フォーシーズンズホテル椿山荘 東京 Superior Room | |
Four Seasons Hotel Tokyo at Chinzan-so |
2009.06.21(日)
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東京都文京区 |
喜-4
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雨の庭 | フォーシーズンズホテル椿山荘東京の車寄せは、木々に囲まれた大邸宅のような落ち着いた佇まいを見せ、ここに来るだけで軽井沢や伊豆を訪れた時のような清々しい気分になる。今日のようにやわらかい6月の雨に濡れ、草木が甘い香りを放っている時はなおのことだ。
エントランスに次々と到着する車を誘導しているドアマンたちは、一見すると警察官や軍人のような強面ぶりだが、客と目が合ったとたんに一瞬でウェルカムスマイルモードにスイッチする。この早業はプリンセス天功なみだ。 豪奢なロビーは婚礼客でにぎわっており、フロント前にもチェックインを待つ人の群れができていた。かなり待たされることになるかもしれないと覚悟したが、スタッフたちの対応は素早く、たちまち順番が回って来た。明るい声で「大変お待たせいたしました」から始まり、丁寧かつ手際よく手続きが進んでいくが、ペニンシュラで感じたような表面的なホスピタリティとは対照的に、スタッフからも客に接することの喜びが伝わってくる。 チェックインは済んだが、ベルアテンダントは出払っており、その帰りを待つ客が他にも数組待っているようだったので、案内を辞退して自ら部屋へと向かうことにした。 用意されたのは12階にあるガーデンビュールーム。12階はかつてフォーシーズンズクラブフロアだった。今でもラウンジだった空間がそのまま残されているが、この日はその場を使って何かが行われており、飲食物が振舞われているようだった。何が催されているのかはわからなかったが、後刻通りかかった時には、片づけられ、閉じられていた。 部屋は廊下のずっと先の方にあり、遠く感じた。廊下には、なにやらゴム手袋の内側のような奇妙なにおいが漂っているが、部屋の中はほんのりいい香りだった。客室は45平米の標準タイプではあるが、建物のちょうど折れ目に近く、隣が60平米のデラックスルームであるため、クローゼットが広く、柱を分かち合っていないことで若干横幅が広くなっている、いわゆる当たりタイプだった。 部屋の状態は、清掃、メンテナンスともに実に素晴らしい。傷みはまったくなく、古さも感じない。広い居室には立派な家具は十分な間隔を持って配置されており、ゆったりとした時間の流れをイメージさせる。バスルームも改めてみると、明るくて広々としており、とても使いやすく心地よい。ただ、アメニティバスケットやティシューケースなどは、現在の和風柄のものより、南仏を思わせる明るい模様の方がこの内装には合っていたのと、かつて備えてあったスツールがなくなったのが残念だった。 この日、昼食をとる時間がなかったので、夕食を早めにすることにして、ディナータイム前でも営業している「シーズンズビストロ」へ向かった。店先に掲げられているメニューを眺めて、ちょうど好みに合った内容のコースがあったので、それを注文しようと決めて席に着いたが、メニューを配られる際、この時間は軽食のみだと言われ、ちょっとガッカリ。その軽食メニューではバーガーくらいしか食指が動かなかったので、チーズバーガーを注文した。バーガーはバンズも肉も小ぶりで上品な感じ。 サービスは快活で明るく、滅多に訪れないにもかかわらず、まるで常連に対するような親しみと温かさでもてなされている気分だった。それに比べて、キャッシャーで陣取っている黒服の感じの悪いこと。客が目の前を通っても挨拶もできないし、見るからにだらしない雰囲気を垂れ流していた。 その後は、雨のガーデンを一回り。散策には天候がいい方が好都合だが、雨の日には雨ならではの風景を楽しめる。特にこの季節はあじさいが見事だ。濡れた葉が見せる艶もまた、何ともいえない美しさである。 その後はそろそろ空いてきたと思われるSPAに向かった。だが、屋内プールはまだ混雑しており、デッキチェアはかろうじてひとつ空いているだけだった。それでも、19時を過ぎると帰る人が多くなり、20時には貸切になった。「く」の字に折れ曲がったプールは、ひたすら泳ぐには不都合だが、誰もいなくなったプールはリゾートのような解放感を与えてくれる。 プールに隣接したジャクージは相変わらず弱く、まさに「弱ージ」。以前はもっと強烈な水流が楽しめたのにと思うと、その頃が懐かしい。プールの内装も、白かったところが茶に塗装されて、ややアジア系のテイストになったが、こちらもまた以前の南仏風の方が上品でよかったように思う。 ラウンジでクッキーとスムージーを注文して、水泳の疲れをほぐした後は、温泉に浸かって十分に温まった。温泉内のアメニティはアロマテラピー&アソシエイツを置いている。 せっかく温まったのに、またもガーデンに出てみた。ホタルはいるかと、探しに出てみたのである。乱舞とは程遠いが、ぽつぽつと微かな灯がゆらめいていた。部屋に戻ると丁寧にターンダウンされており、快適なベッドでぐっすりと休むことができた。今回もまた総じて満足できる滞在となった。 |
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フォーシーズンズホテル椿山荘 東京(公式サイト) | |
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