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ホテル別インデックス
レストラン別インデックス

2002年3月8日

ロイヤルパークホテル Standard Room
哀-1 期待があるゆえの哀
ターンダウン後
遅い時間のチェックインだったが、ドアマンやフロント係はとても親切だった。それも、とってつけたような見せかけではなく、体に染み付いた自然な親切さで、育ちのよさを感じさせた。ロビーはすでに閑散としていたが、とても明るく清潔感にあふれていた。

開業当時、まだホテルのロビーといえば、薄暗いのが主流だったから、初めてこのホテルのロビーに入った瞬間には、明るく華やいだ雰囲気に圧倒され、一目で気に入った記憶がある。ロビーに続くラウンジ「フォンテーヌ」は照明がぐっとおさえられており、明るいロビー中央とちょうど対照的で、大人の夜のムードが感じられる。体格のいい外国人がひとりで一杯飲んでいる様子などを見ては、いい雰囲気だなぁと見とれたものだった。このラウンジのサービスも、それにふさわしく落ち着いており、丁寧で感じがいい。

今回利用した客室は、客室としては最も低い6階のスタンダードルームだった。使い慣れた客室なので、狭い割には使い勝手も心得ており、快適に過ごせる。しかし、いつも信頼していた客室の清掃状況に、最近はあれ?と思うことが多くなった。といっても、不潔で我慢ならないというほどのことはない。開業以来トップクラスの清掃を誇っていたのが、どうも「並」なレベルになってしまったような印象だ。

この日も、特にバスルームが「並」もしくは「やや難アリ」の状態だった。バスタブの内側が垢でザラザラするのも、床に髪の毛が何本も落ちているくらい、どこのホテルでも珍しくないことだが、ロイヤルパークではかつてそのようなことはなかっただけに残念。また、この部屋に限って、シャワーの勢いはあれど、カランから流れ出る湯は弱かった。

また、ブロードバンド接続サービスを無料で提供したり、あるいは低価格で接続できるホテルが増えているなかで、このホテルではTVを利用するインターネットシステムに一日2,500円という価格設定をしている。ちょっと高すぎやしないだろうか。

やわらかい照明が心地よさを感じさせる ベッドは小ぶりだ

客室係へのメッセージ札 落ち着いた室内

バスタブ トイレとカゴ

アメニティ ベイシン

2002年3月8日 夜
ロイヤルパークホテル コーヒーショップ「シンフォニー」
楽-2 ベジタブルカレー
店内が若干だが改装され、ちょうど中央のセクションの床がフローリングになった。また、天井まである高い窓には、天井から日よけのような飾りがぶら下がり、少しイメージが変わったように見える。

メニューは相変わらずコーヒーショップの王道を行っている。都内の同クラスのホテルと比較すると、料理の価格は低めに設定されているようだ。ボリュームたっぷりの料理が、手頃な価格で味わえるのはうれしい限りだが、欲を言えば、料理に手軽に付け加えられるセットのようなものがあると、なおありがたい。

この夜は、軽く済ませるつもりで、ベジタブルカレーを注文した。ハーフポーションも用意されているが、1,500円のレギュラーポーションを注文した。カレーは、ホテルらしい深い味わいのもので、辛口を注文したが、それほど辛くなかった。ライスの量は相当なもので、なかなか食べ応えがあった。

2002年5月4日
ロイヤルパークホテル Executive Standard Room
怒-1 下町なのに人情なし
有線放送が組み込まれたナイトテーブル
かつては、ロイヤルパークに泊まるなら少々高くてもエグゼクティブフロアがいいと思っていた。レギュラーフロアは、旅行会社を経由するなどすれば、かなりお値打ちな価格で宿泊できるが、エグゼクティブフロアには大幅な割引オファーがほとんどないので、レギュラーとエグゼクティブの料金差は、タリフ上の差より相当に大きいのが実情だ。

以前は、その溝を埋めるのに十分な価値があった。グッチやゲランなど、アメニティは驚くほど立派だったし、ゲストリレーションズオフィサーのサービスは非常に優秀だった。しかし最近では経費の削減からか、常駐するゲストリレーションズオフィサーの数が減り、アメニティもレギュラーフロアと大差がなくなった。まあ言い換えれば、レギュラーフロアでさえ他のホテルと比較しても充実したサービスが提供されている水準の高いホテルだということだが。

