2001.01.20
隣のおじさん
京王プラザホテル Executive Deluxe Room
楽-2

久しぶりに京王プラザホテルに宿泊した。ロビーから重宝だった郵便局の出張所が消えてしまい、少々さみしい気がしたが、それ以外は特に変わった様子は見られなかった。しかし、南館では客室の改装工事が進められており、20階から27階まではすでに改装が済んだ。28階と29階はもともと一般階のノンスモーキングフロアだったのがエグゼクティブフロアに変わり、30階から34階のエグゼクティブフロアと合わせて改装中。その他、4月から全客室で高速インターネットを無料で使えるようにするという画期的なサービスを導入する工事を進めている。それらが完成すればちょっと色あせ気味だった京王プラザも、大きな訴求力を持って生まれ変われるかもしれない。

今回は本館のデラックスルームを利用した。ライティングデスクの使いやすさが気に入っていて、仕事がはかどるのがうれしい。以前はシックスコンチネンツクラブのアンバサダーメンバーだと言って予約すると、あらかじめ冷蔵庫の中身を最小限に減らしてからアサインするという姑息なことをしていたが、最近は通常の用意のままになった。外資系高級ホテルのようにシャンパンなどは入っていないが、日本酒や各種ミニボトルのほか、桃カルピスやセブンアップなどちょっと変わったものも入っていて楽しい。メンバー向けのウェルカムギフトには、外国人を意識して日本風の小布が英語の解説付きで用意されるほか、フルーツの盛り合わせとミネラルウォーター、スーツプレスチケット、レストランで使えるドリンクチケット、京王百貨店の割引券、そして一輪挿しが置かれる。

夕方にはターンダウンサービスがあるが、その内容は係によって違いがあって、ベッドカバーをめくるだけだったり、バスルームまで整えてくれたりと差があった。それからこの客室の難点は、扉の下がかなり空いているので廊下の音が気になることだ。深夜にしゃべりながら廊下を歩くひとたちの声や、清掃時の慌しい空気が客室内まではっきりと伝わってきてしまうのは残念。チェックインした日は隣の部屋のおじさんが、なぜか自室の扉を大きく開け放って長時間に渡り電話を掛けていたので、ちょっと気になってしまった。そういう人に限って声もかなり大きかったりする。

2001.20.20
赤いスリッパ
京王プラザホテル Executive Deluxe Room
喜-3

ベッドと窓際の肘掛け椅子

改装が済んだ南館のデラックスルームに泊まった。以前の暗くて古めかしいイメージから一転してシャープな雰囲気にリフレッシュした。

最近は薄い色調のベッドカバーが主流になりつつある中、ゴールドとブラックのベッドスプレッドが印象的だ。生地も厚手で実際に見ると質感があって室内でもっとも強いアクセントになっている。肘掛け椅子は黄色系、カーテンも明るい黄色、デスクの椅子は鮮やかなブルーといろいろな色彩が使われているが、イヤミな感じは少しもない。家具はすべて新しくなり、ブラックと木肌のコントラストが生きている。ライティングデスクは奥行きが76センチと大きめで使いやすく、電話機があるのはもちろんのこと、モジュラージャックやコンセントが埋めこまれてあるので便利だ。

一方シッティングスペースに置かれている楕円型のテーブルはいささか小さすぎるような気がした。室内はスタンドのほかに調光できるシーリングライトがあって十分に明るいし、ベッドサイドにはフレキシブルチューブ型の読書灯も備わっている。ベッド脇のクロゼットは両開きの引き戸で、間口がワイドだから広く使えて便利。全体的にそれほど高級な造りではないが、安普請な感じを与えない線は保たれており、好印象の客室だ。

