赤坂エクセルホテル東急 Premiere Twin Room | |
Akasaka Excel Hotel Tokyu |
2009.12.13(日)
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東京都千代田区 |
哀-3
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ほぼ人工素材 | 赤坂エクセルホテル東急に新たに加わったプレミアツインルームは46平米。シングルルーム3室をひとつにまとめたこのエグゼクティブルームは、広々としたフロアプラン、自然光の入るビューバス、サブウーハー付きの大画面テレビ、エスプレッソマシンなど、都会的なホテルライフに相応しい設備を誇る。 だが、実際に利用した感想は、さしてよいものではなかった。まずは46平米という広さに疑問を感じる。これは建物の耐震性を高める工事をした際、客室占有面積の一部と数えられる部分に大きなデッドスペースが生じてしまったからである。 公式サイトにある間取り図からもわかるように、部屋の廊下側約1メートルがデッドスペースに取られ、実質的な面積には40平米に満たないようだ。壁の厚さなど多少のことならは誤差の内と考えられるが、二割近くも差があると、してやられたと思わなくもない。 次いで、インテリアの質感の低さ。シックな色合いでまとまった内装は、一見よさそうだが、ひとつひとつのアイテムに手を触れたり、じっくりと目をやってみると、第一印象との落差にガッカリさせられる。 さらによろしくないのはメンテナンスの悪さだ。あちこち埃だらけだったり、ソファに染みがあったりすると、だらしなさが強調される。木目部分はほとんどがシール。そこに脂っぽい手跡が多数付いているのも不気味だった。 居室のレイアウトは至ってシンプル。ハリウッドスタイルのベッド、向かい合った壁に37インチの液晶ディスプレイ、窓際に一列に並んだデスクユニットとロングソファ。以上である。ベッドとディスプレイの間はかなりのスペースがあり、何も置かずに空けてあるが、ベッドやソファから画面を見るには遠いし、デスクからは角度的にまず見られない。 ベッドは110センチ幅で、デュベカバー仕上げ。ベッドボードには白木のシールが貼られ、それが天井までキャノピー風に廻らせてある。デスクは窓に向いているが、スタンドはなく、ダウンライトのみ。 その他の照明も、電球型蛍光灯のダウンライトがメインで、一括してON/OFFするタイプなので、コントラストに乏しい上にムードの調節がほとんどできない。都会的な洗練を感じさせるには、優れた照明プランが欠かせないが、ここではそれを軽視しているように感じられた。 バスルームは総面積の3分の1以上を占め、たいへん広々としている。クローゼットは、ちょうど液晶ディスプレイと背中合わせになった位置にあり、バスルーム内からアクセスするようになっている。どうにも無理矢理設けたという印象の強いクローゼットで、使いにくいことこの上なかった。 窓際に設置したベイシンカウンターには、スツールを添えている。窓の脇にはバスローブが掛かっているが、その掛け方ひとつを取っても工夫や思い入れが不足。洗い場付きのバスルームは、ユニットバスの壁をガラスに置き換えただけのつまらないもの。トイレはスライドドアで独立させている。タオルは黒ずんでペラペラ。 唯一説得力があったのは、THANNのバスアメニティ。このオリエンタルで華やかな香りが、殺風景な空間を一瞬だけパラダイスに感じさせてくれた。 真の居心地の良さ、うっとりとするセンスの良さ、思わず触れてみたくなるアイテムなど、新時代のホテルに必要なものを、このデザイナーはもう一度勉強し直した方がいい。 一方、従業員のサービスは、ずいぶんと向上したように感じた。若い連中も気が利くようになり、自然な笑顔は訪れるものの気分を解きほぐしてくれる。 夕食はキャピトルレストラン「オリガミ」へ。懐かしいスプレンディドディナーを味わった。折り目正しく生き生きとしたサービス。丁寧に仕上げられた料理たち。ややタイミングが悪く、デザートには20分以上待たされたが、それでもこの店に来てよかったと感じるだけのものはあった。 |
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赤坂エクセルホテル東急(公式サイト) | |
以前のレビューはこちら→ | 990805 001210 020405 020429 030503 030614 030916 031026 031123 040614 040822 050102 060520 080801 090813 |
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