ブリーズベイホテル New York Modern Room |
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Breezbay Hotel Resort & Spa |
2008.11.13(木)
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横浜市中区 |
楽-2
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激戦区 | 横浜地区のホテルは熾烈な割引競争をで客を奪い合っており、最高級ホテルでさえ平日は1室1万円程度で泊まることが出来る。利用者には一見ありがたいことのようだが、これではサービスも磨かれないし、清掃やメンテナンスも行き届かなくなり、結果的には快適な滞在から遠ざかってしまうだろう。
一方では宿泊に特化した廉価なビジネスホテルも急激に増加しているが、高級ホテルが安くなっているために価格帯は近接しており、その影響で、本来中間のグレードに当たるホテルが非常に苦戦しているようだ。 今回利用したブリーズベイホテルもそのひとつである。開業当初は高級路線だった。リージェントと同じメディアファイブのエレガントな内装と、ベイエリアを望むリゾート性に、桜木町駅前という好立地を兼ね備え、一時期はカップルを中心に人気を博してた。 ハーフミラーをギザギザにはめ込んだ半円形のファサード外観はとても印象的で、今なお桜木町駅前のランドマークとして異彩を放っている。ところが、無愛想で気の利かないサービスや、値段の割に美味しくない料理などが不評を買い、加えて館内の雰囲気が段々と破綻して来たことで、もはやここに泊まることが目的となるようなホテルではなくなった。 現在でも、料金的にはみなとみらい地区の三銃士たちと拮抗している。実際、これ以上は下げられないという事情もあるだろう。そんな苦境のホテルがどのように戦っているのかを垣間見るために、ブリーズベイホテルを予約した。 到着時、フロントはやや混雑していた。しかし、フロント係の印象は以前とはまったく違って感じのよいものだった。最初からこうであればと悔やまれる。 チェックインの際に部屋代のみを先払いする。フロントの奥はかつてロビーラウンジとして営業していたが、現在では係を置かずセルフサービスのラウンジとなっている。料金表によれば朝は735円、昼は630円、夜(21:00〜24:00)は300円と書いてあり、夜は宿泊客専用になる。日中は混雑してたが、夜は誰も利用していなかった。結局入る機会がなかったので詳細はわからないが、どうやらドリンクバー形式で無線LANが無料で使えるらしい。 エントランスから階段でメザニンに上がったところにあるフロントは、ダークな木目と人造の竹林を配したオリエンタルテイストに改装されている。エントランス周辺にも同様の竹林が設えてあるが、それは現在使用不能になっている、1階から4階まで通じるエスカレータの乗り口をふさぐためのものである。エントランスホールから見上げるとアトリウムになっているのだが、天井などはだいぶくたびれた印象だった。 また、2階にはペデストリアンデッキに通じる出入り口があるが、あまり利用する人がいないためか、かなりボロボロになっている。そして2階にある居酒屋「北の家族」へは、館内からではなく外の階段から直接行けるようになっているのだが、この12日より休業となった。 フロントではもうひとつ重要なインフォメーションがあった。それは、全客室への館内電話が故障中のため、フロントに用がある場合は、エレベータホールにある内線電話を使って連絡するようにとのことであった。それが復旧するのは今月末の予定で、いつから壊れてるのか尋ねると、今月の初旬からだという。 部屋に入ってから試しに受話器を取ってみたが、やはりウンともスンとも言わない。バスルームの内線電話も同様だった。室内の注意書きには、ブリーズベイスパの内線も使えないので、予約は直接スパに行くように書いてある。外線から滞在客宛に電話が入ったらいったいどうするのだろうか。 客室への案内は一切行われず、自ら部屋へと向かう。エレベータは3基あり、うち1基はシースルーの展望エレベータで、呼び出しボタンは別系統になっている。エレベータの待ち時間が長いことが多いのか、エレベータホール脇の階段の扉は開放されている。 今回予約したのは改装を終えたフロアにあるニューヨークモダンルーム。他にリゾート風のタイプもあり、改装された部屋は5階に位置している。同じフロアにはブリーズベイスパもあり、他の階とはフロアレイアウトやデザインが異なっている。 