曇り窓 |
2006.01.03(火)
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パークホテル東京 Standard Twin Room B | |
Park Hotel Tokyo |
哀-3
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チェックインまで時間があったので、お気に入りの「ニュースアートカフェ」でサンドイッチを食べて過ごした。さすがに正月はガラガラで静かだったが、最近では平日のランチどきには行列ができるほどの人気になった。サンドイッチの味が素晴らしく、値段も安いので、その賑わいもうなずける。この店は、ビルのメインエントランスに面しており、半オープンスペース的な雰囲気で、エントランスロビーとの一体感もある。席からメインエントランスを見ていても、それほど人通りはない。ふと気づいたのは、かつては正面玄関に立っていたホテルのドアマンの姿がなくなっていたこと。廃止されたのか、正月で臨時休業なのかわからないが、入口に立つ人ひとりがいるといないのとで、これほど風格が違ってくるのかと改めて感じさせられた。
チェックインはスムーズに行われた。このホテルでは客室への案内は行っていない。相当の荷物があったが、誰も手伝おうとはしなかった。客室は高層階のスタンダードルームB。Aタイプが22平米程度なのに対し、Bタイプは26平米あってコーナーに位置している。たかが4平米と思うかもしれないが、Aタイプよりも20パーセントも広くなるのだから、そのゆとりはバカにできない。また、コーナーならではのワイドな窓が見事な景色と開放感を与えてくれる。いや、そのはずだった。 部屋のレイアウトは、想像していたよりもオーソドックスだった。窓が軽くカーブを描いている他は、ホテルの典型的なレイアウトだとも言える。Aタイプがビビッドな赤と明るい木目で個性を際立たせているのに対し、こちらはダークな木目とベージュという落ち着きよう。スーペリアルームのカラースキームと同じで、デザインホテルの主張としては物足りない。朝食オーダーシートやミニバー伝票、氷入れ、電話機、時計など、むしろデザインのつまらないアイテムの方が目立ち、ダサさを助長している。 ベッドは110センチ幅が2台並び、デュベカバーでベッドメイクされている。マットレスも寝具も心地よかった。テレビは20インチと小型で、画面にノイズが走って見にくかった。バスルームは3.6平米のユニットバス。アメニティはタイのナチュラル化粧品ブランド「THANN」の製品に変わった。品質は申し分なく、オリエンタルな香りが心地よいバスタイムを演出してくれる。 この客室の最大の魅力は、ワイドな窓と景観のはずだった。東京湾から東京タワーの全景までを視野に収める絶景ポイントなのだが、肝心な窓は著しく曇っていた。二重構造になっており、ただでさえ光が屈折してよく見えないのに、窓と窓の間の部分に霜が下りたような白い膜が張った状態。でも、簡単には清掃できない構造になっている。見えるはずのものが見えないというのは、最初から眺めの悪い部屋に泊まるよりも一層残念なものだ。 部屋の隅には空気清浄機が設置されている。しかし、メンテナンスをしていないので、チェックインした時からお手入れ要求のランプが点灯しっぱなしだった。この空気清浄機が撒き散らす微粒子が、窓の内側を曇らせている原因かもしれない。また、デスクサイドの引き出しの目の前に、ソファに添える丸テーブルが置かれていたが、客室係は「これでは引き出しを使うことができない」とは考えないのだろうか。ちょっと位置をずらそうにも、テーブルはなぜか非常に重い。だが、ソファは拍子抜けするほど軽かった。 このホテルにもダイナミックなアトリウムがある。高層階の吹き抜けという点でも、ストリングスホテルと通じるものがあるが、雰囲気は随分と違う。どちらも都会的な感じがあるが、パークホテルの方がクールでアクティブな印象だ。夕刻からはジャズのライブプレイが楽しめる。アトリウム全体に響いていい感じ。近くで聞いている人は少ないが、ホテルのムードをかなり高めているのは確か。 |
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