開業以来地域に根ざしたコミュニティホテルとして、第一ホテル海老名の名で愛されてきたホテルが、2001年12月からオークラフロンティアホテル海老名と、名称を改めて再スタートした。ブランドは変わったが、その間に休業や大きな改装は行なっていないので、その違いを実感する機会は多くない。
しかし、細部をよく見ると、第一ホテルだった頃よりも、均整が取れてきており、オークラが得意とする細やかな部分への配慮が実践されつつあるように感じられる。大理石を贅沢に使った明るいロビーの、ソファの並べ方、手入れの行き届いたフラワーアレンジメントやプランターなど、以前は多少乱れ気味だった雰囲気そのものがピシッと統制されている印象がある。
また、ロビーの脇の婚礼宴会受付サロンは改装され、入りやすい雰囲気になったし、ロビーラウンジの宴会椅子も取り払われ、新たにテーブルと椅子を導入し、インテリアとのバランス感を取り戻している。
今回もまた、魅力的なウィークエンドプランを利用した。ツインルームの一泊と、朝食、ワーナーマイカルシネマの鑑賞券がついて、2名で16,000円、サ込。映画鑑賞券はけっこう先まで有効なので、持ち帰って誰かにプレゼントすることもできる。このプランは、第一ホテルの時代から引き継がれており、現在も同じ内容で継続している。
客室には幾つかの変化があった。以前はデスクの前に鏡がなかったが、新しく卓上用の三面鏡が設置された。空だった冷蔵庫には、オークラブランドのミネラルウォーターが2本用意されている。これは有料で、一本300円だ。
ベッドは122×205センチと、ゆとりのサイズ。ナイトテーブルのコントローラで、バスルーム以外のすべての照明をコントロールできて便利だ。家具や額は上品なものを使っているので、メンテナンスを怠らなければ、いい雰囲気を長く保つことができるだろう。しかし、絨毯には染みが目立ち、鏡面仕上げのステンレス部分には、数多くのキズがあって痛々しかった。
バスルームは、以前にも増して暗くなってしまったが、3.52平米のスペースがあり、ゆったりとしている。アメニティはポーションのものが中心だが、入浴剤やボディソープも揃う。ブラシがふたつ用意されているのは、いささかもったいないような気がした。クローゼットには、ズボンプレッサーも完備。温度調節のつまみもクローゼット内だ。
室内は27平米という割には、広々と感じられてよい。卓上の目覚ましは、秒針のカチカチという音がうるさく、夜眠れなかったので、冷蔵庫に入れてしまった。あと、メモ用紙とボールペンがダサくて、雰囲気を壊している。これをなんとか改善してもらいたいもの。
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