ハイアット リージェンシー 東京 Regency Club Room
Hyatt Regency Tokyo
2008.03.29(土)
東京都新宿区
哀-4

新宿公園の桜とハイアットリージェンシー東京
 
値上げの意味がわからない 3月の終わりはホテルでの集まりがとても多い。送別会や謝恩会に加え、この時期に結婚式を挙げる人もあり、毎日のようにホテルの宴会場に顔を出さなければならない。宴会場のみならず、春休みの旅行シーズンを受けて客室も混雑する。特に3月最後の週末は、多くのホテルが満室だ。

この日は会食のついでに泊まることにした。最近強気な料金を設定しているこのホテルにしては、混雑する日であることを考えれば比較的リーズナブルに感じられた。それでも隣のヒルトンの方が若干安かったので、わずかに悩みもしたけれど、たとえ道を隔ててすぐに往来できるとしても、会食会場とひとつ屋根の下である方が、はるかに好都合である。

しかしまた、なぜこの不景気に料金を上げたのか、今でも不思議だ。センチュリーからハイアットリージェンシーに名称を変更した際、ついでとばかりに値上げしたのか、急に高くなった。この先、ますます外国人の足は遠のくと予想されるし、国内の需要だって回復する見込みなどないと言う。

客室が見違えるように立派になり、サービス面でも明らかな違いを誰もが実感出来る状態にあるとしても、今は値上げの時期ではないのではないか。今や、多くの客がフルサービスのシティホテルに疑問を持ち始めている。最近ではシティホテルに迫るクオリティの客室を持ち、必要なサービスに絞ったリーズナブルなビジネスホテルが爆発的に増えている。出張でも旅行でもそれで十分だと考え、シティホテルからプレミアムビジネスホテルに乗り換える客は、これからも増加するだろう。

それは、シティホテルがその本領をきちんと発揮出来ずにいることも大きな理由だ。高くて不味いレストラン。高額なインターネットアクセス料金。そして、極めつけは「高いだけのサービスを提供してくれない」という現状である。このままではシティホテルが存在意義すら失う日が訪れるかもしれない。百貨店の落日は、いつかシティホテルにも起こり得る。値上げの前に、従業員の士気を上げたほうがいい。

このホテルでは、名前が変わって、アメニティや細かい備品のデザインを一新したけれど、それ以外に何かグレードアップしたと思わせるものは何ひとつない。クラブルームのベッドは相変わらずボロっちいままだし、バスルームも設備的には時代遅れの感が強く工夫が足りない。そして、今でもターンダウンを実施しないという点も、サービスの不十分さを印象付ける。

更に、一番不可解なのは朝食だった。思い切った値上げをしたが、内容はほとんど変わっていないのである。これまでが比較的抑えた価格だったと言えなくもないが、数少ない長所を自ら手放すのは賢明ではない。せめて、段階的な値上げを考えるべきだったように思う。日本料理の店なのに、朝から大声で「おはようございます」と連呼しているのは下品で騒々しかった。

東京のホテルで花見をするなら、高輪のプリンス、フォーシーズンズ椿山荘などが名高いが、ここハイアットリージェンシーをはじめとした西新宿のホテルからも、新宿公園の見事な桜の借景を楽しめる。大都会にそびえる高層ビルと桜の饗宴もまたなかなか見ごたえのある光景だ。

 
壁に飾り気のないベッド周辺 ベッドのマットレスを新調してほしい バスルームも改装してほしい

窓はよく結露する 石張りのエレベータホール ロビーの床は3色の石のパターン

「佳香」の店内 朝食のおかず 炊き立てごはん

桜とホテル 桜とホテルと都庁 桜

 ハイアット リージェンシー 東京(公式サイト)
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