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ロイヤルパークホテル Standard Double Room | |
Royal Park Hotel | 2010.03.27(土) |
東京都中央区 | 喜-3 |
ARCHIVES ・ 1992 |
都市型ホテルらしさはここに 都市型ホテルとして開業しながら、その要素を次々とかなぐり捨て、簡略化されたスタイルを取るホテルが増えてきた。宿泊特化型に絞ったプレビジタイプの台頭により、都市型ホテルの運営は圧迫され続けてばかりだが、かといって都市型高級ホテルの必要性がなくなったわけではないし、本来、ホテルの魅力や品格は、都市型高級ホテルにこそ宿っているものである。 簡略化を進めるホテルでは、レストランやルームサービスの営業を縮小し、ベルアテンダントやドアマンを廃止したり、屋外プールやテレホンオペレータも削減の対象となっている。そんな中、頑なに都市型ホテルであることを守り続けているホテルがある。それが、ロイヤルパークホテルだ。 このホテルもまた、人員削減やコストダウンには積極的に取り組んでおり、開業当時と比べればサービス体制は大きく変化した。だが、他のホテルがやすやすと諦めることでも、なんとか踏みとどまっている点が多いことも事実であり、そこは非常に高く評価したい。 ロイヤルパークホテルがあるのは、東京の下町。いわゆる江戸の文化が色濃く残る地域で、いまでも人情が物を言う土地柄である。ここで国際的な高級ホテルを運営し、地域の人々にも受け入れられるには、ホテルもまた人情を持ち合わせる必要があり、その点、ロイヤルパークホテルは開業当初から信頼を勝ち取っていた。 まだホテルは薄暗さでムードを醸していた時代に、すっきりと明るいロビーを設け、内装には木目や石、緑といった自然の恵みをふんだんに使ったことで、新時代のホテルが誕生したことを印象づけたわけだが、その心地よさは今でもそのまま受け継がれている。 この日、ホテルに到着した時、ちょうどフロントカウンターが混み合っていた。空くのを待つ覚悟を決めたところで、顔馴染みのマネジャーが気付いて、アシスタントマネジャーデスクを使って迅速に手続きを終わらせてくれた。 そして、キビキビとした気持ちの良い身のこなしを見せるベルアテンダントが部屋まで案内してくれた。荷物の扱いは丁寧で、客と適度な距離を保つことも心得ている。親しみを感じさせつつも、まったく余計な口は開かないし、当然のサービスを行う中でもって、信頼に足ることを印象づけているのは見事だ。 客室階エレベータホールもなかなか立派に見える。鏡やイスの存在は、時として大変役立つものだが、最近は割愛されることも少なくない。 用意された客室はスタンダードタイプ。26平米の面積は国際水準に照らすといささか狭く、広さだけを取ればアッパークラスのビジネスホテルと大差ないのだが、充実したサービスには、ビジネスホテルでは得られないものを揃えている。 改装されたばかりの頃は、以前と比較して安っぽくなったものだと嘆かわしく思った。実際、以前の方が高級であったが、今の宿泊料金や他ホテルの内装を考えると、これはこれでよしとすべきだろう。 ベッドは160センチ幅。マットレスも新調し、快適な寝心地。足元にゆとりのあるベッドメイクも悪くない。大きなベッドボードの木目が温かみを醸しており、天井の丸みやコーナーの装飾、そして壁紙の色も上品なまろやかさを感じさせる。 デスクユニットもベッドボード同様に温かい木目。オフィスチェアもブラウン系でとけ込んでいる。目の前には楕円形のミラーがあり、脇には細長いペンダントライトが下がる。今回は首都高速道路側で、目の前を車がひっきりなしに駆け抜けるのだが、防音がしっかりとしており、騒音が気になることはなかった。だが、テレビだけは今の時代には小さすぎる。 多くのホテルでミニバーアイテムを減らしているが、このホテルは最低グレードの部屋でもこの品揃え。これらを飲むことはないのだが、あるだけでも高級ホテルにいるという実感が得られる。 冷蔵庫も空にするホテルが増えている中、びっしりと飲みものを揃えている。グラスはタンブラーとワイングラスを揃え、コースターやナプキンも置いてある。茶セットの器は開業当時からのものだ。 入口付近には折戸式のクローゼットがある。最初に改装された時には、ひどく安っぽい扉だったのだが、すでに改善されている。また、当初ミニバーがあったのは入口脇すぐのところだったが、そこは今、スーツケースなどを置ける空間になっている。 バスルームは部屋の面積の割には広く取られている。特段立派な造りではないのだが、メンテナンスが行き届いていることで、心地よさが倍増している。タオルはすべてふっくら。畳み方にも折り目正しさが光る。 バスタブはゆっくりと足を伸ばせる長さ。サーモスタット付きカランを備え、浴室金具の清掃仕上げもきちんとできている。 バスアメニティも充実している。品質はいまひとつの部分があるが、これだけのアイテムを揃えているところは少ない。色合いが統一されていて、見た目もいい。 日本料理「源氏香」では、天ぷらカウンターで職人の技を堪能することができた。だが、「シンフォニー」での朝食にはひどくガッカリした。料理はいいのだが、サービスの雰囲気は最悪。マネジャーは独裁者なのか、無駄な威圧感で、働く若いものを萎縮させている。コーヒーもひどくまずく、朝から気分が悪かった。 |
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