シェラトン・グランデ・オーシャンリゾート Executive Double Room |
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Sheraton Grande Ocean Resort |
2009.11.21(土)
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宮崎県宮崎市 |
哀-1
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薄れゆく宮崎らしさ | 毎年恒例のダンロップトーナメントもいよいよ大詰めを迎えた週末、見物客や関係者で賑わうシェラトングランデに滞在した。話題の石川遼選手も出場しているが、宿泊は別ホテルとのことで、シェラトンに顔を出すことはなかったらしい。ロビーのディスプレイにはトーナメントの様子が生中継で放映され、並べられたイスに座って見入っている人もいる。 チェックインを済ませ、用意された部屋の窓からゴルフ場を見下ろすと、ホールを回る選手とそのギャラリーたちが目に入る。確かに石川遼選手の人気は絶大のようだ。ギャラリーの数が半端ではない。 今回は混雑のためいつものスイートが空いていなかった。代わりに用意されたのは、エグゼクティブダブルルーム。スイートのカテゴリーではないが、71平米という面積を持ち、多くの窓を持つコーナールームである。このエグゼクティブダブルのうちでは最上階にあたる28階の部屋がアサインされた。このひとつ上の階からはスイートになっている。 エントランスドアを入ると広いクローゼットがあり、そこから窓に沿った長い廊下を経て居室に至る。居室と入口が離れているため、クローゼットも遠く感じる。 居室は3面の窓に囲まれた明るく開放的な空間。キングサイズのシェラトンスイートスリーパーベッド、アームチェアとテーブルのセット、窓に向いた独立型デスク、コンソール、バゲージ台、テレビ台兼ミニバーキャビネットを備えるが、ソファセットのような本格的リビングスペースはないので、やはりスイートと呼べないのも理解できる。 家具の他、カーテンなどのファブリックなども、スイートと比べると質が抑えられており、電動カーテンや調光設備も備わっていない。内装の質はレギュラー階のスタンダードルームに準ずる。 バスルームはエントランスと居室の間にあり、完全に開くフレンチドアで仕切られている。トイレは独立。ベイシンはひとつだけで、ベイシンルームはカーペット敷き。バスルームは白い大理石張りで、洗い場付き。フレンチドアを開け放てば、バスルーム内にまで外光が届いて明るい。 バスタブは小さいが、深く造られておりハンドレスト付き。バスアメニティはロクシタンだが、グランデフロアにあるアメニティ袋、下駄や浴衣セットは用意していない。バスローブは居室の引き出しに置かれている。 広さとしてはひとりで過ごすには余りあるほどだが、なんとなく色合いが寒々しいことも加わって、やや退屈な内装に感じられた。ファブリックの色や家具のレイアウトなど、ちょっとした工夫で格段に見栄えよくできるような気がするだけにもったいない。 1泊の滞在で3店のレストランで食事をした。いずれもボリューム感があり、値段的にも手頃だと感じたが、世界的チェーンであることや、大規模リゾートであることなどを踏まえて考えると、もっと驚きのある新鮮なアイデアを盛り込んで欲しいところである。 ランチに食べた中国料理店のジャージャー麺セットは、大盛りの麺にライスとサラダが付く。デザートの杏仁豆腐もビッグサイズだった。ディナーブッフェでは和洋中のシェフたちが腕を競う「三銃士」と銘打ったフェアを開催中だったが、これといって目立つ料理がなかった。 結局オーソドックスな料理が好まれるということなのだろうが、それぞれの特色を生かした料理を展開し、食べ手が和洋中どれが一番かをジャッジするような仕組みがあっても面白い。結局は「冷や汁」が一番人気のようだった。BGMは騒々しいJAZZ。モダンである以前に、品位を疑いたくなる。 全体的にシェラトンらしさは増してきたようだが、宮崎らしさは損なわれてきた。宮崎らしさの象徴は、おおらかさであろうと思う。それはシェラトンらしさと相反するものではない。また、シェラトンらしさは東京のシェラトンでも十分に感じられるので、何も宮崎まで来てそれを押しつけられたくはない。はるばるこの地を訪れたくなるという価値を、もっと強烈にアピールして欲しい。 |
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シェラトン・グランデ・オーシャンリゾート(公式サイト) | |
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