6平米弱あるバスルームには京王プラザらしさがよく出ている。床、壁ともにタイルを使って、ベイシンの天板にも樹脂系のものを採用。石は一切使わない。トイレとバスタブはなかよく並んでいるが、シャワーブースも設けられ、そして何よりとても明るくなって使いやすい。シャワーヘッドは可動式でシャワー・カランともに水圧は十分あるし、サーモスタット付きで温度調節が楽だ。シャワーブースの向かいにはガラスの棚があって、整理するのに便利だし、ベイシン脇にも広いスペースがあるから、MY化粧品とかをたくさん持ち込む人でも安心。タオルは3サイズあって、バスタオルは4枚用意されている。

アメニティは以前と何も変わっていないが、新しい客室の雰囲気に合わせて、パッケージを渋くしてみるとか、流行の外国製化粧品を採用するなどしてイメージアップを図るとさらに魅力が増すかもしれない。クローゼットにはバスローブのほかに持ち帰り可能なスリッパも用意されているが、最近はもっぱら白一色になってしまった。以前は水色や赤もあって、中でも赤が気に入っていたので復活してくれるといいのだけど。

ライティングデスク ベッドの脇は引き戸のクロゼット

シャワーブースがあるバスルーム ベイシン脇の棚が便利

2001.02.23
書斎代わり
京王プラザホテル Executive Deluxe Room
喜-3

ミュージカルの公演中の宿に、京王プラザホテルを選んだ。20日に宿泊したのと同じタイプだが、ダブルベッドの入った客室になった。設備は概ねツインタイプと同じだが、ダブルタイプになるとふたつあった肘掛け椅子が二人掛けのソファになり、ライティングデスクが窓際の中央にどっしりと構えている。そして、デスクの椅子とソファの色が逆になり、よりブルーがきわだった印象を受ける。ソファに添えられたテーブルもツインよりは大きいが、ソファそのものの座り心地はいまひとつだ。

広くて大きいデスクが中央になったので、目の前にあった鏡がなくなってしまったが、その分開放感があってビジネスで作業をするには向いている。隣の客室の音が気になることがあるが、デラックスルームはコーナーにあり、しかも廊下から距離のあるレイアウトになっているので、清掃の騒音などは感じなかった。ビジネスの一人利用ならば、申し分のない客室だと思う。

夜になると4基しかないエレベータのうち幾つかしか作動させなくなるのか、待てど暮らせどやってこないことが多かった。しかもそういうときに限って、高層階から降りる間にたくさん途中停車があって、たくさんのお客を乗せて混雑してしまう。ちょっとロビーに降りるだけでも楽じゃない。

ダブルベッドとソファ ソファから室内を見る

2001.05.02
サバ読み
京王プラザホテル Executive Deluxe Room
楽-3

京王プラザホテルのロビーは3階にある。都庁側の正面玄関に面した道路は高架になっているが、反対側の宴会玄関は地面と同じ高さだ。敷地の周囲に高低差がある場合、正面と裏とで地表からの階層が違ってくるのは良くある話だが、ロビーからひとつ下の2階レストランフロアは、新宿駅西口から通じている地下道の出口とほぼ同じ高さにある。あれ?地下が2階?と一瞬不思議な感覚に襲われるが、もっと謎なのは1階駐車場だ。そこはどう考えても地下のような造りなのだ。ただ、1階には日本酒バー「天の川」もあるが、こちらは西口地下道から半分掘り下げた部分にあって外に面した窓もあるので、半地下のようではあっても、これも地上だと言って言えないこともない。駐車場と日本酒バーは直接には行き来できないが、それらが同じ高さにあるとすれば、例え地下のような造りではあっても、1階だと言えないこともないのだろう。とはいっても、何かムリに階数をサバ読んでいるような印象は拭えない。

新宿駅から徒歩でこのホテルを訪れるゲストの多くは、西口地下道を経由し、半階上がったコーヒーショップ「樹林」脇の入り口から館内に入る。そのため、小さなエントランスはいつも人通りが絶えない。ロビー階は床に大理石を敷き詰めてあるが、2階フロアは絨毯敷きになっており、相当人数の往来により薄汚れてペッタンコの状態になっている。それなら石を敷いて、中央にだけ絨毯をあてがったほうがいいかもしれない。

