有効面積
2006.06.24(土)
グランド ハイアット 東京 Grand Room
Grand Hyatt Tokyo
哀-2

外観 なぜかチェックインに8分を要した。たいした時間ではないと思われるかもしれないが、カウンターに8分間も立っているというのは、結構疲れるものだ。何か会話でもしていればあっという間なのだろうけれど、ただ単に作業がのろいのを、ただ見て待つというのは苦痛だった。

客室の清掃はよく行き届いていた。心地よい空気が流れ、端整でキリッとした雰囲気のある客室だ。丁寧に仕上げられたベッドのシーツには、シワひとつ見られない。チラシやポップスタンドのような無粋な宣伝媒体もなく、すっきりとしている。19階から見る渋谷側の眺めも、なかなかのものだ。

しかし、この部屋は42平米あるはずなのに、初めて利用した時からずっと、それよりも狭く感じている。ホテルが公表している客室面積は、柱や壁、パイプスペースなども含めた占有面積で表しているので、実際に利用できる部分の面積とは異なる。また、傾向として、新しいホテルより古いホテルの方が、同じ公表面積でも、広く感じられるケースが多い。例えば、同じ32平米でも、第一ホテル東京よりも、キャピトル東急ホテルの方が、ずっとゆったりとした印象があるという具合に。

だが、公表面積と実際有効面積との間に、著しい差がある場合も少なくない。室内に巨大な柱があったり、バスルームよりも広いデッドスペースが存在したり、ひどいケースだと、こちらの部屋に迫り出している隣室のバスルームまでもが、こちらの部屋の占有面積として計算されていることもある。公表面積と実際有効面積との差が、10パーセント程度までなら納得できるが、それ以上になると、ちょっとインチキじゃない?と思わずにいられない。

今回は、42平米あることになっている、グランドルームの実質有効面積を計測してみた。すると、柱を含めても38平米弱、柱を除くと35平米程度であることがわかった。公表よりも20パーセント程も狭い中に、大型の家具を置いているので、それは窮屈になるのも仕方がない。そして、バスルームに10平米以上を割いているので、居室部分は必然的に狭くなってしまう。特に、くつろぎのスペースとして重要なシッティングエリアが、ベッドと窓に挟まれたごくわずかな空間しかないことが、この部屋の快適性を低下させている。

アメニティやミネラルウォーターが、コスト削減のためか、大幅にグレードダウンしたことも残念でならない。時期によっては、パークハイアットよりも高いレートで売っているホテルであるにもかかわらず、開業以来、室内備品の品質低下が一切ないパークハイアットとの差は、どんどんと広がるばかりだ。

 
端整なインテリアの室内 ワークスペースは十分に広い ベッドのシーツにはシワひとつなく気持ちがいい

入口方向を見る ベッドからバスルームを見る ベイシン

RENからグレードダウンしたアメニティ バスタブに併設された洗い場のシャワー バスタブ

 
グランド ハイアット 東京 030502 031031 031130 060211


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