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2002年7月13日

フォーシーズンズホテル椿山荘東京 Superior Room Garden View
楽-4 VIPはカモの親子
バーにて
都内でも贅沢な設備で一、二を争うホテルスパであるフォーシーズンズスパは、その設備もさることながら、サービスのよさでも卓越している。受付での対応もフロントと変わりないし、設備の説明やジムのインストラクションも非常に丁寧だ。利用料は1回5,000円と安くはないが、その設備をフルに活用すれば、決して無駄な投資ではないし、一休com.などなら、スパ付きのプランも手頃な価格で予約できる。午前中の利用ならば、ラウンジで簡単な朝食も無料で楽しむことができるし、ラウンジとプールは南欧風の造りで、観葉植物がふんだんに飾られていて、まるで温室の中でくつろいでいるような雰囲気さえある。

プールは大きくないが、ドライとスチームのサウナや巨大なジャクージを併設し、ゆったりとくつろぐことができる。ただ、混んでいる時と空いている時ではまったく雰囲気が違うので、混み合う週末の夕方をなるべく避けて利用したいものだ。ドレッシングルームには男女別の温泉浴室もあり、伊東の温泉より湯を運んできているという気の入れよう。その他、ジムやゲランのエステティック、スポーツマッサージなどが利用でき、ついつい長い時間をここで過ごしてしまう。

今回は空いてくる夕方からをねらって利用した。入った時はプールサイドのチェアがすべてふさがるほど賑わっていたが、午後7時頃になるとすっかり貸切になってしまった。そして、屋外にある岩風呂風のジャクージでは珍しいお客さんがお湯に浸かっていた。なんと、そのお客さんはカルガモの親子だった。それほど寒い季節でもなかろうに、温かいジャクージが気に入ったようだ。親鳥に寄り添うようにして子どもたちも温まっている。何ともかわいらしい風景だったので、邪魔をしないように遠くからそっとのぞくだけにした。

翌朝、改めてスパに出掛けると、またまたカモたちがジャクージで遊んでいた。しかし、今度はSP付きである。フォーシーズンズのスタッフが護身役をしているのだ。このカモの親子をネコやカラスから護るためか、池にはすべて網が張られ、庭を歩くときには護衛を後ろに侍らせての行脚。フォーシーズンズでVIP待遇とは、なんとも幸せなカモたちだ。

今回利用した客室はガーデンビューのスーペリアルーム。庭園を望むが高層階だったので、その向こうの余計なものまで一望できてしまう。そして、この客室は隣がデラックスルームになっている角の部屋なのだが、天井が他の同タイプに比べて低かった。アーモアにはCD/MDプレイヤーのミニコンボが設置され、室内で好みの音楽が楽しめるようになったが、その情報がどこにも記載されておらず残念。わかっていればお気に入りのソフトも持参できただけに情報不足が悔やまれる。バスルームのアメニティはブルガリからロクシタンに変わった。品質は素晴らしいが、これもまた独特の香りがあり、好みは分かれるところだろう。

ゴージャスな室内 幅は狭いが快適なベッド

アーモアとデスク アーモア内に置かれているオーディオ

ナイトテーブルの操作盤 ラジオを兼ねた時計

ベッドボード クロゼット前の照明

大理石張りのバスルーム ロクシタンのアメニティ

スパのプール スパのラウンジ

屋外ジャクージに入るカモ ジャクージ脇でチャンスを狙うカモ

ホテルのアプローチ 庭園の塔

エントランス 庭園から望むホテル

2002年7月13日 昼
フォーシーズンズホテル椿山荘東京 「シーズンズビストロ」
怒-2 口に油、火に油
遅い昼食のために、「シーズンズビストロ」に入った。店はさほど混み合っていなかったが、二組のファミリーがそれぞれ離れた場所のベンチシートで食事をしており、総客数の割りには賑やかだった。店内と廊下を仕切っているのは、植物が上品にディスプレイされた高さ1メートル程度の壁だけで、その壁の上部にはガラスなどもなく開放感のある設計になっている。その壁に面した席に案内され、遠目に庭園も眺めることができ、フォーシーズンズらしい雰囲気が味わえた。

バイザグラスの白ワイン、そしてサラダと軽い料理を注文し、先に出されたパンをつまんで待とうと、バターナイフでバターを塗って口に入れたその時、なんとも不愉快な感触が口いっぱいに広がった。などと書くと、今度は何が入っていたんだろうと期待を持たせてしまうかもしれない。残念ながら異物が入っていたわけではなく、そのバターがたとえようもなくまずかったのだ。それはホテル・ザ・マンハッタンの「ベラルーサ」で出されたものとおそらく同じだと思うが、とにかく油っぽい。マウスウォッシュと間違えてサラダ油で口をゆすいでしまったらどんなだろうと想像するのが一番近い感じだ。

開業からつい最近までは、きちんと「普通」のバターとマーガリンの両方を楕円形のちいさな皿に一緒に載せて出していた。そして、係がそれをテーブルに置く際には、どちらがどちらかをきちんと説明していた。それがこの不気味な艶を放つ油の塊のみになってしまった。あまりのまずさに顔見知りのマネージャーを呼んで、そもそもこれはバターなのかと素朴な疑問を投げかけてみると、以前よりは原価の高いバターを使い、品質の向上を図ったのだと説明された。こちらは口に合わないから尋ねたのに、原価が高いという理由で黙らせられると思ったのだろうか。

バターには発酵したものや無塩のものなど、いくつかの種類があるものの、その製造法と原材料には規定があって、その範疇から外れたものはバターとは言わない。これがバターだとすれば、自分の認識を大きく塗りかえなければならないので、その詳細が知りたかった。なんという会社の何という商品なのか、そしてそれが本当に正真正銘「バター」なのか。しかし、マネージャーは「商品についてはお答えできません」と質問を斥けた。

客が客として提供される料理の原材料に疑問を持っても、それが何か知る権利さえないというのは納得がいかないと言うと、仕方ないと思ったのか、奥に調べに行って製品名を教えてくれた。その商品について後に調べてみたが、そのような製品は見つけることができなかった。このマネージャーの行動や対応は適切であったのだろうか?ホテルの方針にはもしかすると則っていたのかもしれない。しかし、客の要求の原点がどこにあるのかを感じ取れさえすれば、他の対応ができたはずだ。ヘタな言い訳は火に油を注ぐだけで、よい結果を生むことはない。その場を適当にしのげる場合もあるだろうが、長い目で見れば相当の不利益を生むことにもなりかねない。

[フォーシーズンズホテル椿山荘東京] 920523 930710 930715 930721 940402 960105 960921 970321 981015 990320 000319 000330 011113

Y.K.