曇り窓の手跡
2006.12.28(木)
ストリングスホテル東京 Moderate Deluxe Room
The Strings Hotel Tokyo
楽-2

これは記念ベアではなく通常ベア 正月以来、ほぼ1年ぶりの滞在となった。このホテルには、それほど頻繁に泊まりに来ていたわけではないが、それでも半年以上のブランクが空くことは珍しく、これまでのペースを考えると今回はかなり久しぶりだと言える。前回の印象が悪かったことで、また来ようという意欲が低下していていたというのがその理由だが、これはサービスに対する日頃の心構えが、客の再訪を大きく左右することを意味している。すべての客に対して最善を尽くすのは当然のことだが、とりわけリピーターにはより細やかなサービスを提供し続ける必要がある。それは、客のためでもあり、ホテルのためにもなるのだ。

フロントでの印象は大変素晴らしかった。久しぶりなのに「お帰りなさいませ」と心のこもった挨拶があり、サインだけのチェックインはすぐさま完了した。フロントではこれだけパーソナルなサービスが出来るのに、なぜかレストランではそれが実践出来ずにいる。特にレストランで宿泊客を迎える際には、客室の延長線を感じさせるような、アットホームでエクスクルーシブなサービスを心掛けた方がいい。それがなければ、宿泊客はどんどんホテルの外へ食事に出てしまって、館内摂食率は更に低下するだろう。

用意された客室は、いつも通りのデラックスルーム。ただ、インターシティに面した側の部屋というのは初めてだ。目の前にビルが迫り、駅側の開放感や都心方面の眺めには遠く及ばないが、こちらはビルの谷間からわずかに海を望むことができる。午前中は日光がよく差し込み、陽だまりのような心地よさに包まれる。部屋はすでにターンダウンされた状態で仕上げられていた。寝具がめくられ、氷も用意されている。だが、夕方になって改めてターンダウンを頼んだらやってくれたものの、タオル交換やゴミ捨てはなぜか割愛されてしまった。

そして、客室の清掃もレベルダウンしている。冬場は夜になると窓が結露するが、曇った窓には夥しい手のあとが浮かび上がり不気味なほどだった。また、ナイトテーブルのガラスの下や、木肌のテカリ汚れなどが放置されている。これらは落ちないものだと勘違いしているのだろうか。汚れは、落ちるか落ちないかではなく、落とすもの。ハウスキーパーなら、そのくらいの心構えでなくてはならない。

チェックアウトは長い列が出来ていた。並ぶ気にはなれなかったので、落ち着いたら呼んでくれるように頼んで、ロビーの一角にあるソファでアトリウムを眺めながら待つことに。帰りしなには、開業3周年記念のテディベアがお土産に用意された。記念ベアにはシリアルナンバーが入っているが、そのナンバーは誕生日と同じ数字。粋な計らいだと思った。

その後は丸ビルの「オザミトーキョー」へ行き、5,544円のコースを食べた。チョイスできるメインディッシュはポトフにした。シンプルなポトフだが、濃厚な色をした野菜がたっぷりと入り、ブイヨンの風味がしっかりとした逸品。フォアグラを使ったオードブルもリッチな味わいだった。

 
おなじみのデラックスルーム ビル側の眺め フィットネスルーム

「オザミトーキョー」のフォアグラのオードブル 「オザミトーキョー」のポトフ 「オザミトーキョー」のデザート

 
ストリングスホテル東京 030525 030907 030917 031002 031103 040112 040224 040324 041226 050703 050723 060101


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