コンサートで会いましょう
喜怒哀楽トップページへ
2002年
2001年
2000年
1999年
1998年
1997年
1996年
1995年
1994年
1993年
1992年
ホテル別インデックス
レストラン別インデックス

2002年2月9日

帝国ホテル Superior Room
喜-5 気品あるエントランス
ロビーの花
正面玄関でドアマンが車の扉を開けた瞬間だった。扉に添えられた、白い手袋を付けたドアマンの手の角度と力の入り加減を見て、思わずはっとした。そのフォームは実にエレガントで、優秀なピアニストの腕を見るようだった。そして、見上げる顔には柔和な笑顔とともに自信の表情が浮かんでおり、それもまた、いい演奏を終えた音楽家が、カーテンコールに応えるシーンを髣髴とさせた。

彼にとって、帝国ホテルの正面玄関は舞台なのだ。品格があり、笑顔があり、華もある。この洗練の極みには、深い感銘を受けた。こればかりがドアマンのありようとして唯一至高ということではないが、正面玄関で、しかも一瞬で帝国ホテルのなんたるかを表現しているという意味では、ひとつの頂点を見る思いがした。今回の「喜-5」はこのドアマンに捧げるもの。

ホテルに到着したのは午後10時頃だった。フロントカウンターには6名のクラークが立ち、チェックインを担当していたが、到着するゲストの方が多く、若干の列が生じていた。前回にはどうしたことかと疑問を抱かせた係の対応にも、今回は満足させられた。

ベルマンはゲストに列をなさせて待たせていることに恐縮し、終始低姿勢であったし、順番が来てフロントに立った時も、まずは「大変お待たせいたしました」と、心のこもった口調で声を掛けるところから始まり、好印象だった。

今回利用した客室は、本館11階のスーペリアタイプの客室だった。本館は9階までと、10階から12階、そして14階から16階でそれぞれ内装に差がある。エレベータホールや廊下の内装も、随分と違っていて興味深い。中でも16階のエレベータホールはとりわけ豪華にできている。

廊下の内装など、客室に入ってしまえば関係ないと思われがちだが、実際には、フロントから客室まで移動する間にも、ステイの印象は記憶に深く刻まれ始めているものだ。廊下やエレベータも客室の一部だと考え、室内と調和の取れた内装をしているホテルは、不思議と居心地がいいことが多い。

本館の標準天井高は250センチ。どちらかというと今となっては低い部類だが、このタイプは面積にゆとりがあり、窓からの眺めも開放的なので圧迫感はない。ベッドは111×207センチと、幅は控えめながら長さを十分にとっている。家具は豪華というデザインではないが、しっかりとした堅実な品物で、室内の調和もとれている。

隣室には子供連れが滞在しており、廊下に出ると大きな声で元気に遊び回っている様子が伝わってくるが、室内にいるとドスンドスンと響いてくるものの、声は完全に遮断されていた。その他、大きなスーツケースが余裕で入るクローゼットなど、全体的によく考えられた客室で、とても快適だった。

客室の窓側 ターンダウンされた後に照明を落としたベッド

デスク周り ナイトボードのコントロールパネル

客室廊下 ロゴの入ったバスタオル

ベイシン バスタブとトイレ

2002年4月25日
帝国ホテル Deluxe Room
喜-4 流れるように動くひきだし
しっかりとしたつくりの家具
予約時からとても満足させられる対応だった。ミュージックルームの予約などを、客室の予約と同時にリクエストしたが、その場で即答できないことは、後刻確認の電話を入れてくれるし、チェックインの際には係からも確認があった。一部屋ごと、安心や信頼が積み重なってゆくと同時に、一泊ごとに細やかな神経を使っていることが感じられる。

客室は本館15階の42平米のタイプだった。2月9日から利用した客室も、同じ面積だったが、レイアウトが違うだけでなく、使っている家具もまったく違っている。前回のタイプよりもバスルームがコンパクトになって4平米に欠ける面積なのだが、窓際にゆったりとしたシッティングスペースがある他、ベッドも少し幅の広いものを使っており、室内はよりゆとりがあるような印象だ。シッティングスペースには、4名がゆったり座れるだけのイスが用意されており、鮮やかな色のファブリックが彩りを添え、ちょっとしたジュニアスイートのような雰囲気。もちろん、窓に近い位置にドレッサーも置かれている。

明るい色調の木材を使った家具は、どれもしっかりとしており、特に引き出しの動かしやすさは、他ではなかなかお目にかかれないほどスムーズ。ライティングデスクの上には、見事に計算された位置に物が置かれてあって、そこだけからでも十分に国際級ホテルらしいセンスのよさや折り目正しさを見て取ることができる。ターンダウンも手際、質ともに見事。今回の滞在では、特に非の打ち所はなかった。

立てに長い客室 広々としたリビングスペース

きりっとした色使いの室内 デスクの上にも帝国ホテルらしさが

2002年4月25日
帝国ホテル 「ユリーカ」
楽-3 おしゃべり連鎖反応
とにかく何時行っても騒々しい店だ。天井が低い上に、席が窮屈にひしめき合っているという構造上の問題もあるだろうが、おしゃべりの花が一度どこかで花開くと、その周囲ではもう小声では会話が成り立たなくなり、相乗効果的にどんどん話し声が大きくなってくる。なので、この店で打ち合わせなどを行うと、終わるころには演説をしたかのようにゲッソリと疲れ果ててしまう。パワーがない時や、癒しが必要な時は避けたほうがいいかもしれない。

この日は3,800円のコースメニューを注文してみた。デザートは、最初にチョイスしなくても、食後にデザートだけのメニューを改めて持ってきてくれる。サービスはよく気がつき、パンや水、コーヒーのおかわりにと、積極的にテーブルに回ってきた。最近はこの店もブレ気味の時があるので、いつもこのレベルを保ってほしいところ。

[帝国ホテル] 920504 940213 960812 990701 991125 991212 010131 011130 011229

Y.K.