風変わりな和室
2007.04.25(水)
リッチモンドホテル東京目白 Japanese Style Room
Richmond Hotel Tokyo Mejiro
楽-1

BONSAI リッチモンドホテル東京目白は、ロイネットホテルズの傘下に入り、館内が若干改装されたが、それほど大きな変化はなく、従来のリッチモンドホテルらしさは残されている。小さなエントランスや輸入小物を扱うショップはそのまま残され、ロビーのソファやショーケースのディスプレイも健在だ。フロントの位置もこれまで通りだが、チェックインの仕組みはロイネットホテルズ独自のシステムに変更された。カウンターで手続きをしてから、脇にある銀行のATMのような機械で精算をする。便利なのか面倒なのか微妙なところだが、ここではそういう仕組みになってる。

この日利用したのは最上階にある和室。最上階は、かつてエグゼクティブフロアと呼ばれており、エレベータもルームキーを差し込まなければ停止しないようになっていた。9階には8室の客室があり、サウナ付きツインなど、それぞれにユニークな客室が並ぶ。その中でも一番広い面積を持つのが和室だ。シングル3室分にあたる45平米の広さがあり、そのレイアウトや設備も風変わりで興味深かった。

入口には踏み込みがあり、靴を脱いで上がるようになっている。正面には2畳ほどの小さな次の間があり、左に本間、右にバスルームという造り。そのそれぞれにのべ3枚の窓があり、全体としては横に長い構造になっている。本間は11畳。畳敷きだが、半畳サイズの縁なし畳を、ブロックカーペットのように敷きつめてある。味気ない床に対して、板張りの傾斜した天井は凝った意匠だ。

そして、ふとんではなく、畳に2台のベッドを据えているのも珍しい。本来は床の間だったであろう場所をベッドボードにし、照明スタンド、時計などのコントロールパネルが設けられた。ベッド幅は110センチで、枕は低反発性素材。更にベッドの前には同じソファが2台置かれているが、これらは必要に応じてベッドになるようだ。テレビは20インチと小ぶりの液晶型だが、地上デジタルに対応している。窓には障子があしらわれ、その向うは出窓だ。低層階では隣接するビルの狭間に埋もれている出窓も、最上階ではかろうじて顔を出し、周辺の景観を望むことができる。

バスルームも風変わりだ。2台の洗面台があるが、それぞれのデザインは揃っていない。一方はドレッサーなのかもしれないが、見た感じからこのデザインの意味を理解することは出来なかった。バスルーム内には、変わった形のバスタブがある。ふたりでご対面しながら行儀よく腰掛けて入浴するためなのか、半身浴用なのか、これまたよくわからないデザインだが、フツウに入浴するにはかえって都合の悪い形である。ジェットバスになっているが、噴出口が底に近い位置にあるので、腰や背中に当てるのはムリ。バスタブの脇は洗い場になっており、曇りガラスの窓に面している。そしてサウナルームも設けられているのだが、保健所と消防署の指導により使用不可との掲示があって使えなかった。トイレは完全に独立した個室になっており、床だけは大理石張りだ。

4名で利用できるようになっているわけだが、大人4人で利用するには窮屈。小さな子供のいるファミリー向けだろうか。このホテルがビジネスホテルになった今、ホテルとしてもこの和室を持て余していることだろう。

 
次の間から本間を見る タタミにベッド テレビは20インチ

味気ないソファが2台 不思議なダブルベイシン 使用不可のサウナルーム

窓に面したバスルーム 変わったシェイプのバスタブ 窓から眺める池袋方面の眺め

9階のエレベータホール フロント脇 エントランスロビー

 
リッチモンドホテル東京目白 040920 041029


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