ヒルトン東京ベイ Executive Room
Hilton Tokyo Bay
2008.07.27(日)
千葉県浦安市
怒-2

爽快な朝の屋外プール
 
リピート ヒルトン東京ベイに滞在するのは、実のところ今月に入ってからだけでも今回で3度目だった。都心からわずかな時間でアクセスできて、なおかつ東京ベイのパノラマビューやリゾート気分を手軽に味わえるので、慌しいスケジュールの合間にちょっとした気分転換の感覚で利用することが多い。3度とも同じ部屋がアサインされ何の新鮮味もないが、隅々まで熟知して使い勝手は心得ているので、戸惑いもまったくない。

前回と前々回は「アチェンド」でディナーをとった。舞浜地区のレストランでは大抵の場合ろくな思いはしないのだが、「アチェンド」は比較的利用頻度が高いので、それなりに気遣いも見せてくれるようになり、この界隈の中では一番無難に食事ができる。

かつては「フォレストガーデン」のブッフェもよく利用していたが、料理の内容があまりに値段と釣り合わないので最近は避けるようになった。コーヒーも入れれば5千円以上するのに、ある時など肉じゃがとかカレーとかばかりを並べて「家庭料理のフェア」だなどとふざけたことをやっていたので、もう懲り懲りだと思ったのである。

かと言って「アチェンド」が素晴らしいわけではない。幾分マシという程度だが、料理も徐々に良くなってきた。過去2回はいずれも同じステーキディナーを注文した。前菜、スープ、ステーキ、デザート、コーヒーという内容で6,700円。安くはないが、ANAインターコンチネンタル東京「炙」のディナーよりはマシだと感じた。少なくとも1回目は、そこそこ満足したのである。

その日はマネジャーのサービスがよかった。いつも何かしらケチをつけて帰るので、今度こそはと奮起してくれるところが頼もしい。ステーキディナーを注文したのも、彼のオススメだったからである。過去に何を食べたのか、そしてその際にどうケチがついたかをよく記憶しているのには感心したし、そこから好みを推察して料理を勧めてくれた時には拍手したくなったほどだ。

厨房に対しても積極的に情報を流し、料理の仕上がりも彼自身がきちんと見定めてから運んでくるので、どの料理もよい状態だった。出来立ての料理が美しく盛り付けられて運ばれると、見た瞬間に嬉しさが込み上げてくる。周囲のテーブルでも、上等なワインをボトルであけているファミリーもいて、いい客に恵まれて来たなと、一層嬉しく思った。

そんなこともあって、2度目にも同じ店で同じコースを注文したのだが、これが失敗だった。1度目のよい体験がなければ、この店はこの程度と、別段驚くこともなく過ぎ去ったに違いないが、人間一度味を占めると同じかそれ以上を期待するものだ。その時限りの特別なサービスを繰り返し求めるのは筋違いだが、先日の体験は本来然るべき状態であり、今度もまた同様のサービスと料理が提供されて当然であった。だが、こうも違うとは驚きという結果だったのである。

マネジャーは前回とは違う人。先日も同じものを注文したと伝えたが、料理内容に特別な工夫をするつもりはないらしかった。むろん、それでもいいと思って注文しているのだが、実際は「これが前回と同じ?」と目を疑うひどい料理だったのである。盛り付けは雑だし、料理の表面はすっかり乾ききっているようなものが出され、ステーキはスジだらけで硬かった。同じコースを食べたと言っているのに、テーブルに皿を置いてから事細かに料理の説明をするのにもうんざり。

また、前菜にはチョリソーが使われているはずなのに、今回はベーコンが入っていた。チョリソーが入っていないことを指摘すると「よく気が付きましたね」とか言われてしまう始末。まぁ、今回はあまり気持ちのいいディナーとはならなかったが、どちらかというと今回の方が実力に近い状態だと思われる。

そしてこの日、また夕食で悩むこととなった。「フォレストガーデン」も「アチェンド」もダメとなると、残るは中国料理「王朝」でる。ここも、以前「王朝の味覚」なるメニューバイキングにチャレンジして懲りているのだ。まぁ、そのほとぼりも冷めたこととして、勇気を振り絞り予約を入れた。

時間通りに出向いたが、入り口には係が不在で、随分と待たされた。店内は満席の賑わい。手が回らないのかと思い、おとなしく待っていた。やがて案内された席は入り口から近い場所で、すぐ後ろが個室になっている。個室とはいっても、柱で囲まれている程度のもので、腰から上はオープンに通じており、個室内にプライバシーはない。その個室では会食が行われていたのだが、これがまた度を越したバカ騒ぎをしており、居酒屋でも迷惑がられるほどの状態だった。

そして、周囲の席を見ると、居合わせた客の誰もが渋い顔をしているではないか。隣のカップルなど、今しがた浮気がバレてこれから修羅場というような形相だ。周囲に漂う不機嫌の原因は、個室のバカ騒ぎと、滞っているサービス。こちらも注文を聞いてもらうまでに15分待たされ、最初は奮発して一番高いコースを注文するつもりだったのに、もう汁そばだけでもいいと思いつつ、やっぱりそれじゃわびしいからと比較的安いコースにした。

最初の皿が出るまでに30分。周囲を見てもそんな感じのペースなのである。順調に賑わっているのではなく、客は料理が出ないから食べるに食べられず、帰るに帰れないというわけだ。料理もまたひどいもので、盛り付けの乱雑さもそうだが、とにかくコストの低い品ばかり。こんな粗悪品を高額で売っていればボロ儲けだろう。

それにしても周りの皆さんはなんと忍耐強いのか。それを見習おうかとも考えたが、人生一度きり。こんなところで無駄な時間を過ごすほど悟ってはいないので、早々にキャンセルして席を立った。高望みはしないが、せめて真っ当な商売をしてもらいたい。

 
ここの岩はニセモノ プールから見上げる外観 プールの縁でちょっと一息

「スクエア」の一角 「スクエア」の一角 「フォレストガーデン」の吹き抜けの下

壁掛け式ディスペンサーになった ハンドソープもしゅぽしゅぽになった 広々とした室内

プールの照明が幻想的 ロビー脇の「スタバ」 「アチェンド」のデザート

ぞうさんパン ちょっと変わったヒル犬さん ベイシンで見つけたぐるぐる模様

 ヒルトン東京ベイ(公式サイト)
 以前のレビューはこちら→ 920320 040520 050313 050415 050525 050708 051015 060420 060518 060604 060701 061206 070120 070418 070526 071104 071113 080420


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