2005.08.25.(木) |
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ホテルオークラ Suite Hotel Okura |
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楽-4 嵐のロビーコンサート | |
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この日はオークラロビーコンサート25への出演が決まっており、昼過ぎにオークラへ到着することにしていた。オークラロビーコンサート25は、当初開業25周年を記念して、1年間限定の催しとして開催されたが、好評だったことを受け、以来18年以上に渡り、毎月25日に無料のスパークリングワインとともに、音楽を楽しむひと時を提供し続けている。
これまで、ちょうど25日に滞在が重なる時には、ロビーコンサートを楽しむ立場で何度かその場に居合わせてきた。丁度1年前の8月25日にもこのロビーでピアノ演奏を聞いていた。だが、ひょんなことから自分が楽しませる立場に回ることになった。ホテルに特別な思いを寄せる者として、他のミュージシャン以上にこのステージへの思い入れが深いことは確かだった。 あいにくこの日は東京に台風が近づいていた。折りしも雨が強く降っている最中にタクシーでホテルに到着したが、オークラ本館のエントランス前は多くの車と客たちで混雑していた。ドアマンはその応対に大層忙しそうだった。こちらには構ってもらえそうもないと思ったが、ドアマンは効率よく立ち回り、どの客にも出来不出来の無いように手際よく、かつ丁寧にサービスしており、きちんとベルアテンダントに引き継いでくれた。運やタイミングも彼に味方していたのだろう、オークラのメインエントランスは、彼の指揮するオーケストラのようだった。 チェックインも極めてスムーズだった。サインだけでルームキーが渡され、ベルアテンダントにより客室へと案内された。今回はスイートを予約してあった。同じカテゴリーのスイートにも様々なタイプがあるが、用意されたのは思っていたよりもよい条件に恵まれたスイートだった。廊下の突き当たりに、左右に広がるタイプなので、窓の数が格段に多く、都合3方向の景観を楽しめる。つまり、リビングもベッドルームも両方ともコーナールームになっていて、「コ」の字状に窓が付いており、非常に明るいのが特長だ。 室内はリビングルームとベッドルームに大別され、両者は廊下で結ばれている。リビングには、ソファセットと大きなライティングデスク、テレビ、扉で隠すことのできるウェットのミニバーが備わっている。広々としてるが、余計な設備はなく、至ってシンプルな印象。ベッドルームとの間の廊下に面して、大きなドレッサーが設けられている。その廊下も窓に面しており、バルコニーもある。バスルームの入口もこの廊下の間に設けた。 バスルームは大理石張りで、蛍光灯の照明が明るい。ベイシンはダブルで、豊富なアメニティが揃う。タオル類も非常に肌触りがよく、吸水性に富んでいる。通常でも十分に用意されている浴室備品だが、かつて「タオルなどを通常の倍のセットにしてほしい」と頼んだら、以来、必ずタオルもアメニティも倍の量が用意され続けている。一度頼んだことが滞在の度に再現されるのはありがたい。 ベッドルームにはオットマン付きのベッド2台、テレビを挟んでアームチェアが2脚、クローゼットという設え。リビング同様、シンプルだ。テレビと窓とがかなり接近しているので、ドレープが閉じないのでは?と思ったが、ナイトパネルのスイッチでドレープを動かすと、難なく閉じられた。また、スイートの寝具はレギュラー客室よりも上質で、とても心地よい。ターンダウンも丁寧に行われた。 昼食には「カメリア」を利用した。それほど空腹ではなかったので、サラダバーセット2,310円を注文した。サラダバーとスープ、パンだけのシンプルなセットだが、サラダバーは結構充実している。芋虫がいるほどに生き生きとしたグリーンサラダをはじめ、様々な生野菜、グラタンやスチームなどの温野菜、もずくやモロヘイヤなどのヘルシー素材に、10種類以上のノンオイルドレッシングなど、昼食として十分に満足できる上に低カロリー。サービスもキリッとして気持ちよかった。 コンサートは18時からだが、台風の影響が心配された。また、パブリックスペースでの公演なので、あらかじめリハーサルというわけには行かない。10分程度なら音を出しても構わないと言われていたが、ロビーで打合せをしているゲストもいたので、大きな音を出すのはためらわれた。 結局、朝からニュースで台風に対する警戒を呼びかけていたこともあって、この日のロビーコンサートには180人しか集まらなかった。いつもの半分強だそうだ。リハーサルもなく、ホールとは違った音響環境での演奏は楽ではなかったが、オークラのロビーという特別な空間で演奏できるのは貴重な経験だった。 翌日は台風一過の素晴らしい天候に恵まれ、午前中からガーデンプールに出かけてみた。客は数人しかおらず、のびのびと優雅な時間を満喫することができた。水は少々冷たかったが、夢中で泳いでいるうちに、その冷たさが心地よくなってくる。束の間のバカンスだった。 |
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Y.K.