閉館まであと半年余り。もしかするとこれが最後の滞在になるかもしれない。そう思いながらチェックインしたのは、午後10時だった。すでにフロントは閑散としており、ひっそりとした雰囲気の中で手続きをした。シングルルームを予約してあったが、この日は空きが多かったのか、ツインルームにアップグレードされた。
面積は22平米とコンパクトだが、その割にはデスクとベッドとの間にややゆとりがあり、窮屈さはさほど感じなかった。居室が広い分、バスルームは狭い。室内は昔ながらのレイアウトだが、ベッド幅は110センチで、窓際にテーブルを挟んでふたつのアームチェアが置かれている。窓から見えるのは、新御堂筋の絶え間ない車の流れと、大阪らしさのあるビルの屋上看板。これで雨でも降れば完璧大阪情緒が完成する。
バスルームの扉は内側に開くが、便器にすれすれだ。アメニティはエクセル東急ホテルと同じレベルになったが、タオルだけは3サイズ揃えている。冷蔵庫にはビール、ワイン、ソフトドリンクなどを備えており、ルームサービスもある。ビジネスホテル並みの低料金で、ホテルのフルサービスを受けられる施設だっただけに、なくなってしまうのは惜しい気がする。
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