今回もいつもと同じ、南館のデラックスルームを利用した。スッキリしていたライティングデスクにの上に、シックなデスクマットが置かれるようになった。さほど使い道はないが文鎮もついている。それが増えただけでも、少しグレードアップした感じを受けた。このホテルのターンダウンサービスは、バスルームまで整えてくれる場合もあれば、ただベッドカバーをめくるだけの場合もある。この日は4時過ぎに来て、簡単バージョンですぐに帰ってしまった。せっかくなら丁寧にやってもらいたいものだ。

日本酒バー「天の川」

日本酒バー「天の川」は、ホテルの店舗であるものの、館内から直接入店することはできない。「樹林」脇のエントランスから一度館外へ出て、ぐるっと回り込んだところに店の入り口がある。ちょうど、イタリアンレストラン「ロスパツィオ」の下が「天の川」だ。佇まいはまさに少々品のある巷の居酒屋という感じだが、扉を開けると蝶ネクタイの黒服が迎えてくれるあたりは、やはりホテルなのだと思わせる。

昼下がりは結構な混雑ぶりで、そのほとんどは手頃なランチ目当てだ。その人たちにまじり、カウンターに腰掛けて深川丼を注文した。たまたま隣に座ったおじさんはここの常連らしく、従業員たちと親しく話を弾ませていた。従業員もこの常連に対してはホテルサービスの距離感を取り払い、くだけた会話を展開している。小料理店のママかと見紛うところだったが、不快さはなく、むしろホテルレストランの新しいあり方を垣間見たような印象だった。深川丼の提供までかなりの時間を要したが、忙しく立ち回りながら、隣のおじさんを上手にあしらっている従業員たちを見ているだけで、退屈しなかった。味もなかなかで、価値あり。

2001.06.23
Black&White
京王プラザホテル Executive Deluxe Room
喜-3

このホテルでシックスコンチネンツクラブのメンバーを名乗って予約をすると、その時点で宿泊日に空きのある最も安い客室タイプのレートで案内してくれる。混雑していて安い部屋が埋まっている場合、だんだんとレートが上がってくる。この日もやや混みあっているため、いつもよりも高い料金を提示された。かつての予約係の印象だと、つっけんどんに「その日は25,000円からのご案内になりますねぇー」と言われ、感じが悪いなと思うこともしばしばだったが、最近はいつもよりも料金が高くなることを申し訳なさそうな口調で説明してくれる。

そして、今回は、その時点の空室レートで予約するよりも、グローバルサマーオプションというインターコンチネンタルのパッケージプランを利用した方が得だと案内してくれた。いつもと同じタイプの客室で、料金が安い上に朝食などのオプションが付き、シックスコンチネンツクラブの特典もフルに活用できて満足だった。

得なプランがあっても、このような形でホテル側から積極的に教えてくれるケースは少ない。少しでも高い料金を取りたいのか、余計なお世話はしないのか、真意の程は推察の域を出ないが、得なプランがあるにも関わらず、より高額な料金で予約をして、いざ宿泊した際に客室に置かれたパンフレットなどでそのプランを発見した時の落胆は、そのホテルの印象にダメージをもたらす。逆に、今回のように積極的に教えてくれた親切は、あとあと何倍にもなってホテルに還元されるだろう。

ところで、このホテルの南館ロビーには、グランドピアノが置かれている。ピアノは黒いが、イスは白い。どこでどう間違ってしまったのか知らないが、かなりみっともないので、何とかして欲しい。

コーヒーショップ「樹林」

土曜日のランチタイムは、宴会場で催されていた百貨店のバーゲンセール帰りの女性グループを中心に、かなりの混雑を呈していた。遅めのランチをと思い午後1時頃に入店したが、入り口のイスに腰掛けてしばらく待たなければならなかった。それは仕方ないのだが、入り口で案内役をしている黒服の態度が少々気になった。次々に入ってくるゲストたちに、いちいち挨拶するのはそりゃ面倒だろうが、せめて入店したときくらいは、にこやかに「いらっしゃいませ」と声を掛けたらどうだろうか。観察していると、たまに思い出したようにあさっての方向を向いて「いらっしゃいませ〜」と雄たけびをあげているが、どう見ても店に入ってくるゲストに向けられたものには思えない。

