味の北海道 |
2006.08.22(火)
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ヒルトン小樽 Deluxe Plus Room | |
Hilton Otaru |
楽-4
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午前中の小樽到着を目指し、羽田を早朝に出発する便に搭乗した。あいにくの雨だったが、夏休みの賑わいに天気など無関係と言わんばかりに、飛行機は満席。子供連れや若者のグループで、機内はリゾート線のチャーター機のような盛り上がりだった。千歳空港から乗り込んだ快速エアポートも満席。今回の旅では、この人混みから逃れることなど不可能と、密かに覚悟を決めた。
しかし、ヒルトン小樽は「シ〜ン」としていた。メインエントランスの正面にあるカスケードから流れる水音と、大理石に時折響く靴音だけが、くっきりと聞こえている。4ヶ月来ない間に、1階のペストリーブティックが2階に移転してかなり縮小され、元ペストリーブティックだったところは、アクセサリーなどを扱う「アビステ」になった。 チェックインも、あまり印象のよいものではなかった。いくら客が少なく、ゆったりした雰囲気だからと言って、のんべんだらりとサービスに当たられては困る。若いスタッフが多いのだから、いつでも切れ味のいい健康的なタッチで接してもらいたいものだ。正規のチェックインタイムは15時からなので、早い時間に部屋を用意することには、見るからに消極的な態度だった。だが、予定の部屋が仕上がっているのか確認するように頼んだら、10分で案内できることに。部屋へは黒人のアテンダントが案内してくれた。 部屋の様子に、さほどの変化はない。だが、よく見ると、デスクの上には高速インターネット回線が用意され(1泊1,500円)、テレビは20インチの液晶になった。相変わらず、備え付けの便箋は古紙交換のチリ紙みたいな品質で、トイレットペーパーも透かし紙のように薄いなど、気合いを入れてケチっている。室内の雰囲気はいいのだが、ベッドマットレスが強烈に沈み込んでいるなど、客室を本来の状態に保つ努力が不足している。 昼間は、本当に営業中か?と思うほど閑散としていたのに、夜になったら団体客が怒涛のように押し寄せてきた。聞けば満室とのこと。正直、ホッとした。北海道でこの時期に閑古鳥では、店じまいも目前というものだ。願わくば、個人客が増えて、全体がクオリティアップすることを期待したいところだが、残念ながら現在は団体客が主導権を握っている状態。これでは、確かに従業員の緊張感も緩んでしまうだろう。 団体客は、夕食後に到着して、早い時間に朝食だけ食べて出かけてしまう。滞在時間が短いので、対応はしやすいだろうけれど、レストランや付帯設備での収入は望めない。館内に、これと言ってお金を落とせる設備がないという事情もある。すると、レストランは朝食以外、ずっと閑散としていることになり、これが悪循環になって、どんどんと魅力のないホテルになっていく。 朝8時半。朝食を提供するレストランは、満席ウェイティング状態だった。それ以前に、店まで行こうにもエレベータがなかなか来なかった。やっと来たかと思っても、満員で見送らざる得ないことが多く、地上に降りるまでに10分は見ておかなければならなかった。客層としては、半数以上が台湾からの客で、残りが日本人の家族連れと若者グループという感じか。 今回は、スケジュールの合間を使って、夏の北海道をドライブして楽しんだ。まずは、余市から神威岬を通って岩内へ。岩内ではすし屋に立ち寄って、うに丼を食べた。この季節のうには、花々やフルーツを思わせるように甘く芳しい。飲み込んでからも、口の中にしばらく余韻が残る。キリッとした白ワインと合わせたら最高だろうなと思ったが、残念ながらそのすし屋にワインは置いていなかった。 岩内を出発し、ニセコ、倶知安、留寿都、洞爺、登別と回った。洞爺の爽やかな風と、悠然とした眺めは素晴らしく、このままここに滞在してしまいたい気分になった。ちょうど振り返ればウィンザーホテルも見えていた。「泊まっちゃえば?」と誘惑されたが、また次回にということで、後ろ髪を引かれつつ出発した。ドライブ中、渋滞も人混みもなく、夏休みであることを忘れてしまうほど、ゆったりと楽しむことが出来た。やはり、北海道では自然の風景を満喫したいものだ。 仕上げは、いつもの「福鮨」へ。この日はいいキンキが入っていた。1kg近くあるだろうか。まずは、そのキンキとメサバを刺身で。その後はキンキを煮付けてもらった。待っている間に、タラバの脚や、漬けたばかりのイクラを使ったどんぶり、大きなシジミの味噌汁を出してもらう。煮付けたキンキは、実にいい脂ののりで、まさに骨の髄までしゃぶり尽くしてしまった。う〜ん、自然の風景もいいけれど、やっぱり最後には「味の北海道」か。ご馳走さま。苦しくて死にそう。ドライブ途中で思わず買ってしまったトマトとトウキビ、どうしよう。 |
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ヒルトン小樽 | 001128 020321 031209 050203 050424 050714 051218 060401 |
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