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2004.06.23.(水)

水戸プラザホテル Twin Room
Mito Plaza Hotel
喜-4 完璧な客室清掃
森に佇むエントランス
水戸駅から水戸プラザホテルへのアクセスにはシャトルバスが運行されているが、初めて訪れる時は勝手がわからず不安になるかもしれない。よほどタクシーに乗ってしまおうかと思ったが、友人が電話でホテルに問い合わせ、携帯までメールで詳細を知らせてくれたので、30分ほど時間を潰してバスを待つことにした。友人によれば、電話の応対は大変親切だったとのこと。特にホテルバスの乗り場はないが、タクシー乗り場の付近で待っていればわかると言う。バスの発車時間が近づき、本当にここでいいのかと心配していると、そこへホテルバスがやってきた。確かに、バスが来ればすぐにわかるし、問題なくホテルまで乗せてもらうことができた。2度目からは迷うこともないだろう。

他に乗客のいないバスに揺られること15分程度。バスは太いバイパス道に面した立派な門を通り抜け、森を漂うように木立に囲まれたアプローチを進む。車窓から雰囲気を楽しんでいると、木々の間から瀟洒なホテルが見えてきた。駅では、本当にホテルにたどり着けるだろうかと心配になっていただけに、周辺環境とは別世界のようなホテルに着いた時には、心躍る気分だった。

ドアマンに招き入れられた館内は、あっと驚く上質な空間だった。このホテルが立派に造られていることは承知していたが、これほどまでに凝りに凝ったデザインを施しているとは想像しなかった。正面玄関からレセプションエリアまではとりわけ気合を入れてデザインされており、贅沢な雰囲気を醸し出している。しみじみ見ると安造りな部分もあるものの、秀逸なデザインによって、贅を尽くした妥協のない空間に見せている。

チェックインはスムーズで、若いスタッフのサービスはやや不慣れだが、気持ちが感じられる。荷物は少なかったが、部屋までの案内を省くことはなかった。客室は3階から5階までに、アトリウムを囲むようにして配置されている。ほとんどが外側を向いているが、アトリウムを見下ろせる客室も一部ある。廊下にはアトリウムからのやわらかい光が差し込み、深い絨毯の感触とともに、いいホテルに来たなという実感を味わわせてくれる。

客室は42平米のツインルーム。広々しているが、このホテルの標準客室だ。正方形に近い形で、細長い2面の窓を持つ。深い色合いの木肌を生かした家具、石張りのデスクやバゲージ台、ハロゲン光やピクチャーライトを効果的に使った照明など、いい雰囲気だ。120センチ幅のベッドはデュベスタイルで仕上げられ、寝心地もよい。ヘッドボード裏にも間接照明が仕込まれる。部屋の中央にはアクセントカラーになっているグリーンのソファがあり、ファブリックの質もなかなかだが、くつろぐにはやや硬い座り心地だ。窓はパワーカーテンだが、眺めは今ひとつ。遠くには山並みを望むが、眼下は生活感溢れる光景で、このホテルにはおよそ似つかわしくない。LANはなく、TVプログラムもつまらなかった。

何より素晴らしいのは、清掃状態だった。ガラスや鏡を多用した客室だけに、清掃は大変だと思うが、鏡の上方、手の届かないところまで念入りに清掃されており、鏡面、ガラス面に埃ひとつ付着していなかった。また、家具の位置、ベッドメイクにもまったくズレがなく、非常に気持ちのよい仕上がりだ。ミニバーも手頃な値段で、カクテルバーが各種揃うなど、ユニークな品揃え。アップルティーなども用意してあり、ウェジウッドのカップアンドソーサーを備える。和茶碗も洒落ていた。

バスルームもよくできている。数種類の石を使い分け、統一感の中にも変化を演出した。手前には、トイレとダブルベイシンが、ガラス戸の向こうに洗い場付きのバスタブを設けた。バスタブはゆったりとした大きさで、シャワーの水圧も素晴らしい。アメニティには面白みがないが、一通りは揃う。タオルは3サイズ。バスローブもある。

3階にはアトリウムに面したリラクゼーションラウンジがあり、宿泊客は無料で利用できる。8時から10時、17時から20時にオープンし、ソフトドリンクのサービスがあるが、コーヒーカップひとつにも吟味したことが伺える。アトリウムはフランスの駅を思わせるようなデザインで、天井から自然光が燦々と差し込む。アトリウム1階中央には、多数の植物が植えられ、温室のようだ。植物に囲まれるようにしてカフェがあり、まるでテラスに佇むような気分でくつろげる。イスやテーブルがもう少しロビーとバランスの取れたデザインなら、なおのことよかったように思う。アトリウムとロビーをつなぐ扉が安いサッシであること、BGMがプールサイドのような軽々しいものであることが残念だった。

夕食は旬菜和膳「よし川」で大洗の鱸コース5,197円を注文。味、サービスともに納得のゆくものだった。チェックアウト後にはレストラン「ローズ」でパスタランチ1,680円を注文。サラダ&デザートブッフェが付くが、肝心のパスタが美味しくなかった。気軽に入れる雰囲気はあるものの、スタッフのサービスがそれに追いついていない。今回は利用しなかった中国料理店が一番混雑しているようだが、その理由がわかるような気がした。

国道からのアプローチ 外観

フロントデスク エレベータホール

レセプションエリアのデザインにも妥協がない アトリウムのカフェ

宴会場へと続く螺旋階段のホール 螺旋階段上のシャンデリア

フランスのGAREを思わせるアトリウムの天井 リラクゼーションラウンジ

居心地のよいツインルーム 客室造りにも端正さが伺える

ベッドの寝心地もよい 完璧な清掃状況で鏡にも埃ひとつない

洗い場付きのバスルームは総大理石仕上げ ダブルベイシン

[水戸プラザホテル]

Y.K.