2度目の水戸プラザホテルだったので、水戸駅からのシャトルバスにも迷わずに乗れた。だが、バスに乗る前に、駅前で銀行ATMを探したが、大手都市銀行は見当たらず、駅ビル内にある地方銀行のATMを利用。旅先で、どこにでもあると思っているものが見つからないと不安になるし、思わぬ時間のロスになる。
チェックインはとてもスムーズに行われ、今回接したスタッフの物腰は若いながらよく洗練されていた。客室へと向かう途中、清掃中の客室係に何度か出会ったが、彼らもまた、すれ違う度に作業の手を止めて会釈していた。そのしぐさからは素朴で真面目な人柄がうかがえる。
今回滞在したのは、シングルルーム。このホテルでは一番小さな客室だが、それでも29平米の面積を持ち、広いバスルームが実に快適だ。バスルームはベイシンとトイレを設置したエリアと、ガラス戸で仕切られた洗い場を併設したバスタブのエリアに分かれている。長いバスタブ、勢いのよいシャワー、そして数種類の大理石を利用した贅沢な内装は、シングルルームの水準を大きく上回っている。バスルームの照明が、ふたつの系統に分かれているので、明るさをコントロールできて便利だった。
居室の雰囲気も、立派なバスルームとバランスの取れた、質感の高い内装でコーディネートされている。ダークブラウンの大型家具や、石のテーブルトップ、グリーンのオットマン付きソファなど、インターナショナルなサイズとクオリティだ。カーテンは電動で、照明もそれぞれにオン・オフができる。ベッドは120センチ幅と、少々物足りないサイズで、壁にぴったりとつけられていることで、その窮屈さがより強まっていた。それでも、シモンズのマットレスと清潔なベッドリネンは快適だった。客室全体の清掃状況は今回もパーフェクト。これは大変素晴らしいことだ。
昼食をとっていなかったので、アトリウム内にあるカフェでピッツアを注文した。係から時間を要すると聞いたが、思ったよりは早く運ばれてきて、サイズが大きく味もよかった。アトリウムにはガラスの天井から陽が降り注ぎ、クリスマスだというのに汗ばむほどだった。植物に囲まれ、開放的な空間でくつろぐのはなかなかの気分だが、テーブルやイスがホテル全体の雰囲気と比較すると軽く感じる。テーブルクロスを掛けて、アフタヌーンティでも提供したらいいように思った。
洗練された宿泊部門に対し、レストランはやや見劣りする。それは主にサービスに原因があった。積極性が感じられず、客を楽しませようという気持ちに欠けているかのように見受けられた。控えめなサービススタイルと言えないこともないが、明るい健康的なサービスが似合う設計だけに、冷たいサービスには違和感を覚えた。朝食は、アメリカンのセットのみ。何かと融通が利かず、いらいらすることもあったが、パンはとても美味しかった。
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