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2003年5月18日

京王プラザホテル Executive Deluxe Room
哀-4 さようならインターコンチネンタル
バラとフルーツとベッド
いつものタイプの客室にチェックインしたら、ベッドカバーが違っていた。いつもはお殿様が羽織るような黒と金の市松模様風カバーなのだが、クリーニングにでも出しているのか、この日は淡いベージュのソフトは印象のカバーが掛かっていた。ベッドカバーが違うだけで、こうも雰囲気が変わるということを再発見できたが、室内全体が地味になりすぎて、いつものお殿様の羽織が懐かしかった。

最近、このホテルの印刷物や備品から「インターコンチネンタル」の表示が消滅しつつある。ニューズレターには「京王プラザホテル」とだけ書かれるようになり、ゲストステーショナリーやアメニティのパッケージからも、「インターコンチネンタル」の文字はなくなってしまった。これは、インターコンチネンタルとの契約がこの9月で解消され、同時に名称も単なる京王プラザホテルに変更されることへの準備らしい。

1500室に迫るほどの客室を、インターコンチネンタルという世界的なブランド力に頼らずに埋めることは非常に困難なはずだし、これまでに独自に開拓してきたアジア方面の団体需要に頼るようになれば、客層が激変し、サービスの質にも多大な影響があることだろう。近隣のライバルである、センチュリハイアットやヒルトンとの国際的競争力のバランスは大きく崩れることになりそうだ。

また、既存の国内顧客や法人需要、宴会やコンベンション需要に対しては、大宴会場のリニューアル、レストランのリニューアルなどに力を入れて、名実共にリフレッシュしての再スタートを切ってアピールしてゆこうとしている。しかし、大宴会場のインテリアデザインはハーシュ・ベドナーと、なんとも他の二番煎じをしているのが情けない。確かに最近は宿泊料金が安くなり、インターコンチネンタルの高いロイヤリティを払ってもバランスが取れないという事情もあるだろう。オークラからバトンタッチしたインターコンチネンタルの看板が降ろされてしまうのは何とも残念だが、これも時代の流れで仕方がないことなのかもしれない。

それより、これまでインターコンチネンタルであるがゆえに利用してきたゲストを、今後どのように扱うのかが注目される。会員としての特典がなくなるのは仕方がないことだと思うが、いきなり昨日今日初めて来たゲスト同じ扱いをするようになれば、せっかく30年掛けて培ってきた信頼関係にヒビが入ることは免れられまい。その辺をどのようにケアしてゆくのかも、きちんと準備を進めて欲しいものだ。

[京王プラザホテル]
960127 971004 980102 980115 980324 000909 001015 010120 010220 010123 010502 010623 010710 010828 010908 010930 011019 011117 020125 020523 020607 020610 020705
020809 020913 021007 021010 021206

Y.K.