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2003年10月29日

キャピトル東急ホテル Superior Single Room
楽-2 独身寮のようなシングルルーム
デスクも壁に向かっている
6月来、あまり利用する気分にならなかったキャピトル東急ホテルにチェックインした。地下鉄駅の真正面で、都内要所のどこへ出るにも交通至便なため、時間に追われながらあちこち動き回るには大変都合のいいホテルだ。落ち着いた雰囲気のよさ、コストパフォーマンスのよさなど、魅力の尽きないホテルなのだが、古すぎる体質を払拭できない弱さを見てしまってから、なんとなく興ざめしていた。

チェックインの際、カウンターには3名の係が立っていた。ふたりは男性。残る女性係のところに向かい、手続きを行った。その間、男性のひとりが別のセクションに館内電話を掛けはじめ、なにかの指示を出していた。その言葉が、客の聞こえる場所で交わされるにしては、いささか乱暴で不快感を覚えた。ガサツなのか、客の存在など気に掛からないのか、いずれにしても注意が足りない。

客室へ案内してくれた若いベルガールは、初々しさがあって感じもよかった。仕事を始めて間もない様子で、サービスする楽しさを味わっているように見えた。理想に燃えており、これから数多くのことを吸収し、よりよいサービスを提供できるようになることが自分の喜びであると、その態度が物語っていた。彼女のこの初心が、いたずらに毒されないことを切に願いながら、客室までの道のり、その後姿を追った。廊下の一番奥にある客室に着くと、「エレベータから遠いお部屋で、ご不便をお掛けして申しわけありません」と一言。その配慮が素晴らしいと言ってあげたかったが、気持ちだけ込めて「その方が、部屋の前を人が通らないから静かでいい」と答えた。

客室は、いつぞや利用して、独房のようで気が滅入ると感じた、細長いシングルルームだった。ほとんど部屋では寝るだけのスケジュールだったこと、そして、眠る時間に考え事をするには狭い空間が自分の性に合っているので、あえてこの部屋を選んだ。本当のところは、ベッドが壁にピッタリ付いているというのが一番気に入らないのだが、就寝時にベッドを自分で壁から離して利用した。広いはずなのに狭く感じる理由は、部屋が細長くて幅が狭い分、不思議な圧迫感があることと、室内に鏡がなく広く見せるトリックがなにもないところにあるようだ。

チェックイン後、シャワーでリフレッシュしてから部屋を留守にした。その際、客室係にタオルの交換と、バスルームの簡単な清掃を頼んで出掛けたのだが、戻ってみるとタオルの交換以外のことはされていなかった。シングルルームなので、アメニティのセットはひとつだけ。使い終わって空になった歯磨き粉や、バスジェルなどは補充されず、そのまま空の容器が残っていた。一方で連泊中の清掃は行き届いていた。

この季節、すでに空調が暖房に変わっており、日中暑かったこの日、室温の調節に苦労した。空調を停めて窓を開けてもなお暑い。近年気候が変化しており、特に季節の変わり目が曖昧になってきた。急に寒くなったり、いきなり暑い日があったり、旧式の空調設備をもった建物は対応が難しいだろう。このまま温暖化が進むと、シンガポールのように常に冷房しか必要なくなってしまうのだろうか。それまでキャピトル東急ホテルがあればの話だが。

目の前にある地下鉄国会議事堂前駅 同じく目の前の首相官邸

超コンパクトなバスルーム ベイシン回りは列車の洗面所のよう ほとんど身動き取れないバスルーム

2003年11月9日 昼
キャピトル東急ホテル コーヒーハウス「オリガミ」
喜-1 2度のディナー
滞在中、2度の夕食をこの店でとった。2度とも夜10時頃の入店だった。多くのホテルでは、コーヒーハウスのコースやセットメニューもこの時間では終了しているが、「オリガミ」は22:30までコースが注文できるのがありがたい。2度ともスプレンディドディナーを頼んだ。秋の味覚、栗やきのこを使ったメニューがあり、栗ご飯と秋野菜のカレー、栗ときのこのピラフにトライ。

カレーはほくほくの和栗がたっぷりのご飯に、きのこ満載のカレーソースで楽しむボリュームの一品だったが、ピラフの方は味付けが薄く、盛り付けも粗雑で感心しなかった。デザートのモンブランパフェは大変なボリュームで、食べ切れなかったので、2度目はフローズンヨーグルトに。さっぱりとして食後のデザートにはピッタリだった。サービスは両日ともに良好。混雑もなく落ち着いて食事を楽しむことが出来た。

[キャピトル東急ホテル] 960217 990103 990618 000504 000805 010407 010628 010818 010923 020222 020302 020524 030511 030514 030531 030628

Y.K.