ディナーコンサートの当日、モリノには楽屋になる控え室がないので、スイートをその代用として使った。また、隣室のデラックスルームをコネクティングで併用し、そちらはスタッフの控え室として活用した。コンサート終演までは、人の出入りも多く、投票日の選挙事務所のような雰囲気になっていた。
客室は念入りに清掃され、とてもよい状態に保たれていた。かつてメンテナンスの悪さに閉口したものだが、以前の不具合はすべて改善されている。開業5周年を目前に控え、当初ビビッドに感じた黄色のファブリックなどには、色あせも見えてきたが、随所に光るデザイン的な工夫が、楽しく明るい雰囲気を作り出している。
開放的なバスルームも秀逸だ。外光も入る明るいバスルームには、十分な面積が割かれ、ユニークな照明を施したすりガラスのベイシンや、オーバル型の全身鏡、タオルハンガーなど、思わずバスルームで長い時間を過ごしたくなる工夫で一杯だ。総大理石張りで、アメニティはニナリッチ、タオルの数も十分。トイレは別室になっており、全体的に使い勝手のよいバスルームだ。
ベッドはハリウッドツインスタイル。黒いヘッドボードの裏には、すりガラスのボードと間接照明が仕込まれている。リビングスペースとは、仕切りで分かれており、その間に2段のステップがあり、その高低差もアクセントとなっている。ウォークインクローゼットも十分広く便利だ。これで45,000円ならお買い得。
終演後はスタッフも残って、結局翌朝まで語り合うことになった。コネクティングルームとあわせて、ちょうどよい合宿所になった。
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