バスストップ
2006.11.22(水)
ヒルトン成田 Deluxe Plus Room
Hilton Narita
楽-2

重宝なマグカップ ザ・スズナリで竹下景子さん主演の芝居を鑑賞したあと、そこで得た高揚感と余韻に浸りながら成田へと向かった。成田駅に着いたのは、ちょうど帰宅ラッシュの時間。足早に家路を急ぐ人々が追い抜いてい行く中、長いコンコースをゆっくり歩いて駅前ロータリーに出た。タクシーに乗ろうと思ったが、あらかじめ調べてあったホテルの送迎バスの時間まであと10分足らずだった。11月の下旬だというのに、今日は寒くもないし、なんだかのんびり気分だったので、バスを待つことにした。

駅前のホテル送迎バス用のバス停には、成田空港周辺にあるほとんどのホテルからシャトルバスが運行されているので、次々にバスがやってくる。そして、同じ場所が近隣の研究所や工場の社員用送迎バスの降車場も兼ねているので、今の時間は社員用送迎バスの出入りも激しい。エクセル東急のバスが行き、マロウドインターナショナルのバスが行き、いよいよヒルトンの順番だが、なかなかやって来なかった。

他のホテルバスがほぼ定刻どおりに来るのに、ヒルトンのだけは遅れていた。バス停に取り残されて不満そうにしているのは、みんなヒルトンに行く人たちだ。ほとんどが外国人で、周囲から見てもわかりやすい苛立ち方をしている。バスは30分遅れでやって来た。しかし、運転手が一度バスから降り、腰を低くして平謝りだったので、その姿を見て文句を言う人はいなかった。

チェックインを済ませて向かった部屋は、11階にある改装されたデラックスプラスルーム。建物は、円の一部が切れたような形状をしており、内側向きの部屋は25平米、外側向きの部屋は35平米というのが標準になっている。今回は外側向き35平米のタイプで、成田空港周辺のホテルでは、ゆとりのある面積の標準客室だ。

今回の改装はそれほど大々的なものではないが、少ない投資で大きな効果を生んでいるようだ。ポイントは、ベッド、デスク、照明、バスルーム。185センチ幅のキングサイズベッドは、既存のマットレスの上に、カラダにフィットする厚さ10センチほどの低反発風マットを敷き、白いデュベカバーで清潔感をアピールしている。大型の枕も添えて、これまで以上にベッドの存在感がアップした。

また、これまで窓際にあったデスク兼テーブルを排除し、部屋のコーナーを活用したデスクを新設した。そして、引き出しと冷蔵庫の収納家具に載っていたポットなどを、収納家具の脇に増設した棚に移し、上には32インチの液晶テレビを置いた。家具の取っ手も洒落たデザインのものに変更するなど、細かいところにも気を配っているようだ。

新設のデスクにはオフィスチェアを添えたが、目の前の柱がどうしても目障りで、作業をするのに快適な環境とはいえない。デスクの照明は天井からのハロゲンダウンライトに頼っている。LANは相変わらず、24時間につき1,680円と高い。これまで、部屋の中央で無粋な光を放っていたシーリングライトは撤去され、雰囲気のいいハロゲンダウンライトに取って代わったのは評価したい。

だが、デスクを作ったからといって、他にテーブルを置かなかったのは失敗だ。窓際には、オットマン付ソファがひとつだけぽつりと置いてあり、そこでくつろぐにしても、グラスを置く場所すらない。窓は二重構造で壁とフラットなので、窓台を棚代わりに使うこともできないので、小さくてもいいから、何かしらテーブルの類が欲しいところ。

バスルームは浴室金具を一新した。シャワーはマッサージ機能付きハンドシャワーの他に、固定式のレインシャワー風ヘッドを設けた。だが、このニセモノのレインシャワーは好きになれない。天井から太い水流があってこそレインシャワーだ。カーテンレールは、カーブをつけてカーテンがまとわり付くことを防ぐタイプに取り替えた。タオルも一部が新しくなり、それはフカフカだったが、残りは古くペラペラ。むしろ、ペラペラの方のひどさが浮き彫りになってしまった。

クローゼットにはアイロンセットも常備されるようになった。旅先でのアイロンは本当に重宝だ。早速使ってシャツにアイロンを掛け始めたら、なんとアイロンにビニールのようなものが焦げて付着していたらしく、白いシャツに溶けたビニールがべっとりと付いてしまった。この汚れをそぎ落とすのに、かなりの努力が必要だった。一応客室係には報告したが、部屋にある備品を使う時は、信用しすぎると失敗をするので、よく確かめてから使わなければならないと自己反省。

夜は、フィットネスへ。ジムは広々としており、各マシンが十分な間隔をおいて配置してある。マシンはやや古いが、一通りの種類が揃っている。元リーガロイヤルホテルだけあって、サウナや浴室は立派に造ってある。広い浴槽、石造りの洗い場など、この地域では、最もグレードの高い設備だ。ロビー階には、コンビニエンスストアを兼ねた土産物ショップがあって、おにぎりや弁当、お菓子類、謎の日本語Tシャツ、どう見てもニセモノ臭いブランド品まで扱っている。ここでは、休憩中のホテルスタッフが制服のままで買い物している姿もよく見かける。

朝食は「テラス」が改装工事中のため、ロビー内の仮設店舗での営業となっていた。和洋のブッフェだが、アイテムは絞り込まれている。フルーツの品質が悪いことも気になった。団体客が多く、ブッフェ台は散らかり放題だ。卵料理オーダーコーナーがあるが、そこにはフライパンを両手に持って、デュアルでオムレツを焼く外国人女性がいて面白い。

 
シンプルなデラックスプラスルーム デスクは壁の柱に向かって設置 ベッドはかなりよくなった

ベイシンには小樽ヒルトンと同じ青いプラスチックコップが カランも新しくなった カーブしたシャワーカーテンとニセモノレインシャワー

 
ヒルトン成田 940504 040718 050320 050518 050604


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