現在はラウンジでのドリンク・ミールサービスの内容が、セルフサービスを中心とした非常に簡素なものになっており、人手も少ないようなのでビジネスサポートを積極的に頼める雰囲気でもない。また、何かを依頼しても、係の反応は規則や形式にとらわれた通り一遍のもので、状況判断や自らの意思や熱意を盛り込んだ行動は、抑制されているような印象を受けた。そのため、なんら温もりを感じる瞬間が存在しない滞在だった。ここは下町に建つホテル。ならば、もっと人情があってもよいのではないか。

朝食は20階の「オルフェウス」にてブッフェ朝食を。内容は充実しているし、広い店内で朝の都会を見下ろしながらゆったりと食べられるのがいい。この店は普段はバーラウンジだから、4名以上で囲めるテーブルが中心の座席配置になっている。ひとりやふたりのゲストには、カウンターや窓際のわずか数席のテーブルしか用意されていない。

朝、まだ早い時間だったので、まだ数組のゲストしかおらず、2名用のテーブルがひとつおきに埋まっている程度で、ほとんどが空席だった。しかし、係に案内されたのは両脇にゲストが座っている、間に挟まれた狭い席だった。広い店でなにも肩を寄せ合って窮屈に座ることもない。両脇の方々も同感だったと思う。少し広いテーブルを指して、そちらでもいいか尋ねると、案内をした係はこれから混み合うからダメだという。

いつもなら、外国人が多く、ひとりで大きなテーブルを独占して食事をしている姿が、いくらでも見られる店だけに、しつこく何度もダメだと言われて不愉快に思った。最初に狭いテーブルを勧めることは別にかまわないが、ゲストから要望があっても尚それをさえぎるのは良くない。結局、店を出るまでガラガラのままだった。どうしたことか、サービスが乾いている。

レギュラーフロアよりも男性的な仕上げの室内 窓際にはサイレントバトラー ベッドから室内を見る
2002年5月5日 昼
ロイヤルパークホテル 「ラバンチュール」
哀-1 貧相なベトナムランチ
料理の出し方がとても乱暴な係がいた。アエロフロートのキャビンアテンダントが機内食を配る時でさえ、もう少し丁寧だ。クロスが敷かれたテーブルに皿を置く際に、ゴツリと鈍い音がするくらいだから、投げているといっても過言ではないかもしれない。その係は、自分のサービスが乱暴であることには気づいていないのではないだろうか?同僚や上司は助言や指導をしてあげないのだろうか?確かに混みあっていたので、先を急ぐ気持ちは良く理解できる。サービスは波に呑まれてしまったらすぐにパンクして収拾がつかなくなるから、忙しい時は本当に必死だ。忙しい日の夜は、夢の中でさえも料理を運んだりする。でも、そのツケを客に回すのはルール違反。ここでも人手不足の影響が出ている。

ランチメニューはいつもながら充実しており、思わず目移りする。この時期は恒例のベトナムフェア中だったので、2,300円のベトナムランチを注文してみた。内容は、少量のグリーンマンゴーサラダと、チキンのフォー、バナナタルトとコーヒーだけで、量としても内容としても貧相な印象は否めないものだった。レギュラーのランチが結構ボリュームたっぷりなだけに、寂しさはひとしお。

2002年5月5日
ロイヤルパークホテル Executive Tower Suite
楽-3 Suitable Suite
エントランスコンソールのつぼ
スイートとスタンダードルームの違いは、価格や広さだけではない。そんなことを感じさせてくれるのが、ロイヤルパークホテルのタワースイートだ。85,000円という比較的手ごろな価格でスイートらしさを味わうことができ、その中にはエグゼクティブフロアの特典として、朝食やフィットネスクラブの利用、午後3時までのレイトチェックアウトなどが含まれているので、その価値は十分にある。

