水戸プラザホテル Standard Twin Room |
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Mito Plaza Hotel |
2008.05.04(日)
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茨城県水戸市 |
喜-3
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もっと上を目指して | ゴールデンウィークの最中、水戸プラザホテルは、全館満室に加えレストランも予約で満席という、この上ない賑わいを予感させる状態だと聞いていた。だが、ちょうど昼頃に到着した際は、ロビーもアトリウムもいつもとかわらぬ落ち着きが感じられた。いったいお客はどこに?と思ったが、考えてみればチェックアウトタイム後で、チェックインタイム前。そして、レストランに来た客はまさに楽しい食事の真っ最中であった。
そして、このホテルは駅からも遠く、しっかりした目的がなくここを訪れる客はまずいない。通りすがり客がいないので、ロビーも静かだというわけだ。だが、時間が経つにつれて、やっぱり不思議に思えてきた。食事が終わる時間になっても、夕方になっても、また、夜になっても、静まり返った雰囲気はそのままだったのである。ちらほらと人の姿は見かけるが、宿泊客は日中どこかへ出掛けて寝に戻ってくるだけのようだし、食事客も用が済んだらサッと帰ってしまうみたいだ。 これではせっかくの設備がもったいない。もっと館内でゆっくり時間を過ごしてもらうようにする工夫が必要だ。でも、現状では、せいぜいアトリウムのラウンジでお茶を飲む程度しか、時間の過ごしようがない。魅力的なショップがあるわけでもなく、わざわざ散策するような庭園があるわけでもない。ここがその名の通りプラザの役割を果たすには、客の滞在時間を引き延ばすアイデアを絞らなければなるまい。 例えばアトリウムラウンジで茶を飲む際にも、係の接客態度が気になった。別に腹が立つほど悪いというわけではないが、まるで人見知りをされているような、冷たい対応だった。これでは楽しい時間は過ごせず、わざわざここまで足を運ぼうという気持ちを抑制してしまう。もっとリラックスして、積極的に壁を崩して客に接した方がいい。 それはそうと、テラス ザ ガーデンから来ると、水戸プラザは本当に立派に見える。質感がまったくもって違うのだ。そして、洗練された空間がいかに心地よいかを改めて実感させられた。客室は標準的なツインルームを利用した。部屋のメンテナンス状況は、これまで通り実に素晴らしい。清掃も完璧である。 明るくて清潔で、感触のよいものに囲まれて過ごす部屋はとても快適だ。木肌や天然石が効果的に用いられ、新たに置かれた観葉植物も瑞々しさを感じさせる。高速インターネットは無料で利用できるようになったが、テレビは旧型。また、ルームサービスがなくなったのは残念なこと。せめて朝食だけでも続けて欲しい。 ベッドは120センチ幅で、シモンズのピロートップ付きマットレスを使っている。デュベやベッドリネンも実に心地よい。冷蔵庫のアイテムは多少見直されたが、赤白ワインやシャンパンも用意されるなど、今でも十分に充実している。バスルームはダブルのアウトベイシンと洗い場付きのウェットエリアを合わせて7.6平米の面積がある。イエローの石を使って立派に造られたバスルームだが、アメニティに色気がないのが少々残念だ。 朝食はブッフェ形式を取りやめて、セットメニューになった。アメリカンブレックファストは1,732円。ジュース、サラダ、パン、スクランブルまたは目玉焼き、コーヒーという内容だが、あまりに定番過ぎて、特別な魅力がまったくない。また、サービス的にも好印象とは言いがたいものだった。そこには「この程度でいい」という妥協が感じられる。水戸の水準がどの程度かは知らないが、このホテルは水戸で背比べをしているようではもったいない。もっと高いものを目指して、超一流を参考に奮闘して欲しい。 |
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水戸プラザホテル(公式サイト) | |
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