用意された客室は表側に面しており、窓に向かってやや扇状に広がっている。面積は27平米で、天井高は240センチとかなり低いが、115×185センチの窓が4枚ギザギザに張られており、窓の開放感は大きい。一応、防音の2重ガラスだが、あまり防音性は高くないようで、向かい側にあるJRのガードから電車の音が結構響くし、表通りの車の音もする。さらに夜には今時めずらしい暴走族も通ったが、2〜3台の小規模暴走族だった。 室内の家具はダークブラウン系で、カーペットや壁紙はやわらかいベージュ系。ニューヨークモダンというよりは、質素なアジアンテイストという印象がある。カーペットは客室廊下と共通なので、やや変化に乏しいし感じがする。 入口脇のクローゼットに扉はなく、代わりにゴールドのカーテンがある。窓のカーテンも同様のゴールドで、これまたアジアの雰囲気だ。クローゼット内には2段の引き出しが付いたバゲージ台があり、中にはバスローブやナイトウエアが入っている。ランドリーは10時までの預かりで18時仕上がり。しかし、ピックアップサービスはなくフロントでの受付という点がビジネスホテル風だ。 ベッドは200×200センチサイズで、サータ社製のマットレス厚は9インチ。まくらは低反発素材製のものを置いている。寝具は白いデュベカバー仕上げだが、カバーにプレス皺が多すぎて見栄えが悪い。また、ベッドボード上部の赤い壁紙部分には、間接照明が静電気を誘発するのか、夥しい埃が付着していた。 この部屋にはデスクはなく、窓際の楕円形のテーブルと、それに添えられたふたつの椅子が、リビングとワークスペースを兼ねているが、LANもなく、あまりビジネスユースは想定していないようだ。窓の脇にはフロントと同じ人造の竹が置いてある。テレビ台は冷蔵庫と食器棚を兼ねており、テレビは20インチの液晶で、地デジには対応していない。 DVDプレイヤーも備えているが、リモコンはフロントで貸し出すと書いてある。DVDソフトのレンタルもあるようだが、料金が必要なのかはわからなかった。湯沸しは電磁サーバ式で、加湿機能もついている。ティーセットは、緑茶ティーバッグのほか、ペパーミント茶とレッドジンガーのティーバッグが、それぞれ2つずつあり、カップ&ソーサーを備えている。 室内照明は、エントランスと窓側2箇所のダウンライト(電球色蛍光灯)とベッドボードの埋め込み蛍光灯が連動している。個別にはオンオフできず、ルームライトを消すと暗いし、つけると明るすぎる。あとは、ベッドの両側のスタンドがあるのみで、照明のコントロール性は最低限だ。 そして、入口ドアの脇にはマスターと書いたスイッチがあって、このスイッチを入れると、廊下側にある赤いランプが点灯し、客室係が在室を把握できるようになっている。ドアチャイムがないのはともかく、ドントディスターブを知らせるスイッチもカードもないのは不思議だった。他の階では、チャイムとドンディスサインとメイクアップルームサインが一体化したものがドア脇についていた。 バスルームは160×200センチのユニットで、ここも改装されているが、浴室金具などは以前のものが使われている。バスタブは幅が80センチあり、背中からだけ気泡が噴出するジェット機能が備わっている。そして、バスタブ正面にはテレビが備わり、アメニティも充実したアイテムを揃え、バスルームの快適性には力を注いだことがうかがえる。タオルは大小2枚ずつで、使い捨てのウォッシュクロスを用意している。タオル掛けがないのは不便だが、カランやシャワーの勢いはなかなかいい。 地階にはカプセルホテルとスイミングプール、サウナがあり、カプセルホテルがある場所は、以前フィットネススタジオだったものと思われる。サウナは宿泊客の場合、通常300円だが、今回はプランに含まれていた。 大浴場はカプセルホテルの奥のほうにあって、宿泊客が利用する時は部屋のタオルを持っていかなくてはいけないようだが、持参するのを忘れたら、大小タオルを貸してくれた。サウナは3人くらいで一杯になる小型のもので、浴場はも洗い場が4つとシャワーブースが1つと、こぢんまりしている。プールは宿泊客1575円だが、スイミングスクールなどで使えない時間も多いようだ。 今回は朝食をとらなかったが、朝食の料金が平日と週末とで異なるというのは珍しい。内容が違うとのことだが、あまりいい印象ではない。 |
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ブリーズベイホテル(公式サイト) | |
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