そして、ゲストに向き合って最初に掛ける言葉は、ボード片手に「何名ですか?」のみ。これが路上なら、現場検証にしか見えない。そして、先頭で待つゲストが客席に案内され、空席待ちのイスに空きがでたら、詰めて座れと指図を飛ばす。手に持ったボールペンをパチパチと鳴らし、貧乏ゆすりが混じったような千鳥足でうろうろしたりと、まことにだらしない。客席に案内されてからは、概ね快適だった。ランチのセットメニューは16時まで注文でき、手頃な値段の割には充実した内容。デザートはすいかだった。

日本料理「あしび」

和朝食は週末なら47階の日本料理「みやま」でも提供しているが、平日は南館の1階にある日本料理「あしび」だけだ。エントランスは民芸調で、天井が高く、空間を贅沢に使っている。店内に窓はなく、朝の雰囲気としてはやや暗めだが、その分明るく快活なサービスで、爽やかさを感じさせてくれる。店先に出ているサンプルは、料理の品数も少なく見えあまり充実した感じに見えないのだが、実際に運ばれてきた料理は、とても素朴な味わいながらヘルシーな内容で、大満足だった。この日は野菜料理が多く、大きなシジミがたくさん入った汁もおいしかった。けっこうオススメ。

2001.07.10
思いやりのある体脂肪計
京王プラザホテル Suite
喜-2

このホテルは長いこと愛用しているが、スイートを利用したのは今回が初めてだった。スイートは主に本館の40階、41階、そして南館の34階に配置されており、それぞれスイートフロアと呼んでいる。今回は本館40階のスイートに案内された。エレベータホールなどの内装が他の階とは違っており、ひときわ贅沢につくられているが、ビジネスユースというよりはハネムーナーに向いているような雰囲気だ。

スタンダード3室分を割いた約70平米の客室は、まず入り口を入ると高級な大理石張りの前室があり、観葉植物が置かれている。脇にはゲスト用のトイレもあり、タオルがふんだんに用意されていた。前室を抜けるとリビング・ダイニングになっており、ソファセットとダイニングセットを中心にゆったりとレイアウトしてある。しかし、ライティングデスクはちいさく、しかも部屋の片隅にちょこんと置かれた感じ。電話機は旧式で、台数も少なかった。IT環境には大変恵まれている京王プラザホテルだが、スイートは他の客室よりも出遅れているようだった。

一方、お茶のセットには立派な茶碗とティーバッグではない普通の茶葉が用意されていたり、ボーンチャイナのコーヒーカップ&ソーサーがあったりと、一息つくためのアイテムは充実していた。照明はほとんどが調光可能だ。

リビングとベッドルームの間には扉もあるが、カーテンで仕切られた開口部が設けられており、それらを開けるとリビングとベッドルームが一体化したようにも感じられる。ベッドは140センチ幅で、窓がベッドサイドまで迫り、横になったままダイナミックな夜景を楽しむことができる。シーツもスイート専用のものだった。奥には大きめのドレッサーがあって、落ち着いた雰囲気。クローゼットは部屋の大きさのわりには普通のサイズで、引出しの少なさが気になった。室内金庫は見当たらなかった。

バスルームは奥行きのある細長い構造で、手前からベイシン、トイレ、ビデ、バスタブの順にレイアウトされている。床は立派な大理石張りで、壁はタイル。シャワーブースはなく、BGMを聞く設備もなかった。アメニティはスイート専用の特別なもので、プラスチックケースに入ったレザーキットや大型のシャンプー&リンスなどが印象的だった。珍しいのは体脂肪計付きの体重計。滞在中なんどか試してみたが、いつも計っているよりも控えめな体脂肪率が表示されていた。この辺も新婦さんへのささやかなサービスなのかもしれない。

