Suite
The Strings Hotel Tokyo
喜-5 13515
プレゼントのフラワーアレンジメントとピンクのクマ
もし年に1回の誕生日にホテルステイを楽しむとして、毎年違うホテルを選んだとしてもせいぜい一生涯で50〜60軒のホテルにしか泊まれない。日本の高級ホテルだけでも数百軒あるわけだから、誕生日を過ごせるホテルはごく一部だ。日常の夜ならまだ1万泊以上できるのに。なんて、今更誕生日をよろこんではしゃいでいるわけではない。コンサート仲間には乾杯してもらったし、当日は大抵仕事だから、浮き足立っている余裕もない。だが、無類のホテル好きなのだから、泊まる部屋くらいは吟味したいと思っている。快適に過ごすと同時に、滞在先のアニバーサリーに対するサービスセンスをリサーチするという点でも非常に貴重な機会なのだ。

その点、ストリングスホテル東京が興味深かった。前日に楽屋から電話で予約したが、以前予約係の対応に疑問があったので、マネージャーに直接予約を頼んだ。当日は羽田空港から直行し、16時にはチェックインできた。マネージャーが直接部屋に案内してくれ、サインだけの簡単なチェックインを済ませると、「あの、こちら、ホテルからのお祝いなんですか・・・」と、こちらの反応をうかがいながら恥ずかしそうに卓上の花とぬいぐるみを指した。お互い顔を見合わせ、なんだか急に笑いたい気分になり、マネージャーとふたりして吹き出してしまった。かわいらしい贈り物のクマは、カラダに日付が入っているので、いい記念になる。また小さいので荷物にならないのもいい。

客室はザ・スイート。最上階を除いて各フロアに1室だけ設けられており、ベイサイドを望むベストな位置にあるコーナースイートだ。室内はL字に広がっており、リビングルーム、ベッドルーム、バスルームという構成。エントランスの踏み込み部分は照明を抑えたシックな空間で、ゲスト用トイレとクローゼットを備える。リビングルームは木目を多用したナチュラルで落ち着いたコーディネート。巧みに配した鏡が、部屋に変化と奥行きをもたらしてる。扇型でレザートップのライティングデスクには、洒落た2種類の椅子が添えられる。

リビングにはガラステーブルを囲んだベロアのソファとホームシアターシステムがセットされ、自宅気分でくつろげる空間だ。毛足の長いラグマットが敷かれ、広すぎないスペースが心地よい。コーナーの最大限取られた窓も素晴らしい眺めと開放感を運んでくれる。

続くベッドルームはリビングに比べるとやさしく軽やかな色彩感だ。ベッドがハリウッドスタイルに並び、ヘッドボードにもレザーを使った。その前には棚を活用したドレッサーを設置して、オーディオセットなども備える。窓際には白いレザーの椅子を配置し、軽快なアクセントとした。クローゼットは窓から遠い壁に面して設置。バゲージ台にもレザーを使っている。

バスルームはつや消し仕上げの石張り。ストレスから解き放ってくれる雰囲気と仕掛けが満載の秀逸なバスルームだ。ボウル型のダブルベイシンやタオルを置いたラックなどがあり、こちらもホテルのバスルームというより個人宅のような落ち着きがある。ガラス扉で仕切られた窓際のスペースには、ブロアバスを備えたバスタブと、洗い場風のシャワースペースを設置。窓とバスタブとの高さのバランスが取れているので、素晴らしい眺めを楽しみながらバスタブに身をゆだねられる。ブロアバスはマッサージ効果が期待できるほどに強力で心地よい。トイレはすりガラスのブースに完全に独立させた。

照明はリビングとベッドルームは自在に調光でき、プログラム可能なシステムを採用しているが、バスルームはオン/オフのみと不便だった。せっかくのバスタブからは、抑えた照明で夜景を楽しみたいもの。また、ムードを作った居室との往来の際、明るすぎるバスルームとのバランスが取れない。また、バスルームの床は石なのだが、床暖房が入っておらず、冷たさが気になった。

全体に暮らす部屋というイメージで、デザイナーの高い感性が息づいている印象。レギュラールームも居心地よく出来てるが、スイートではセンスをより大きく開花させ、実に完成度の高いデザインに仕上がった。そして、その快適さを膨らませているのが、スタッフの秀逸なサービスぶりだった。遠すぎず、近すぎず、節度と親しみが見事に溶け合い、安心して過ごすことができる。開業当時鼻に付いた高邁な姿勢は、得るべくして得たプライドの成長とともに、確実に影を潜めつつある。

窓が開放感を生むリビング デスク周辺の雰囲気も落ち着いている

リビングには木目と鏡を多用して高級感を演出 充実したホームシアターシステム

ボーンチャイナのカップ&ソーサー ベッドルームへの扉

リビングに比べて軽やかでやさしい色調のベッドルーム ベッドの前もすっきりとまとめた

ドレッサーに並んだ棚にはオーディオセットもある 窓際のレザーチェアは冷たいけれどいい感じ

壁にはクローゼットが設けられている 前室に面したゲスト用トイレ

明るいバスルーム ダブルベイシン

バスタブからでも眺めが得られる窓枠の高さがうれしい 水流が心地よいブロアバス

2004.03.24.(水)
ザ・ダイニング フレンチフュージョン
French Fusion Restaurant & Bar THE DINING
楽-3 ロゼシャンパン
席に着くとまずはシャンパンを1杯サービスしてくれた。4月からプロモーションをはじめるというヴーヴクリコのロゼシャンパンだった。これからの季節にピッタリの華やかな色合い。見た目だけでなく味わいにも色彩感が加わり、楽しい雰囲気を演出したいときにオススメのシャンパンだった。

それほど空腹ではなかったので、ウニのリゾットとスズキのグリル、それとコーヒーだけという注文にした。途中、シャルドネのグラスワインを挟むだけの、日常的な食事だった。以前よりも南フランスらしい、いい料理を出すようになった。サービスには余裕が出てきたのが、自ら楽しみながら接客に当たる風景があちこちで見られるようになり、レストランらしい楽しさを感じた。

2004.03.25.(木)
チャイナシャドウ チャイニーズレストラン
Chinese Restaurant CHINA SHADOW
楽-2 都会的なスパイシーテイスト
午後、遅くなってからの食事。以前のことも耳に入っているらしく、サービスにはとりわけ気を遣ってくれている様子。しかし、テーブルでは会話が進行中で、中断してほしくないタイミングなのに、運ばれてきた料理の説明を始めたり、ラストオーダーだなどと割り込んできたりと、まだまだテーブルを見るセンスが足りない。

しかし、料理は素晴らしかった。スパイスをくっきりと用い、都会的で洗練された味だった。インテリアもいいし、眺めの素晴らしさも魅力的だ。この周辺では唯一使える店なのだが、もう一歩上を狙って欲しいもの。

[ストリングスホテル東京] 030525 030907 030917 031002 031103 040112 040224

Y.K.