ロイヤルパークホテル Standard Twin Room  
Royal Park Hotel
2008.04.19(土)
東京都中央区
喜-3

ロビー天井のきらびやかな照明
 
充実ランチブッフェ 知人が主演するカルメンを鑑賞した後、ロイヤルパークホテルに着いたのは午後10時過ぎだった。夜でも明るく開放的なロビーには、食事を終えた人などがまだちらほらと見受けられたが、フロントカウンターには他に客の姿はなかった。チェックインはとても気持ちがよかった。夜であることを感じさせないフレッシュで溌剌とした対応が保たれ、余計な手間のないスムーズなものだった。部屋への案内も勧められたが、荷物が少なかったので辞退した。

用意された部屋は11階の禁煙スタンダードツイン。向きとしては東京タワーの方角なのだが、付近のマンションや、あるいは東京駅周辺の高層ビルにすっかり遮られ、ビルの谷間にいるような景観になってしまった。かつてはこの高さであっても、結構東京の街並みが見渡せたものだ。

オープンした20年前は、「こんな下町にホテル?」と周囲が違和感を持った時代である。東京シティエアターミナルに隣接しているとは言え、まだ地下鉄もなく、不便に思える立地だった。それでもこのホテルは輝いていた。とても清潔で心地よい匂いのする客室があり、節度はあるが親しみを感じるスタッフがいて、毎日食べても飽きない美味しい食事があった。何か不都合があると、すぐさま総支配人が飛んできて話を聞いてくれた。今では、そんな時代が懐かしいとしか言いようがない。

窓から外を見ていたら、眺めるものなど何もないものだから、昔の思い出が見えてきてしまった。そういえば、こちらサイドの部屋は、いつから二重窓になったのだろう。以前は高速道路側だけだったような気がするが。そんなことも知らなかったほど、最近はご無沙汰だったというわけか。思えば、客室の雰囲気も随分と変わった。変わった直後は、「こんなのロイヤルパークじゃぁない、以前の方がずっとマシだ」と頑固オヤジのような固定観念を顕わにしたような気がする。

確かに、以前の部屋の方が質感は高かくて好きだった。しかし、その手触りや確かな色合いが記憶から徐々に薄れる中、今のモダンな客室もまた段々と馴染んできたように感じる。実際、モダンだが冷たさはなく、夜でも落ち着いたいい雰囲気がある。ひとつにはインテリアのカラースキームの効果だが、それよりも照明の色合いが自然で暖かいことが大きく貢献している。

これらの照明はベッドサイドのスイッチひとつですべてが消灯する。眠る際には便利なようだが、個々に点けたり消したりの操作が出来ないのは、時に不便さを感じる。導入当初は最先端を行っていた部屋備え付けのパソコンは、今でもあると便利に思うけれど、機材が旧式であるために作動音が非常に気になるし、モニターも小さくて物足りない。改装当時はあまりに安普請で驚いてしまったクローゼットの扉だが、この部屋ではミラー張りの折戸になっている。これは取り替えられたものなのか、後期の改装だったので改良型の部屋なのかは不明だ。

また、便器に座っている様子がスケスケで丸見えだったバスルームの扉には、今では目隠しのシールが貼られている。バスルーム内はほぼ以前のまま。タイル張りの浴室は大理石張りに比べて見劣りがするけれど、最近の軽々しい合成パネルに比べたら、タイルはとても立派で落ち着いた感じに見える。大きなバスタブ、たっぷり水圧のシャワー、心地よいタオル、充実したアメニティなど、快適なバスタイムを過ごせるよう配慮されている。バスローブは常備していないが、リクエストすれば用意してくれる。

翌日は朝食をとらずに、早めのランチブッフェでブランチ代わりにした。改装された「シンフォニー」は、中央にパフォーマンスキッチンのあるフードカウンターを設け、その周辺にはシャンデリアのあるフェミニンなブース席を配し、噴水と池を望む窓際は明るいテラス風のコーナーになった。ワインセラを壁代わりに配置しているのも面白い。

産地直送のフレッシュアスパラガスを好みの調理法で仕上げてくれたり、フォアグラのソテーをオーダーごとに焼いてくれたり、新鮮なフルーツのカービングサービスがあったりと、わくわくするような演出が盛りだくさん。味の方も文句なしである。値段は5,775円とコーヒーショップの昼食としては高価だが、その価値は十分にあるので、お腹を空かせて出掛けたいもの。

サービスも大概ね快適だが、黒服の振る舞いが気になった。客を席に案内しても、客が上着を脱いだりしている間に、メニューをテーブルに置いて、自分はさっさと入口に戻ってしまっている。サービス料を取る店ならば、客のペースに合わせて、客が席に着いてからメニューを手渡さなければならない。また、コーヒーデカンタの口部分を鷲づかみにし、腰の辺りでふらふら振り回しながらお替りを勧めて歩いているのも不快だった。これではいくらよい料理を出していても台無しである。

 
ブラウン系のスタンダードルーム ベッドは110センチ幅 窓側から入口方向を見る

機能的なデスクユニット パソコン用キーボードは引き出しに あれ?引き出しが壊れて敷板がなくなっている

ベイシン バスタブ バスルームにも時計がある

充実したアメニティ ミニバー 冷蔵庫内

エレベータホール 外観 車寄せを見る

ロビーを見下ろす ロビー フロントカウンター前

 ロイヤルパークホテル(公式サイト)
 以前のレビューはこちら→ 920608 950502 950604 990327 990808 000809 010125 010713 020308 020504 020505 021222 030720 040808 041005 060125 060414


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