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2003年4月18日

「ジランドール」 パークハイアット東京
喜-4 The Craft
ジランドールの店内
2000年にジェームズ・ビアード賞ベストシェフオブザイヤーに輝いたTom Colicchio氏が手がけるニューヨークでも話題のレストラン「クラフト」が、パークハイアット東京にやってきた。4月9日から4月20日という短い期間限定だが、ニューヨークのグルメたちをうならせ続ける「クラフト」のメニューのみに絞っての営業を行った。メニューは至ってすっきりしている。ファーストディッシュ、メインディッシュ、サイドディッシュと大別されたそれぞれのカテゴリーに、素材名と調理法のみが記載されているというものだ。好みの素材と調理法を選べば、新鮮な素材をシンプルにヘルシーに提供してくれる。

また、シェフのテイスティングメニューと名付けられたコースも2種類用意されていた。ランチタイムのテイスティングメニューは2,600円と3,800円。手頃か価格がうれしいが、内容はいまひとつ。2,600円のコースの場合、前菜はフランス産マグレ鴨の生ハムだが、平たい皿に河豚刺しのように薄く切られた生ハムが並べられている様は、シンプルを通り越して情けなささえ感じるものだった。そして、メインの帆立貝も非常に量は控えめ。まさにテイスティングメニューであって、食事という感じではない。

さて、このスーパーシェフが日本の素晴らしい牛肉との出会いをどう調理するかが気になり、山形牛のサーロインをローストしてもらった。シンプルに料理されて運ばれてきたサーロインには余計な手は加えられていない。焼き加減も見事で、素材の魅力を余すことなく引き出していた。一皿8,000円の価値は十分にあった。その他、アンディーヴとくるみのサラダ、ポテトのピュレを注文したが、いずれも素晴らしかった。パークハイアットの雰囲気にピッタリとマッチし、都会的で洗練された料理であった。この日はサービスもよく気が付き、快適だった。

パークハイアット東京 950324 960518 970104 970216 990412 990530 011225

Y.K.