ヒルトン東京 Hilton Junior Suite
Hilton Tokyo
2009.07.20(月)
東京都新宿区
楽-2

14階からの眺め
 
キラーアイロン台 ちょうどチェックインラッシュの時間に到着したが、たまたまロビーで顔見知りのマネジャーと出会い、そのまま37階まで案内してもらい、スムーズにチェックインすることができた。

今回予約してあったのは、ヒルトンフロアのジュニアスイート。レギュラールームならばHHonorsの特典でエグゼクティブフロアにアップグレードされることが多いが、たとえジュニアスイートであっても一応はスイートのカテゴリーなので、より上のスイートやデラックスフロア、エグゼクティブフロアへのアップグレードは行われない。そういう決まりなので、予約通りのヒルトンフロアジュニアスイートが用意され、またエレベータを使って低層階に降りてきた。

久しぶりに見る低層階からの眺めも、これはこれで悪くないし、地面が近いというのは、なぜか落ち着く。また、昔ながらのヒルトンらしいインテリアもまた、よりくつろいだ雰囲気を醸している。改装で新調されたのは、ヘッドボードとその裏に当たる壁紙、26インチ液晶テレビとDVDプレイヤー、ベイシン上のハロゲンライト、カーブの付いたシャワーカーテンである。

この他の部分は、かつてからのものが引き続き使われているのだが、古臭さはなく、高級ホテルのインテリアとして今でも十分に通用している。それどころか、ソファの座り心地や、収納の使い勝手は、フルリニューアルされたデラックスやエグゼクティブよりも優れていると感じられた。

広さは44平米で、スイートと呼ぶにはやや無理があり、リビング付きのデラックスルームといった感じのワンルームだが、ヒルトンフロアには通常置いていないバスローブを揃えたり、エグゼクティブフロアのレギュラールームよりもグレードの高いアメニティやベッドリネンを使うなどして、スイートとしてのメンツを保っている。

クローゼットにはアイロンセットが用意されてるが、このアイロン台には問題がある。そもそも安物のようだが、アイロン台の高さを調節する金具が鋭く飛び出ており、注意して扱わないと、思わぬ怪我につながりそうなのだ。実際、その部分に軽く指がかすった際、切り傷になってしまった。恐るべし、キラーアイロン台。このホテルでは、キラー歯ブラシ、キラースリッパに続く、キラーキャラの登場だ。

笑い話はともかく、いくら安いからといって、ホテルの客室アメニティに、安全性に問題がある商品など、使うべきではない。そのくらいのことはホテルも承知しているはずなので、十分な吟味が足りていないということだろう。

到着日には「チェッカーズ」で遅いランチをとった。すでにブッフェが終わっており、アラカルトからチョイスすることにしたが、ちょうど懐かしの復刻メニューを集めたプロモーションが行われており、それが興味深かったので、ナシゴレンと舞妓さんパフェを注文。やがて運ばれてきたナシゴレンは、日本風にアレンジしたもので、東京ヒルトンホテル時代のレシピである。よく似たものはキャピトルレストラン「オリガミ」でも味わうことができるが、しっとりとしたピラフと添えられたサテの風味が日本人好みである。

舞妓さんパフェは、いわゆるビッグパフェの類だが、こちらは現代風。しかも、中に入っているのはエグゼクティブラウンジにもよく並ぶ抹茶ロールケーキだったり、ゆるゆるの安っぽいアイスクリームだったり、昔の味を知っている者から言わせれば、偽舞妓である。

それはそうと、「チェッカーズ」はアラカルトメニューが非常に貧弱になってしまった。プロモーションメニューがなければ、ピザ、パスタ、バーガー、サラダ程度しかなく、もはやブッフェレストランの域である。だが、それでは「マーブルラウンジ」と重なり過ぎだ。やはり、ここはホテルコーヒーショップの王道を行ってもらいたいもの。

マネジャーにそう告げると、過去のメニューであっても、食べたいものがあったらリクエストして欲しいとのこと。その場でできるものであれば対応すると、心強い返事だった。これでこそホテルの厨房である。

夕食は「武蔵野」で開業25周年記念コースの鉄板焼を。カウンターは混雑こそしていないが、外国人のひとり客がいるなど、ホテルらしい雰囲気。行き届いたサービスと、見事な手さばきによる料理が楽しめた。コースは手ごろでお買い得だったが、冷茶を頼んだら結構なお値段だった。

世紀の皆既日食。もちろん東京では皆既にならないが、曇り空だったためまったく見えず。客室で、久しぶりにテレビ画面を食い入るように見つづけながら、太陽と月による奇跡の神秘に酔いしれた。

 
明るい色調のインテリア 広々としたワンルーム空間 家具も淡い色に塗られている

ベッドからも都心の景色が見える やさしい照明が落ち着いた雰囲気を醸す 2面の窓は開放的

ソファセット デスク テレビ

デスクのミラー クッション ヘッドボードとまくら

ドア前にあるバゲージ台 クローゼットはふすま キラーアイロンが入っている

冷蔵庫内 お茶のセットなど バスルーム入口だけ補修されている

天然石のベイシントップ 長いバスタブ シャワーカーテンも新しくなった

「チェッカーズ」店内 ナシゴレン 舞妓さんパフェ

 ヒルトン東京(公式サイト)
 以前のレビューはこちら→ 940505 941018 970301 990628 000411 000518 000528 010512 010901 011231 020629 020630 020704 020806 020831 040311 040602 040621 040628 040908 041228 050106 050127 050219 050322 050327 050403 050417 050528 050624 050909 051228 060114 060408 060429 060605 060716 060720 060905 061112 061129 061210 070107 070112 070428 070819 071224 071227 080202 080726 080913 090319 090410


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