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ポートピアホテル Ocean Suite | |
Portopia Hotel | 2010.02.21(日) |
神戸市中央区 | 楽-5 |
ARCHIVES ・ 1992 |
旨いもの尽くしの1泊2日 ポートピアホテルへは、クラウンプラザからタクシーを使おうと思っていたが、身内から「新神戸駅からホテルまで無料送迎バスが出ているから、それに乗るべきだ」と意見され、しぶしぶそれに従った。 新神戸を出発したバスは、ほとんど乗客もなく、ゆったり快適。バスにしてよかったと思ったのも束の間、三宮駅からドッと混雑し、行楽地に向かう観光バスのような賑わいになった。 更に具合の悪いことに、正面玄関で副総支配人を始め、スタッフ一同に賑々しく迎えられてしまった。そんなこととは知らずバスに乗って到着とは、ちとばかりバツが悪かった。 26階のオーバルクラブフロアラウンジに直接案内され、窓際のソファに腰かけ、酢ムリエがこしらえたビネガードリンクを飲みながら、友人夫妻との久しぶりの再会を喜び合った。旨いもの尽くしの1泊2日の始まりである。 午餐に訪れたのは、鉄板焼「但馬」。友人が心づくしで用意してくれたのは、昼間にも関わらずディナーのコースだった。しかも、メインの肉をグレードアップしてのスペシャルバージョンだ。鉄板を操るのは、友人夫妻ご指名の若き職人。はにかみながらも楽しい会話と驚きのある演出を織り込み、ワクワクするようなランチとなった。 聞けば、鉄板焼の技能にも、グレード試験があるのだとか。どんな世界にも極める者の道があるようだ。最後に用意されたパラパラと軽やかなガーリックライスを見て、昨晩のベチョベチョの炒飯を思い出した。ああ、早く忘れたい。 お腹いっぱいになって、客室へと向かった。用意された客室は、前回利用したのと同じオーシャンスイート。部屋番号も同じなので、特に目新しいことはないが、それでも隅々まで改めて探検してみたくなる。 84平米のオーシャンスイートは、リビングダイニング、ベッドルーム、バスルームで構成されている。リビングダイニングには、ゲスト用トイレとバゲージルームが付帯している。 入口ホワイエはフローリング。ミラーを背にした棚台に置かれたポプリが、ほんのり甘い香りを放ち、壁から延びるシェード付きのブラケットが落ち着いた雰囲気を感じさせる。 リビングダイニングは2面の窓を持つ。半分がリビングで、半分がダイニングだ。リビングにはロングソファ、カウチソファ、どっしりとしたアームチェアふたつに加え、レザースツールが添えられている。ミッドセンチュリースタイルのレトロモダンな家具に囲まれた、渋いリビングである。 内装は、ストリングスインターコンチネンタル、コンラッド東京、京王プラザ、メトロポリタンなど、最近あちこちのホテルで人気のGAデザインによるもの。アンシンメトリーなサイドテーブルや、リビングのラグマットも、GAらしい設えだ。 ダイニングは6人掛け。重厚感があるというより、本当に重たいテーブルの上には、四角いペンダントライトが下がる。チェックインした時には、この照明とテーブルの位置が大きくづれていたので、えっちらおっちらテーブルを動かし、位置を合わせたことで、ちょうどいいウエイトトレーニングになった。 天井が低いために、あまり解放感はない。加えて窓上の梁が低い部分にまで下がっているので、やや鬱陶しさもある。だが、夜になると温かみのある照明に囲まれ、ムード溢れる空間へと変化する。 せっかくのリビングルームだが、この空間で過ごす時間はほとんどなかった。晩餐は「アランシャペル」で5時間もの時を、あっという間に感じられるような濃密さで過ごしてきた。前後の時間は、ほとんどベッドルームのデスクにへばりついていたので、少々もったいない気もする。 入口脇にあるゲスト用トイレは、大理石造り。タオルも豊富に用意されている。 ダイニングテーブルにはウェルカムフルーツが用意されていたが、こちらも眺めるだけで手をつける余裕がなかった。 ベッドルームはコンパクトな空間にあれこれ押し込んだ印象があり、リビングダイニングと比較すると窮屈だ。それを軽減しているのは、明るいポップな色調のクッションや、神戸の風景写真を使った幅広の額装である。この広さなら、2台のベッドを無理に離さず、ハリウッドスタイルにした方がよかったかもしれない。 ベッドルームの収納家具は、コンパクトな空間にすべてを収めるために、ギュッと凝縮したかたちを取っている。機能的だと言えないこともないが、やはりもう少しゆとりが欲しいところ。 窓際のアームチェアも、窓とベッドの間に無理に置いてあるため、ここに座るにはテーブルの脇を、よいしょと通り越さなければならない。更には、座ったところで、くつろいだ気分にはなれなかった。 最も窮屈さが顕著なのはワークデスク。左右を壁に囲まれている上、デスクトップにこまごまとしたものが並んでいるので、作業には不向き。かといって、ダイニングテーブルを活用しようにも、LANの接続口はこのデスク脇にしかない。 ベッドルームからバスルームへの扉は、曇りガラスのスライドドア。その左側には、バスタブのある部分に対する明り取り用の窓が設けられているが、視界は常に遮断されている。 バスルーム扉の正面にはベイシン、その右側には個室トイレ、左側にはバスタブとシャワースペースが一体化したウェットエリアがある。ベイシンの下のラックにはタオル類が収められている。 曇りガラスの扉で仕切られたトイレには、3段の棚が設けられているが、遣い道は不明。他が窮屈な割には、トイレだけはゆったりと取られている。 ベイシントップには、豊富なバスアメニティやドライヤー、テレビリモコンなどが所狭しと並んでいる。スイートピーの一輪ざしが印象的。 ウェットエリアにあるバスタブとシャワースペースは、いずれも使い勝手はいまひとつ。バスタブは浅く、幅がないので、ゆったりと湯に浸かったという実感が持てない。これは、ANAインターコンチネンタル東京のクラブスイートに新たに設置されたバスタブと同じだと思われる。目的は「節水」だろうか。もしそうなら、高級スイートの存在意義を見誤っているとしか言いようがない。 このスイートに3枚ある窓からは、いずれも同じ海側の景色を望む。かつては海がすぐ近くに迫っていたが、今では埋め立てが進み、退屈な陸地が多くなったので、むしろ山側の方が景色はいい。遠くに神戸空港が見える。 オーバルクラブラウンジでは、朝食からアフタヌーンティ、カクテルアワー、ナイトキャップまで、時間帯に応じてさまざまなフード&ドリンクサービスを行っている。特に、コーヒーや紅茶は、選りすぐりの陶磁器を使って提供される。 朝食にはベーカリーからの焼きたてパンを始め、サラダ、フルーツ、コールドミート、そして充実した和食惣菜を揃えている。フルーツや野菜をフレッシュスクイーズした「本日のジュース」も見逃せない。ただ、紙ナプキンというのが興ざめだった。 出発時も丁寧に見送られ気持ちよかった。帰りはタクシーに乗って、次の目的地、ホテルオークラへと向かった。 |
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