今回の小樽訪問は、公演のためだったので、空港で現地スタッフが出迎えてくれた。車で一路小樽を目指し、宿であり会場でもあるヒルトン小樽の正面玄関に到着した。2月には深い雪に閉ざされていた風景は、すっかり春めいている。海を渡ってくる風もさわやかだ。正面玄関では、ホテルの営業担当者が待っていて、フロントに立ち寄るまでもなく客室へと案内してくれた。いつもどおりの客室は、安心してくつろぐことができた。
リハーサルの前に、共演者たちとランチをとることにした。日本料理の「源氏」に入り、松花堂弁当を注文した。リハーサルまで1時間を切っていたので、できるだけ急いで欲しいと頼んだにもかかわらず、若いアルバイトの従業員はのらりくらりとサービスをする。もし厨房が混み合っているのだとしても、急いでますというパフォーマンスくらいできなくては、ホテルでの仕事は務まらない。
結局、前菜の小鉢が運ばれてくるまで30分を要した。板前は、隣のテーブルに挨拶に出てきて、一緒に写真を撮ったりサービスに余念がない。それは結構なことだが、同時に痺れを切らせている客がいることも忘れてはならない。慌しくランチを済ませて、会場へ。
準備も本番も順調に進み、ホッとできたのは夜11時を回っていた。せっかくなので一杯だけと、出演者とスタッフとでバーラウンジへ。すでに客の姿はなく、ゆったりと余韻を楽しむことができた。
翌日の朝食時にもサービスに疑問を感じた。食事をしている最中なのに、目の前に手を伸ばして空いた皿を下げようとする係がいるなど、教育が行き届いていない印象だった。
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