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2002年8月6日 |
| ヒルトン東京 Muse Suite | |
| 哀-２ 障子のない部屋 | |
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| 窓に襖と障子をあしらい日本の伝統美を演出しているヒルトン東京だが、その襖と障子がない客室が2室だけある。タワースイートを2部屋改装し、それぞれミューズスイート、ヴィーナススイートと名付けたオンリーワンスイートがそれだ。通常のタワースイートよりも1万円高いが、レギュラーフロア（現在はヒルトンフロア）に位置しているので、エグゼクティブフロアなどの特別なサービスは利用できない。雰囲気的にはハネムーナー向けの設えだが、既存の家具を一部活用しての改装だけに、どうも中途半端な印象が残った。
鮮やかなブルー一色のカーペットに、ローズピンクのカーテンやソファ、それにダークウッドの家具はまったく似合っていない。せっかくのフランクロイドライトの素晴らしい照明器具も、この色彩空間では浮きまくりだ。リビングに備え付けられた間接照明付きの装飾も、たいした効果はない。また、それぞれの家具の配置も、色っぽさを感じさせるものではなく、むしろビジネスミーティングでもしなさいという冷やかなものだ。 ベッドルームには160センチ幅のクイーンサイズベッドが置かれ、サーモンピンクの天蓋が下がっている。といっても、単なる装飾で天蓋の役を果たすわけではない。その天蓋と照明器具以外の点は、元のタワースイートとほとんど変わっていないので、こちらもまた期待したほどの面白みは感じられなかった。バスルームはトイレに洗浄機能が備わり、アメニティがグレードアップすること以外は、スタンダードルームと同程度という寂しいもの。 風変わりなインテリアに惹かれて利用してみたが、再度泊まってみたいという魅力はまったくなかった。なんとなく、ヨコハマグランドインターコンチネンタルホテルのブランドスイートにヒントを得て改装したような雰囲気を感じるが、全体に統一感がないし、装飾ばかりで実際に役に立つ新しい設備がBOSEのラジオだけというのも物足りない。ミューズなどと音楽の神様の名を冠しているが、きっと音楽の女神様が喜怒哀楽を書いたら「怒」になることだろう。 |
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[ヒルトン東京] 970301 990628 000411 000518 000528 010512 010901 011231 020629 020630 020704 |
Y.K.