以前はルームサービスで有料で用意されていた氷が、無料で利用できるようになった。また2001年9月9日まで、全室でミニバーが半額で利用できるキャンペーンを行なっている。

2001.08.28
改装
京王プラザホテル Executive Deluxe Room
喜-1

プール

京王プラザホテルでは開業30周年を控えて、客室をはじめ館内設備の改装を次々と進めている。南館高層階がリニュアルされてからは、本館の客室は少々影が薄くなったようにも感じていたが、先日たまたま本館高層階からエレベータで下降している際、途中停止したフロアの絨毯がすっかり新しくなっていたものだから、本館客室も改装したのかと思った。予約の時、本館高層階の客室を改装したかを尋ねてみたら、ファブリックの他に、バスルームの照明などを改めたという話だったので、本館を希望して予約をした。

チェックインを済ませ、若くて感じのよいベルボーイに案内されて客室階に降り立つと、先日目にした新しい絨毯どころか、以前とまったくもって変わりのないエレベータホールにちょっと戸惑ったが、室内がキレイになているなら廊下は問題ではない!と心でつぶやいて客室に向かった。「こちらでございます。どうぞ!」と促されて踏み入れた客室も、以前と同じ。

ためらいながらも、「あの、改装されたお部屋を希望したんですが、ここは、あまり変わっていないようですねぇ、、、」と口にしてみると、ベルボーイは「お電話をお借りしてよろしいですか?」と尋ねてから、フロントへ電話を入れ、こちらの要望を伝えてくれた。すると、喫煙室でもよければ、改装済みのフロアへ案内してくれるというので、そのようにお願いした。

今度降り立ったエレベータホールは、確かに真新しい絨毯が敷かれ、以前は暗かった照明も明るくなっていた。さて、どのように改装されているのか楽しみだなと思いつつ、改めて「こちらでございます。どうぞ!」と言われ部屋に入った。ところが、やっぱり見た感じ先ほどの客室と違ったところは何もない。これ以上、面倒を掛けるもの申し訳ないので、ベルボーイには礼を言って戻ってもらい、ひとり客室でしみじみと眺めてみた。どうやら、バスルームの照明を変えたというのは、白熱灯から電球型蛍光灯に改めたという意味だったらしい。それ以外にハッキリとした違いを見つけることはできなかった。

この日は屋外プールに出かけてみた。ビルの谷間で風を浴びるのもいいものだ。プールサイドには軽食のとれるコーナーがあり、結構賑わっていた。軽快な音楽が流れフィットネスクラブのプールとはまた違った開放的な雰囲気がある。宿泊客は無料で利用できるのはうれしい。

プールの帰りになにげなく館内を散歩していたら、新しいチャペルの扉が開いていたので覗いてみた。大理石とガラスを使った透明感のあるチャペルで、明るいイメージのある空間だった。そのチャペルの脇からは、ロビーを見下ろすことができる。ロビー中央には大きなフラワーアレンジメントがある。このホテルで待ち合わせをする時、単にロビーでと言うとはぐれてしまうことがあるので、この辺りをポイントにするといいかもしれない。

シャンデリア下のフラワーアレンジメント チャペル

「ロ スパツィオ」

ランチ以降はイタリアンレストランだが、朝食時は洋食のフルブッフェを提供している。テーブルには紙ナプキンだけが置かれており、席に着くとコーヒーか紅茶の希望を尋ねられ、運んできてくれる。京王プラザホテルには他にもブッフェ朝食を提供している店があるが、それぞれにアイテムが微妙に異なっており、ここは和食類が一切ない代わりに、フルーツやシリアルなどが充実している。トースターも用意されており、香ばしいパンを食べられる。ブッフェのポーチドエッグはどの程度だろうかと思ったが、意外によかった。比較的外国人の利用が多いようだった。

