2002年5月21日 夜 | |
ヒルトン東京 フレンチパシフィック「トゥエンティワン」 | |
喜-4 前沢牛ステーキ | |
マークがシェフになってから半年が経ったが、この店はまだまだ変化を続けている。テーブルセッティングや店内の明るさも実験を重ね、今尚これと決まったスタイルに落ち着いていないようだ。訪れる度になにかが違っているのが、実に楽しい。常に新しい料理、新しい空間を模索し続けるシェフのイマジネーションには脱帽する。そして、オーナーシェフのような自由を認めているヒルトンの経営方針もまたたいしたものだ。
この日の注文は、スペシャリテの前沢牛ステーキのコース。オードブルとスープはグランドメニューから好みのものをチョイスできるので、フォアグラと車えびのポワレ、そしてパンプキンの冷製スープを選んだ。メインの下味をつけて繊細に焼いた肉には、何のソースをかけなくても、肉の旨みだけで十分に味わいがある。久しぶりにおいしい肉を食べたと思える味だった。デザートには、マンゴーの串焼き、蓮華に入ったクレームブリュレなど、少量ながらエキゾチックで印象的な盛り合わせだった。食後のコーヒーは熱く濃いエスプレッソタイプ。食べ終わっての満足感は、価格をはるかにしのぐもの。決して安くはないが、それ以上の価値がある。サービスのテンポもよく、エネルギッシュな雰囲気。ホテルレストランとしては、トップクラスの実力を持つ店になった。 |
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2002年5月21日 夜 | |
ヒルトン東京 フレンチパシフィック「トゥエンティワン」 | |
喜-3 韓国ベスト4進出 | |
ホテルに足を踏み入れた瞬間、いつにない熱気を感じた。エントランスの脇にに広がる「マーブルラウンジ」には大勢の人たちが詰め掛け、電気製品メーカーとタイアップして数箇所に設置された大型ビジョンを、こぞって食い入るように見つめていた。ワールドカップも佳境に入り、いつもはしっとりと賑わう「マーブルラウンジ」も、この時ばかりはスポーツバーを通り越して、さながらスタジアムだった。「マーブルラウンジ」を見下ろす螺旋階段の途中から、大型ビジョンを少々覗き見した後、2階にある「トゥエンティワン」に入った。「トゥエンティワン」には窓がなく、外の様子はわからない。席に着くやいなや、店外から大きな歓声が沸き起こった。事情を知らずにいたら革命かテロでも起きたかと驚いてしまいそうな興奮が伝わってくる。給仕がにこやかにテーブルにやってきて「韓国がベスト4に進出したそうですよ」と教えてくれた。心なしか、給仕たちもゲストたちも気持ちがオープンになり、店内はいつも以上に明るく快活な雰囲気につつまれ、楽しい食事ができた。料理もノリにノッている。サービスも満席でキツいだろうが、きびきびとしており、何よりリラックスした感じがいい。この日のチョイスはエスカルゴの3ウェイとシーフードの3ウェイ。大きなオーバル皿にダイナミックに盛られた料理は、スパイスを巧みに用いて、新しいテイストを体験させてくれる。メニューにもユーモアや遊び感覚があって、楽しくてカッコいい店だ。
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[ヒルトン東京] 970301 990628 000411 000518 000528 010512 010901 011231 |
Y.K.