グランド ハイアット 東京 Chairman Suite |
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Grand Hyatt Tokyo |
2009.03.07(土)
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東京都港区 |
楽-5
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下層階のペントハウス | グランドハイアット東京がある六本木ヒルズは、東京を代表する観光名所のひとつとして連日多くの人が訪れる。中心となる森タワーには高層階に展望室があり、高い天井と一面が窓の空間から東京の景観が一望できるとあって、高額の入場料を取るにもかかわらず、結構な人気を博していると聞く。
太くて圧倒的な存在感を示す森タワーに対して、独立したグランドハイアット東京の建物は小さく見えるが、ホテルとしての規模はどちらかといえば大きい部類であり、森タワーに隣接してさえいなければ、はるかに目立つ存在となれたことだろう。 ホテル棟は21階建てだが、その高さまであるのは建物の約半分。残りの半分は10階までで、ちょうど3つの同じブロックをL字に積んだような外観をしている。高級カテゴリーの部屋は高層階に置かれることが多いが、ここではグランドクラブラウンジが10階にあることもあり、クラブフロアは10〜14階、特別スイートは21階と10階に配置されている。 イメージとしては、10階の半分と21階がペントハウス扱いといったところ。それらの部分は他の階とは窓の形状も異なり、高級レジデンスのペントハウス的な、明らかに特別な空間であることを感じさせる。 21階には最高級のプレジデンシャルスイートとそのコネクティングルームの2室のみしかなく、エレベータは特別な操作をしなければ停止しないようになっている。 10階はラウンジの他、レギュラーサイズのクラブルームもあるので、エレベータは通常通り停止する。エレベータホールの正面がクラブラウンジ。ラウンジの左手に向かうとペントハウス的ウイングがあり、2番目に高級なアンバサダースイート、3番目に高級なチェアマンスイート、そしてそれぞれのコネクティングルームのみのための特別な空間になっている。 この廊下の片側にはルーフトップガーデンがあって、クラブフロアの滞在客ならば自由に出入りできるようになっているが、特段ありがたがるほどの設備というわけではない。まあ、ちょっと外気を吸いたいという時には便利な場所だ。 今回利用したのはチェアマンスイート。コネクティングルームは使用せず、125平米のスイートだけを使った。廊下から部屋の扉を入ると、すぐに4段の階段を設けたホワイエがあって、その先がリビングになっている。ホワイエにはコート用の小さなクローゼットがあって、両脇には床の間をモチーフにしたシンメトリーな装飾が和のインスピレーションを醸している。 リビングだけでも70平米くらいあるだろうか。広い空間の中心に8人分のソファセットがどっしりと構え、43インチのプラズマディスプレイを囲む。そこにはDVDプレイヤーを備えているが、テレビ放送はまだアナログだった。 大型のライティングデスクは、リビングの中央を向くようにして、ソファの背後に配置。デスクの高さがソファの背と合っているので、デスクの存在がまったく邪魔になっていない。デスクの後ろにはコンソールがあり、FAXや音楽プレイヤーが載っていて、脇にはバング&オルフセンのCDプレイヤーを置いている。そのスピーカーはプラズマディスプレイの両脇に設置してある。 目立たない場所にあるミニバーカウンターには、通常の用意のほか、ネスプレッソマシンを備える。ゲスト用トイレも、一般的なホテルのバスルームよりも広く取られている。 リビングからベッドルームへは、幅の広い引き戸で通じているが、リビングから直接ベッドルームへ入るのではなく、ドレッサーとクローゼットのある廊下を介している。その廊下に面したメインのクローゼットは、奥行130センチの半ウォークイン型。ふたつめのミニバーもここにあり、通常とは違うボトルウォーターが用意されている。この廊下は、床から天井まで、すべてが板張りなのが面白い。 ベッドルームはレジデンシャルでシンプル。180センチのキングサイズベッド、オットマン付ひとり掛けソファ、32インチ液晶テレビを備えたキャビネットのみで、装飾も極めて控えめだ。 ベッドルーム、リビングともに、窓は床から天井までがガラス張りで、格段の採光と開放感がある。眺めはたいしたことなくても、日差しや広い空が心を晴れやかにしてくれるのがいい。夜になれば、調光システムによる効果の高い照明演出がスイート全体を包み込む。天井高が最高部で325センチあるのも、ペントハウスの特長だ。 バスルームは10平米以上あり、控えめだが味わい深いフランス産の天然石で仕上げている。そして、このバスルームは様々な点で、このホテルでも個性的な存在だといえる。 まずはベイシンの形状。多くの部屋ではスタンドボウル型のベイシンを使っているが、ここは昔ながらの埋め込みシンクだ。次に、多くの部屋が洗い場付きバスルームなのに対し、ここはシャワーブース独立型。さらにシャワーブースにはスチームサウナ機能付きである。 そして、バスタブそのものが石造りであること。145×120サイズのバスタブは十分に深く、石が直接肌に触れるなんともいえない感触とともに、思わず長湯をしてしまう心地よさだった。バスアメニティはREN。フェイシャル用のコスメティックも揃えている。タオルは豊富に用意され、肌触りもよかった。 このホテルには、こうしたユニークな客室がまだいくつもあるので、機会があるごとに利用して、使い心地を実感してみようと思う。 |
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グランド ハイアット 東京(公式サイト) | |
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