向う三軒両隣
2007.01.03(水)
グランド ハイアット 東京 Grand Club Room
Grand Hyatt Tokyo
怒-3

ロビー 都庁前のセンチュリーハイアットから六本木のグランドハイアットまでは、地下鉄大江戸線を利用すれば1本でアクセスできて便利だが、六本木駅からホテルまで結構歩かなければならないのが難点である。この日は車で移動したのだが、順調なら10分程度の道のりなのに、渋滞と信号待ちで30分近くを要した。特に、甲州街道の新宿駅跨線橋付近の混雑が深刻だった。

グランドハイアットの車寄せに到着した時、ドアマンに名前を尋ねられた。それは念のため尋ねたといった感じで、答えるとすぐに「お待ちしておりました」とワンランク明るい表情で応じてくれた。そのままフロントデスクに案内され、サインだけのチェックインを済ますと、デューティーマネジャーから挨拶があり、マネジャー自ら部屋へと案内してくれた。

用意された客室は、10階から14階に位置するクラブフロアのうち、14階のツインルーム。入口のフローリング廊下部分にあるミニバーカウンターには、正月らしいイメージのフラワーアレンジメントが飾ってある。ウェルカムアメニティにはチョコレートが用意されていた。室内は清掃がよく行き届いており、丁寧に仕上げられている。前回来た時と比べて特段変わった様子はないが、バスアメニティのボトルがまた違うものになり、今度は紅茶キャンディーのような香りになった。だが、やはりこの部屋は狭苦しい印象だ。

クラブラウンジはいつも賑わっていた。リビングルーム代わりに、長い時間くつろいでいる客が多い様子。ここのラウンジは比較的広いので、それは構わないのだが、他の客も多数いるのに、はばかりなく大声でしゃべる客には辟易した。フードカウンターにはそれぞれの時間帯に合わせたものが並ぶが、午後はクッキー、チョコレート、デニッシュパン、ケーキが用意されている。カクテルアワーになると、6種類のオードブル、チーズ、スティック野菜、スープ、フルーツ、ケーキが並んだ。主にセルフサービスだが、飲みものは希望を聞いてテーブルまで運んでくれることもある。

ターンダウンは3人で来たが、あまり細かいことはしてくれない。夕方までの間にバスルームやベッドを使っていれば、おそらくそれらを清掃してくれるのだろうけれど、この部屋はほとんど元のままなので、やることがなかったのかもしれない。でも、ベッドに入りやすいように寝具を整えてたり、ミネラルウォーターとグラスを枕元に移動するなど、他のホテルではよく行われていることすら、ここではやらないようだ。

夕方、NAGOMIスパ&フィットネスに行くと、レセプション脇にはここの雰囲気に似つかわしくない目つきの鋭い男達が何人かたむろしており、どういうことかと思っていたら、ロッカールームで安倍首相とすれ違った。エステを受けに来たらしい。プール内はいつになく混雑していた。プールサイドには木製のベッドが5台並んでいるが、まったく足りず、利用客の多くは床にタオルを敷いて座っていた。雰囲気重視で、もとのデザインにないイスなどは意地でも置かないつもりなのかもしれないが、市民プールではあるまいし、この光景を放置するホテルもどうかと思う。イスを補充するのと、客を床に座らせるのと、どちらが雰囲気を悪くするのかよく考えた方がいい。そもそも木製ベッドは、本来は6台並ぶデザインだったはずだが、1台はどこに消えたのだろう。

夜、8時半過ぎにもう一度泳ぎに行った時は、他に利用客はなく貸切。照明を控えた幻想的な空間での水泳は、まるで運動と瞑想を同時に行っているようで不思議な感覚だ。広々としたロッカールームには、リラクゼーションコーナーや浴室が併設されており、ちょっとしたスナックやドリンクも用意されている。浴室内に洗い場はなく、シャワーブースが並んでいる。サウナはかなり高温だった。

夕食は「フィオレンティーナ」を利用した。混雑しており、禁煙席は満席。喫煙席の狭いベンチシートなら案内できるというので、我慢してそこに座った。だが、サービスは散々だった。注文を取り違えたかと思えば、今度は料理を別のテーブルに出してしまうし、メチャクチャだ。周囲を見れば、注文すら受けてもらえずに困惑している客ばかり。どのテーブルからも「ふざけないで真面目に仕事しろ」みたいなオーラがメラメラと湧き上がっていた。その割に、スタッフは態度も悪いし、日本語は乱れて聞き苦しかった。

深夜になってから、周囲からの騒音に悩まされた。原因はテレビの音声だった。各客室には30インチのディスプレイと、低音域も豊かに響かせるサウンドシステムが導入されているが、このシステムが災いの元になっている。そして、各客室の扉は遮音性に乏しく、フローリングの室内廊下が、音を一層増幅させてしまう。音の源を特定しようと廊下に出てみたら、なんと向う三軒両隣、すべての客室から大音量が溢れ出ていた。

フロントに苦情を言うと、「ウチは結構いいスピーカーを使っていますからね」と自慢される始末。いったいどういう神経だろうか。調べてもらうと、向う三軒両隣は、同じグループの外国人客であることがわかった。音量を下げるよう頼んでもらったら幾分改善したが、今度泊まることがあれば、グループ客の中に入れ込むことは避けてもらいたいものだ。

翌朝の朝食は、クラブラウンジがメンテナンスでクローズだったため、代わりに「フレンチキッチン」のブッフェ(3,718円)が用意された。オープンキッチン前のカウンターには、爽やかな朝に相応しく、彩り鮮やかな食べ物が楽しそうに並んでいる。アイテムの数はそれ程多くないが、それぞれの味はよかった。洋食オンリーで、和食アイテムは一切用意されていない。また、サービスに関してはよく気付くものの、どうもつっけんどんで感じが悪かった。

 

入口廊下から室内を見る 室内奥から入口方向を見る ベイシン

新しいアメニティ 石造りのプールと光るジャクージ プールサイドはウッドデッキ

クラブラウンジ 「フレンチキッチン」店内 ロビーの一角

 
グランド ハイアット 東京 030502 031031 031130 060211 060624


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