2005.07.14.(木) |
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ヒルトン小樽 Deluxe Plus Room Hilton Otaru |
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楽-4 真夏の小樽 | |
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これまで何度となく北海道を訪れ、小樽もすっかり馴染みの街になったが、真夏の北海道は、青春時代に友達4人で全道を車で巡って以来のことであり、真夏の小樽を訪ねたのは初めてだった。冬の厳しい環境も気持ちが引き締まって好きだが、夏の北海道には生命が躍動しており、すべてがまぶしく輝いていた。
旅の拠点は、いつものヒルトン小樽。冬に比べると料金は倍近いが、観光シーズンなのでそれは仕方がない。チェックインはスムーズに行われ、予約した料金よりも得なレートがあると進んでオファーしてくれるなど、とても親切な印象だった。部屋には北海道産チーズを使ったフィンガースナックやケーキの他、焼き菓子やミネラルウォーターなど、賑やかなウェルカムアメニティが並んでいた。 このヒルトン小樽は、5月31日より経営が変わり、イシン・ホテルズ・グループの一員になった。それに伴い従業員数は約3分の2にまで減少したが、見たところ厳選したスタッフが残ったというわけでもなさそうだ。役に立たず、感じの悪いスタッフも数多く残っている。経営が変わる際には、給与の面も含めて厳しい条件が提示されることもあるだろうから、残りたくても残れなかったスタッフも少なからずいたのかもしれない。 客室はいつも通り快適だった。だが、ベッドがいささかへたり気味で、空調の聞き具合も悪かった。バスルームの湯も勢いがなく、これも経営が変わったことによる徹底した節約モードの表れかと感じられた。引き締めるのは、たるんだ従業員の根性からにした方がいいような気がする。今回の滞在中、ホテル内の飲食施設は朝食で利用しただけだった。朝食の印象はこれまでと変わらないが、マネージャーの感じの悪さもこれまで通りだった。 到着して最初に出掛けたレストランは「海猫屋」だ。運河近くにある古い倉庫を利用した店内はノスタルジックな雰囲気があり、気さくなマスターは初めて会っても旧友と再会したような気分にさせてくれることうけあいだ。料理は小樽ならではの素材を生かしたオリジナリティのある洋食が中心で、夕方からは落ち着いたバーとして、気の置けない友人とパブのような楽しみ方もできるオールマイティな店。海水につけた生ウニや、名物でもあるウニのキッシュ、季節のスペシャリテ余市産ヘラ蟹のパスタなどを味わった。ボリュームがあり値段も手頃でうれしい。[海猫屋] 夜には馴染みの「福鮨運河店」へ。ホテルオークラアムステルダムへも指導に行ったことがあるという職人の、この日のおまかせメニューは、厚岸のマグロ、大助のカマの煮物、サンマの刺身と骨と皮の蒲焼風など。いつもながら繁盛しており、カウンターは満席だった。 翌日は車で積丹半島、ニセコ、倶知安とドライブした。空も海も澄み渡り、視界に一切人工物が入らない眺めに幾度となくであって、たった一日ながらまるで壮大な旅をしたような気分が味わえた。手付かずの自然と、うまいもの尽くしの旅だったので、帰宅後体重計に乗るのが恐怖だったが、それほど増えていなかった。楽しく食べると消化もいいようだ。 |
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Y.K.