サーフィン
2007.10.20(土)
シェラトン・グランデ・オーシャンリゾート Ocean Grand Suite
Sheraton Grande Ocean Resort
喜-2

空を見上げて何を想うのかな JALシティをチェックアウトする際、キャッシャーでタクシーの手配を頼んだ。「どちらまでですか?」と尋ねられたので、シーガイアだと告げると、それなら定額のタクシーチケットが得だと教えてくれた。JALシティからシーガイアまたは宮崎空港までの片道を、1台2,200円で利用できるというもので、それをフロントで購入し、ホテルの脇で待機しているタクシーの運転手に渡すだけでいいという。せっかくなので利用してみたが、なるほど便利でリーズナブルだった。

しかも運転手に恵まれた。最初に挨拶があったあとは黙って運転していたが、運転席の背にプロフィールが掲示されていて、それに「趣味:サーフィン」とあったので話しかけてみた。「サーフィンが趣味なんですか?」。それをキッカケに話に花が咲いた。サーフィンをしたことはないが、つい先日、日南の海でサーファーたちと会話をして来たばかりだったので、にわか仕込みの知識ならあったのだ。

運転手には年齢を超えたサーフィン仲間がいて、最近、仲間の結婚式のために、みんなで南の島まで行って来たのだという。宮崎は波乗りに適したところで、そのために宮崎に転居してくる人も多いそうだ。サーフィンの醍醐味は何かと聞くと、運転手はこんな話を聞かせてくれた。

絶好の波に出会うために、ボードを漕ぎながら幾つもの波を越えて沖に向かうが、少しでも油断すればたちまち岸に押し流される。それを繰り返し、すべてのタイミングが揃った時に初めて最高の波に乗ることがでる。それはまるで人生のようだ。そうか、サーフィンは出来ないけれど、何となく理解できる気がする。

盛り上がってきたところで、シェラトングランデに到着。宮崎には気持ちのよいタクシードライバーが多い。ホテルの出迎えもまた素晴らしかった。名乗る前に、ドアマンから名前で呼ばれ、そのままコンシェルジュデスクまで案内。ゲストリレーションズたちも、久しぶりの再訪をとても歓迎してくれているのが伝わってくる。こんな嫌な客でも、笑顔で迎えてくれるのはありがたい。まだ午前中だというのに、すでに部屋の用意は整っていた。

昼食にどこがオススメかと尋ねると、「今日はとてもいい天気なので、アガペからの眺めが最高です。ぜひ真っ青な海を見下ろしながらお食事をお楽しみ下さい。」とアドバイスしてくれたので、その店を予約してくれるよう頼んだ。

と、ここまでは実に心地よい調子で進んだのだが、42階の「クイーン・アリス アガペ」までは引き継がれなかった。たった今、ゲストリレーションズのチーフから直接予約が入ったはずなのに、受付の係に名前を言ってもピンと来ない様子。予約リストに目を落としてから、やっと「お待ちしておりました」との反応があった。

ということは、予約はきちんと入っていたらしい。そして、案内された席は一番奥というところまではいいが、奥に行き過ぎて、眺めの悪い裏側向きのセクションだった。それなりに客の姿はあるが、海側の席もいくつか空いている。別に海の眺めにこだわるつもりはないが、「真っ青な海を見下ろしながら」と勧めたのに、それが見えない席を用意するというのは感心しない。

料理は3種類あるコースのうち、中クラスにあたる5,000円のコースを選んだ。前菜2種、パスタ、メイン、デザートの5皿構成で、パスタとメインはそれぞれチョイスできる仕組み。地元の食材を積極的に取り入れ、オーセンティックなスタイルの中に独創性を盛り込んでいる。だが、料理よりも印象的だったのが、都濃ワインだ。シャルドネをグラスで飲んでみたのだが、値段の割によく出来ていた。

このワインはホテル内のショップでも取り扱っているとのことだったので、早速買い求めに行ってみた。だが、すでに在庫切れ。代わりに上等な焼酎を一本探そうと思って棚を眺めてみたが、手頃なものしか扱っていなかった。せっかくお金を使おうと思っても、気持ちよく散財できるものがないのは残念だ。

日中の館内は巨大リゾートとは思えないほど静けさに満ちている。余計な音楽も流れていないし、ロビーに差し込む陽光が心地よい。館内を歩いていると、何度となくホテルスタッフとすれ違う。レストランスタッフ、ベルアテンダント、どこかのマネジャーなど、セクションやポジションは様々だ。しかし、共通しているのは客に挨拶しないこと。ラグジュアリーホテルのように必ず立ち止まって一礼してくれることまでは期待していないが、軽く会釈したり、一声投げかけてくれてもいいのではないかと思う。たぶん、宮崎の県民性でみんなシャイなだけだろうけれど、その殻は破らなければならない。

夏に来た時には子供たちのはしゃぐ声が聞こえていたガーデンプールだが、今は見事なフラワーガーデンに様変わりし、プールの水の輝きと、秋の花々の鮮やかさとの競演に、太陽が照明係として貢献している。客を楽しませる工夫は、敷地内だけにとどまらない。ディスカバMIYAZAKIシャトルと称したバスを運行しており、テーマ性のある観光を提案。連泊ならば無料で利用できるというのも嬉しい。季節ごとに目的地が変わるので、リピーターにも嬉しい企画だ。

 

リビング リビング ベッドルーム

数少ない引き出しには毛布が入っていて邪魔 ベッドルーム ベイシン

バスルーム 水と緑と花々に囲まれる休日 青空に朱色が映える

花畑 あちこちに花が咲いている ウェルカムメッセージ

前菜 メインディッシュ ドルチェ

 
シェラトン・グランデ・オーシャンリゾート 041002 061005 061007 070809


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