沖縄から再度大阪へ戻り、2002年最後の宿、ホテル阪急インターナショナルにチェックインした。カウントダウンと翌日のおせちを含んだプラン料金は、スタンダードルームで5万円。ラックレートから計算すれば、これでも若干の割引があるが、普段の実勢価格から考えると、割高感があった。納得のいく滞在であれば満足が得られるだろうが、せっかくの年越しステイの足を引っ張る出来事がいくつかあった。
ホテルのメインロビーや、25階アトリウムロビー、それに客室内には、これといって正月らしいムードはどこにもなかった。一方、コーヒーショップの周辺には、松飾や10周年のディスプレイが混ざり合い、商店街のお祭りのように賑やかだった。チェックインはスムーズに済み、客室へ案内された。
室内に入って最初に感じたのは、前回同様、部屋全体がパントリーのように、食べ物が各種混ざり合ったような、なんとも不快なにおいがすることだった。布のクリーニングに問題があるのだろう。特にシーツのにおいは、たまらなく気持ち悪い。ソムリエにうらやましがられる嗅覚を持つ身としては、なんとも耐え難いにおいだった。客室の目に見える清掃状況には、申し分がなかったことがせめてもの救い。また、上の階で子供が騒いでいたために、ルームチェンジをしてもらったが、新しい部屋もまた、同じように騒々しかった。文句を言われて部屋を変えたはずなのに、次も同じような条件の部屋を用意するとは、どういうセンスだろうか。
「吉兆」で年越しそばを食べた後は、25階のアトリウムでのカウントダウンに参加。ジャズボーカルを交えた生演奏が入り、ほとんどの宿泊客が集まって、そこそこの盛り上がりを見せていたが、いまいち演出が足りない印象。総支配人や社長の挨拶などが入り、なんとも日本の企業だなという、オヤジ風のセンスを見せ付けられるが、社長以下みな人柄はいいという印象があった。シャンパングラスを片手に新年を迎えたら、次はビンゴゲーム。スイート宿泊券やユニバーサルスタジオの招待券、グッズなど、多数の商品があった。宿泊券狙いで願を掛けたが、当たったのはウッドペッカーのおもちゃだった。この他には特に新年らしいイベントはなく、とてもシンプルなお正月だった。
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