謎の混雑
2006.02.11(土)
グランド ハイアット 東京 Grand Executive Suite
Grand Hyatt Tokyo
楽-4

夜のベッドルーム この日、東京のホテルは謎の混雑を呈していた。どのホテルも軒並み満室で、わずかに空室があるホテルは正月顔負けの価格を提示していた。例えば、ウェスティン東京はデラックスルームが68,000円、エグゼクティブクラブルームは100,000円だった。とてもそんな値段を払ってまで泊まる気にはなれないし、客の足元を見るような価格設定に意地汚さを感じずにいられない。だが、気の毒なことにそれでも泊まらざるを得ないという人もいるのかもしれない。

それに比べ、グランドハイアットは安かった。と言っても、間際に予約したわけではない。かれこれ1ヶ月前に、普段よりも手頃なレートを見つけて、目ざとく予約を入れてあった。ホテルの予約は早いに越したことはない。間際になっては、希望の宿が取れなくなる可能性が増大するからだ。しかし、直前に空室が多いと安い料金で売り出すホテルも出てくるので、宿泊希望日が混雑するかどうかをよく見極めて、タイミングよく予約するのがいい。

今回利用したのは、エレベータホールから一番近い場所にある、100平米のグランドエグゼクティブスイート。同じカテゴリーでも、ベッドタイプとレイアウトが異なるふたつのパターンがあるが、いずれもレジデンシャルな雰囲気の、ゆとりある空間を持っている。

エントランスを入ると、すぐにライティングデスクがあり、その向うにリビングルームが広がっている。デスクの後ろは、ミニバー、冷蔵庫、Faxを収納した棚になっており、余計なものを見せないよう工夫されている。リビングは、ラウンドのガラステーブルをソファが囲む、シンプルなデザインとレイアウトで、あくまでも日常的な雰囲気だが、バング&オルフセンのオーディオや、ルーペにもなるフロアスタンドなど、セレクトアイテムにセンスが光る。テレビは、今となっては小さく感じる30インチ液晶を備える。

ベッドルームは、コの字状に張り出した窓が特徴だ。窓の外にはレジデンス棟が近くに迫るので、景観がいいとは言えないが、大きな窓からは抜群の採光が得られる。窓際に置かれた大きなデイベッドが、いいアクセントになっている。ベッドは窓に向けて配置してあり、ベッドボードにはリビングのオーディオに連動するスピーカーが取り付けてある。客室の天井高はゆとりの290センチだ。

続くバスルームは約12平米の面積があり、スライドドアを開け放てば、ベッドルームと一体化した使い方ができる設計。設備の内容は標準客室のバスルームと同じだが、よりゆったりとダイナミックなレイアウトがなされている。アメニティは、標準客室ではグレードダウンしてしまったが、スイートは「REN」で揃えており、Filetteのミネラルウォーターも用意されている。タオルは厚地だが、バスローブはかなりくたびれていた。

そんな中、一番気になったのはレインシャワーの水圧。開業当時は本当にスコールのような心地よさだったが、段々と弱々しくなり、今では小雨になってしまったのが残念。つまらないことでケチらないで欲しい。ケチと言えば、備え付けのコーヒーがインスタントであること。高いホテルの高い部屋なのだから、ドリップコーヒーの用意くらいはあって当然だ。

これまでサービスに関しては、いいと思ったことがない。残念ながら、今回もそれほど感心することはなかった。だが、以前とは明らかに違ってきた。客に突っかかるような態度を平気で取っていた頃とは対照的に、謙虚で落ち着きのある振舞いができるようになってきた。得に女性のスタッフたちからは、よいサービスを心がけていることが強く伝わってきた。それらが十分に花開いているとはいえないが、確実にいい方向に向いている。

 
シンプルなリビング リビング奥から入口を見る リビングの飾り棚とテレビ

ベッドルームの窓際 ベッド ベッドサイドからバスルームへと続く

バスルーム ベイシン バスタブ

ベッドボードのスピーカー 夕景 外観

 
グランド ハイアット 東京 030502 031031 031130


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