このタワースイートは、エントランスから廊下を通り、リビングルーム、ベッドルーム、バスルームと、ぐるりと回りこむようなレイアウトにデザインされているので、動線がとても長い。バスルームからエントランス扉まで行くには、結構長い距離を歩くので、ベッドから数歩で扉というフツウの客室とは随分と感覚が違う。家具はすべてスタンダードルームとは違う仕様のものを置いてあり、絵や置物などの美術品も備えている。

オーディオや調光システム、電動カーテンがあり、より寝心地のいい寝具、大理石張りのバスルームなど、すべてにおいて贅沢な造りになっている。そして、大切なのが寝室とリビングを仕切る扉。これをなくしては本来はスイートと言えないはずだが、最近はワンルームタイプのジュニアスイートも増えてきた。リビングの照明を落としてくつろいだ後に、寝室に移動してベッドに滑り込むとか、真っ暗にした寝室で目覚め、扉を開けた瞬間に朝の光が燦々と差し込むリビングへ移動し、朝刊を読みながらモーニングコーヒーをなんて時にも、この一枚の扉が舞台の場面転換のように、重要な役割を果たす。空気の違う空間を同時に占有して自由に行き来できるのが、スイートの最大の存在価値なのかもしれない。

スイートといえばエグゼクティブやハネムーナーなどの利用が想定されており、一般的なニーズに応えるためのものではないと考えられて来たようだが、こうした10万円以下のスイートは、ちょっとした特別な日や、自分のご褒美などに奮発して泊まるには意外と便利で、いつもと違った一日を過ごす舞台としての利用価値は大きいと思う。

10万円以下スイートとスタンダードルームとで、インテリアや備品などに相当の差があるホテルは、ロイヤルパークホテルの他にホテルインターコンチネンタル東京ベイ、パレスホテル、ホテル日航東京、横浜ロイヤルパークホテルなど多数ある。トップスイートはどこのホテルでも独自に贅を極めた仕上がりになっていることが多いが、フォーシーズンズホテル椿山荘東京、ホテル西洋銀座、パークハイアット東京、ヒルトン東京などでは、10万円程度のスイートで雰囲気が劇的に変わるということは期待できない。せっかくスイートに泊まったのに、フツウの部屋とたいして変わらないじゃん、なんてコトのないように、しっかり下調べしよう。

リビングのシッティングスペース 旧型だがオーディオ完備

くつろげるリビングルーム ビジネスにはちょっと狭いデスク

バスローブでくつろぎの時間を ゲスト用トイレは絨毯敷き

ベッドルーム ベッドルーム奥からリビング方向を見る

ベイシンとトイレ ひょうたん型の大きなバスタブ

2002年5月16日 夜
ロイヤルパークホテル 「ラバンチュール」
喜-2 びっくりレタスの海鮮ピラフ
ベトナムフェアが終わり、通常メニューに戻った「ラバンチュール」は、混雑するでもなく、適度の賑わいを見せていた。三越劇場での演奏会後に立ち寄ったのだが、中途半端な時間に食事をしたせいで、それほどお腹が空いたという感じでもなかった。この店に来ると、大抵なにかのフェアをやっているので、ついついそちらのメニューから選ぶことが多くなり、こうして通常メニューから注文をするのは久しぶりな感じがした。

しみじみとメニューを眺めると、どんな料理が出てくるのか、想像しにくいものがいくつかあったので、係に説明をしてもらいながら、びっくりレタスの海鮮ピラフを注文してみた。運ばれてきて本当に驚いた。最初は皿にレタスが丸ごと載せられて来たのかと思ったが、中にシーフードをたっぷり使ったピラフが詰まっており、上には白魚のフライが載せられていた。味もいい感じ。前菜に頼んだニューヨークサラダも野菜をざっくりと切ってさっぱりとしたドレッシングだけで食べるシンプルな料理だが、これも面白かった。味の冒険。まさに「ラバンチュール」の名にふさわしい。この夜のサービスは安定しており、非常に行き届いていた。これがいつもの状態であってほしいもの。

ダイナミックなサラダと生春巻 レタスに包まれたピラフ

[ロイヤルパークホテル]
920608 950502 950604 990327 990808 000809 010125 010713

Y.K.