ネイチャーコート
2006.04.09(日)
ホテルオークラ東京 Superior Twin Room
Hotel Okura Tokyo
喜-2

別館の客室階エレベータホール オークラやニューオータニは、同じホテル内にふたつのフロントを持っている。あらかじめどの棟に滞在するのかが決まっている場合はその棟のフロントに行けばいいが、決まっていない場合は迷ってしまう。今回のオークラもそうだった。本館になるか別館になるかわからなかったが、本館になればいいという願いを込めて、本館フロントでチェックインをした。ベテランだと思われる落ち着いた物腰の女性が担当し、スムーズに手続きが終了。だが、ベルアテンダントは出払っていた。先ほどベルが荷物を置いた場所から、自ら荷物を取り出して部屋に向かった。

残念ながら願いは叶わず、別館の部屋がアサインされた。本館からは地下の連絡通路を経由して、別の建物まで移動しなくてはならない。途中には階段もあるし、重いカバンがある時は結構しんどい。結局、部屋に着くまでまで3〜4分は掛かった。

部屋に入ってみると、そこはコネクティングドアのない禁煙室だった。前回の希望を覚えていてくれたのかもしれない。思っていたより広いタイプである上に、すっかり周囲を建物で囲まれてしまったオークラの中で、今となっては最も視界の広い眺めが得られる位置にある部屋だった。完璧な清掃、リクエスト通りのエキストラアメニティなど、これでこそオークラという印象だ。

ベッドはハリウッドツインスタイルに並べられ、窓際にはソファセットを置いている。デスクは広く、収納も十分だ。バスルームは大理石仕上げで、4.8平米。シャワーブースはないが、高圧のシャワーが心地よい。タオルやバスローブはふかふかだ。ベイシンはシングルだが、天板は御影石で、ベイシンボウルや水栓は比較的新しい感じがする。

今回は、以前から気になっていた「ネイチャーコート」を利用してみた。本館10階のウィングひとつを使ったリラクゼーションスペースで、入場に基本メニューひとつがついて12,600円と、利用料は高額だ。グランドコンフォートフロアに滞在すれば入場がフリーになるが、36平米の客室で7万円程度と、これまた高額なので、気合いを入れて利用しないと、料金に見合った楽しみ方はできないのではないだろうか。リニューアルされた客室は魅力的だが、本格的なボディトリートメントなどを目的として初めて利用価値がでてくるフロアであるように感じる。

ネイチャーコートの入口で受付を済ませ、専用のガウンに着替えると、まずはカウンセリングを受ける。体調やストレスについて、シートにアンケート形式で記入し、そのシートを基にいくつかの質問があって、受けるメニューを決めていく。ネイチャーコート内は、清潔感にあふれ、ゆったりとしているが、これもガラガラで空いているからそう感じるのであって、もし混雑していたらリラックスどころではないだろう。

カウンセリング自体は、さほど意味があるようには思えなかった。受けるメニューはあらかじめ決めてきていたし、カウンセリングによって新たに得られた情報は何もなかった。チョイスしたのはストーンセラピー20分。まずは石の台に腹這いになり、背中にオイルを塗られて熱い石をゆっくり滑らせてもらう。その後、肩をマッサージしてくれ、次いで仰向けになって胃の辺りに石を載せてしばらく休憩するというもの。音楽や照明の設定がとてもよく、確かにリラックスできる。

次に、酸素のメディテーションを体験した。リクライニングシートに深く腰掛け、鼻の辺りに高濃度酸素を噴出するノズルを近づけ、大きなディスプレイに流れる映像を眺めるというもの。日本の桜の名所を紹介する映像が流れているのだが、音楽もちぐはぐで、これで瞑想できるのか?という感じ。それよりも酸素を供給する機械が立てる人工呼吸器のような不気味な音が終始気になるし、なんだかママゴトをしているようで気恥ずかしい時間だった。

最後にミストサウナで更にリラックスするように言われたが、狭いサウナだし、サウナの前に休憩できるイスがなく、あまりリラックスできなかった。だが、ストーンセラピーの効果が出て来たのか、短い時間でたくさんの汗が出た。仕上げは自然素材のジュース。メニューから好みのものを選ぶと、生のフルーツをカットするところから手間を掛けて作ってくれるが、何しろ量が少なく、サウナから上がったばかりの体には物足りなかった。スタッフの多くは暗い印象で、歩き方からしてだらしなく、雰囲気を悪くしている。それにしても、何とも奇妙な施設を作ったものだ。

翌朝の朝食は「山里」で。一品ごとに丁寧に調理され、見事な味だった。店の雰囲気や清潔感も申し分なく、和朝食では間違いなく国内最高レベル。

 
スーペリアルームは40平米 デスク周辺 窓際のソファコーナー

ベイシン バスタブ 「山里」のテーブル席

 
ホテルオークラ東京 960915 981114 990807 990814 990906 991018 991030 000415 000503 000609 011103 011216 020601 030526 030528 030925 031016 031017 031127 031220 040515 040525 040823 050825 060310


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