1994.04.02
差し入れ
フォーシーズンズホテル椿山荘東京 Club Superior Room
楽-2

いつも撮影でお世話になっているフォトグラファー會澤樹也さんの結婚披露宴出席のため、フォーシーズンズホテルに宿泊した。披露宴列席者用の特別レートが用意されているはずだが、ご披露宴を控えて当人は忙しくしているだろうから、自分で予約を入れて定価で利用することにした。フォーシーズンズクラブフロアのスーペリアルームは45,000円だった。

前泊している新郎新婦の客室に花とシャンパンを用意してもらうよう、あらかじめコンセルジュに依頼しておいた。こうしてホテルに依頼してなにかを用意させる場合、実際に現物を見て確かめられないので、どんなものがどんな状態で届けられたのかを知ることは難しい。本当に届けられたのかを確認することさえ困難だ。信頼のおけるはずのホテルであっても、届けられるはずの品が届かないという事態が希にあるようだ。

今回の滞在では、ラウンジを利用する時間がほとんど無かった。客室も楽屋代わりのようなもので、披露宴での演奏を控えて、いつもはくつろぐために利用する空間が、気分を引き締めるための空間になった。その際にも、この静けさと洗練されたインテリアが役に立った。何もかもが上質で、その質感を密かにアピールしており、無言でエネルギーを分けてくれているようだった。

スーペリアルームでこの上質さは、フォーシーズンズホテルならではのクオリティだと言え、国内にある他のホテルの追随を許さない。タオルの手触り、シャンプーやボディローションの香りは、たとえ目をつむっていたとしても、それがフォーシーズンズのものであることがただちに理解できるだろう。

そんな空間の洗練度を感じながら、披露宴会場へ。披露宴は終始和やかに進んだが、後で裏話を聞いてびっくりしたようなハプニングがたくさんあったそうだ。しかし、それを表に出さず、お客さんたちを楽しませることに徹した新郎新婦のサービス精神に感服した。はたして、そういったサービス精神が今のホテルにあるのかどうか・・・

披露宴がおひらきになって、スパへ。緊張した筋肉がプールとサウナで一気に開放され、なんとも心地よかった。頑張ったご褒美にスポーツマッサージを。あぁ、なんという極楽。

1994.04.03
墓地の桜を借景に
「ル・ジャルダン・デ・サヴール」南青山
楽-3

外苑西通り沿いにあるビルの2階に位置するこの店からは、青山墓地が見渡せ、桜の季節にはお花見もできる。この日は見頃間近の桜を望む窓際の席に案内してくれたので、爽やかな気分で過ごすことができ、さながら都会のオアシスだった。昼のコースは2千円台から用意されており、比較的良い料理を出してくれる。

ところが、それを支えるはずのサービスは、十分な知識のない若い女性が受け持っており、時に不安な気分にさせられることがある。こんなに明るい店内で、見事な景観まであるのだから、明るい笑顔で、手際よくサービスしてくれれば、多少の不足はご破算にできるのに残念だ。

Y.K.