2001.09.08
泳ぎおさめ
京王プラザホテル Executive Deluxe Room
喜-3

ナイトスイミング

先日は本館に滞在したので、今回は南館をリクエストしたところ、南館エグゼクティブフロアには2室しかない、ツインタイプのコーナールームに案内された。改装後、何度も利用しているうちに、インテリアのテイストには慣れてきて、新鮮さは感じられなくなったが、その分使い勝手がよく思えるようになった。

利用するたびに細かい点が変わったりしているので、それを発見するのも楽しみのひとつだが、今月からシャンプー・リンス・ボディソープが大きなボトルに入ってドンと置かれるようになった。無粋な壁掛けのディスペンサーではなく、シンプルなキューブ型の透明ボトルなので、バスルームの雰囲気を損ねることはない。ところが、シャワーブースのないタイプの客室ならバスタブ脇に置き場があるが、シャワーブース内にはソープを置く程度のラックしかなく、ブース内でそれらを使おうと思うと床に並べるしかないというのが難点だ。

今期のプール営業の締めくくりに泳ぎおさめをした。小雨のちらつく中、だれもいないプールから見上げる摩天楼はなんとも都会的。客室の窓から軽く手を振る見知らぬ女性に手を振り返したりしながら、しばらく泳ぎつづけた。冷たい水が気持ちよかった。

ブッフェ「シェフハット」

朝・昼・夜とブッフェのみの営業をしている「シェフハット」では和洋の朝食ブッフェが楽しめる。和洋両方あるというところが、ファミリーやグループに人気らしく、いつも行列ができている。入り口では手際よくゲストに対応しているが、極めて機械的で、感じがよいとは思えなかった。回転も速いせいか、サービスに当たる係はみな険しい表情で、次々と作業をこなしているという感じ。余裕がないのも、この慌しさでは仕方がないかもしれないなと、気の毒にさえ感じた。

ゲストはみなトレーをもって、その上に食事を載せてくるためか、ゲストが店を後にした際、トレーを下げるだけで、テーブルを拭くことはしていないようだったが、高速のサービスエリアじゃあるまいし、その程度のことはきちんとするべきだと思う。

料理の内容は、バラエティに富んでいるものの、品質はさほど高くはない印象を受けた。むしろ、「ロスパツィオ」のブッフェの方が、値段に対して納得のゆく内容だった。内装には面白みがなく、客層としてもざわついた感じがするので、ゆったりと朝食を楽しみたい人にはおすすめできない。

2001.09.30
70’s
京王プラザホテル Suite
喜-3

極楽安楽椅子

南館最上階34階は、主にスイートを中心として構成されており、それぞれのスイートには名前がついている。今回利用した客室はプレリュードという名前がついていて、スタンダードルーム3室分の広さがある。パーラーには2室分の面積を割き、主にダイニングスペースとソファとで構成されている。エントランス脇にはゲスト用のトイレもある。パーラーは天井の間接照明の効果で大変明るく、調光も可能だ。テレビに向かってセットされた安楽椅子の掛け心地はなかなかで、ひとたび座り込むと立ち上がりたくなくなった。パーラーには電話を備えたライティングデスクがないので、ビジネス利用には不便を感じるかもしれない。

奥のベッドルームも同様に明るく、ホテル客室というよりは個建て住宅の寝室を思わせる雰囲気だ。140センチ幅のゆったりしたベッドに、ふかふかの羽毛布団がほどよい重さで心地よい。カーテンは電動。ライティングデスクにはモジュラージャックやファクシミリが用意されているが、電話機は旧型のものだった。また高層階では携帯電話の電波が入りにくく、現状では非常に不便を感じているが、程なくアンテナの設置が完了し、館内のどこからでも通話が可能になるというから楽しみだ。このようなゲストの利便性に配慮した投資を積極的に行なうことは高く評価できる。

バスルームは、広々とした面積があるものの、昔のデザインなのでシャワーブースは設置されていない。照明やタイルがユニークなだけでなく、カランやシャワーヘッドのデザインも、なんともいえないテイストだ。バスタブやトイレはベージュで、ドレッサーにあるベイシンはなんとピンク。悪い意味ではなく、とてもキッチュな感じで、昔の007にでも出てきそう。開業当時としては、かなり垢抜けていたデザインだと思う。この日、客室に案内してくれたベルマンは、非常に感じがよく、しかも優秀だった。その係に接して受けたサービスはほんの数分でも、その感じのよさは滞在中のみならず、チェックアウト後も印象に残りつづけている。

明るいパーラー 窓もワイドで日中も明るい

落ち着いたベッドルーム コンパクトなライティングデスク

フリーザー付きの冷蔵庫が珍しい キッチュなバスルームはタイル張り

2001.10.19
室温調整
京王プラザホテル Executive Deluxe Room
喜-2

この日もチェックインをしたのは23時を過ぎてからだった。深夜にもかかわらず、フロント周りにはベルボーイが多数待機しており、フロントカウンターにも活気があった。予約の名前を告げると、荷物を持ってカウンターに案内してくれ、フロント係へと引き継がれた。そのテンポ感が見事で、気持ちがよかった。しかも、フロントデスクでは、すでにアサインされていた客室がコネクティングルームであることに気付き、「コネクティングでないタイプがご希望でしたね」と、率先してアサインを変更してくれるなど、うれしい気遣いを見せてくれた。

客室に入ると、なんだか肌寒く感じた。風邪でもひいたら一大事と、空調の設定温度を上げてみるが、吹きだし口からは涼しい風が出てくるばかり。このホテルは2管式のため、客室ごとに冷暖房を切り替えることはできない。この時期はまだ冷房に設定されているらしく、ある温度以上に部屋を暖めることはできなかった。翌朝になって、まだ冷房になっている意味がよく理解できた。大きな窓からは陽光がさしこみ、室内の温度もかなり上昇していた。Tシャツでも汗ばむほどだった。

朝食は日本料理の「あしび」に出かけたが、黒服の接客態度にはガッカリした。

2001.11.17
絶対満室
京王プラザホテル Executive Deluxe Room
怒-3

宿泊前夜に予約をいれたのだが、その時の対応に怒りを感じた。あらかじめインターネットで空室の存在は確認してあった。サイトの情報によれば、様々な客室タイプにおいて空室は十分にあり、ネットからでも予約ができる状態だったが、あえて直接電話を入れることにした。その方が確実だし、よく利用するホテルなので、いつも話が早いからだ。

23時を過ぎていたので、電話は交換から直接フロントにまわされた。電話にでた男性フロント係に、翌日の予約をしたい旨を伝えると、得意げに全館満室だと言い切った。仮に実際に全館満室で、ひと部屋たりとも売れないという特別な状況だとしても、彼の態度や口調は失敬だった。しかし、今回は空室を確認してのことである。こちらが現在もネットの画面を見ながら、いつでも予約をできる状況で電話をしているのにどういうことかと尋ねると、それは担当のミスに違いないと強気な発言。そうだとしてもこちらには関係ない。

旅行会社の残室と、ホテルで管理する残室が違うことや、ネットと直接の予約でも残室に差があることは理解できる。しかし、ネット上で売りあまっている客室数は、かなりの数だと推測される状況だった。予約が取れないことよりも、その係がゲストの要求を熟慮せずに切り捨てたことに納得がゆかず、アシスタントマネージャーに電話を代わってもらい、今、係にそのように言われたがどういうことかと尋ねたところ、「その担当が言ったとおりです。」と答えた。彼もまた、なにが憤りを生んだか、まったく理解していない。

本当にあなたはアシスタントマネージャーかとの質問には、実は単なる古株でこの時間は責任者を務めているとの返答。1500室のメガホテルで、このような意識の者に万一の時の責任まで託すとは言語道断。結局、無理に詰め寄ったわけでもなく、予約は電話で取ることができた。そし最終的には宿泊当日の深夜まで、ネット上では空室多数のままだった。

Y.K.